前回はマニー・パッキャオの政治活動について述べ、更にはそれがボクシングを続ける上でのモチベーションになっているのでは、という仮説を踏まえた記事を書きました。
今回でマニー・パッキャオ編は最後です。最後は軽い感じでサラっといきます。
始めに今までの記事では紹介していない、パッキャオに関する細かな豆知識を少々。
【豆知識その１】
マニー・パッキャオは日本でも１度試合をしたことがあります。
1998年5月、日本の寺尾新選手と対戦。試合は１ラウンドTKOの圧勝でした。
そして、その次の試合で世界戦が実現。WBC世界フライ級王座タイトルマッチに挑戦し、８ラウンドTKOで見事１つ目のチャンピオンベルトを獲得。ここから、パッキャオの伝説が始まるのでした。
【豆知識その２】
ボクシングの他に歌手や俳優としても活動。歌手としてレコードも何枚か出しています。
試合に自分の曲で入場したこともあり、案外ナルシスト？
【豆知識その３】
皆さんがもし日本のフィリピンパブに行く機会があったら、ウィキペディアあたりでマニー・パッキャオについて予習してから行ったほうが良いかもしれません。
お店の女の子にパッキャオの名前を出すと、女の子の食いつきがとても良いらしいです。日本でパッキャオ知っている人、少ないですからねぇ。
ただし私自身はフィリピンパブ行ったことはありませんので、果たしてどれほどなのかは分かりませんし、人により対応も様々だと思いますので、皆さんがお店でモテるかどうかは保障できません。あしからずです。
【豆知識その４】
次の試合は６月１０日、現WBO世界スーパーライト級チャンピオンのティモシー・ブラッドリーと対戦します。
パッキャオより１階級下のチャンピオンですが、現在まで無敗を誇る強豪です。
当然ながら世間ではパッキャオ有利の予想ですが、前回の試合で予想外の苦戦を強いられただけに、今まで通りの超人ぶりを見せられるか、真価が問われるところです。
（当日はWOWOWにて生中継）
しかし、これほどの素晴らしい選手が同じアジアの中の日本で全く知名度がないというところが、現在の日本のボクシング人気の低迷を現しており、非常に残念なところです。
日本では、野球やサッカーであれば海外の一流選手が一般の人にもよく知られていますが、ボクシングで現在の海外の有名選手を知っている人がどれだけいるでしょうか？
というか日本人世界チャンピオンですら知名度はまだまだです。
一昔前までは海外ボクシングの試合が、民放のゴールデンタイムで放送されていたくらいなので、当時の有名選手（例えばシュガー・レイ・レナードやトーマス・ハーンズなど）は誰でも知っていました。今は世界タイトルマッチすら深夜にやる時もありますからねぇ。。。
実際、日本よりもボクシング人気の高いアメリカのほうが、パッキャオの人気・知名度は高いようです。
例えば、米ボクシング記者協会では、２０００年代の最優秀選手（ここ１０年で最高の選手）にマニー・パッキャオを選びました。
また、アメリカのTIME（タイム）誌では、「The World's Most Influential People （世界で最も影響力のある人物100人）」の「Heroes & Icons（英雄と象徴）」部門の2009年版にパッキャオが選ばれています。
ボクシングファンでパッキャオを嫌いな人はあまり聞いた事がありません。
一ファンとして、できればこの選手のことを、ボクシングファン以外の一般の人たちにも、もっと知ってほしいなあと思います。
なぜなら、このパッキャオという人物、日本人に好かれる要素がたくさんあるんです。
①同じアジア人であること
②幼い頃は貧しく食うや食わずの生活から、ボクシングで努力して成功を収める
③同じように苦しんでいる国民を助けたいという気持ちから政治家へ
④小さな体で、大きい選手をバッタバッタと倒していく
⑤試合は常に攻撃的でファンを楽しませる
⑥リングの外では謙虚で紳士的な態度
どうですか？
とくに⑤⑥あたりは、日本の某３階級制覇チャンピオンとはまったく逆な気がしますねえぇ…(^^;）
現在の亀田兄弟の人気、知名度は彼らのキャラクターやメディアの煽り方によって生まれたものであり、ボクシング人気とは別物です。
今、アジアには本当に強いボクサーが増えてきました。
海外ではマニー・パッキャオやノニト・ドネア、日本では西岡利晃や内山高志。彼らのような本当に実力を備えた選手たちが正しく評され、日本でも人気者となっていけば、競技としてのボクシングの素晴らしさも伝わでしょうし、キャラ優先ではない本当の意味でのボクシング人気の復活となるでしょう。
そんな日を望んで今日もパッキャオ普及に努めております^^;
（終わり）
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