先週はたくさんの世界タイトルマッチがあり、楽しめましたでしょうか。
清水選手は残念でした。亀田興毅選手の試合、またしても物議を呼んでいますね。
山中選手、粟生選手、強豪相手に完勝はみごとでした。あのような良い試合が、ボクシングファンだけでなく世間にもっと評価されることを祈ります。
さて亀田興毅編は今回で最後にします。
先日の亀田興毅の試合・・・、彼の消極的な試合運び、不可解なジャッジメント、正直いろいろな意味で頭を抱えました。
その結果をみて、当初書こうと思っていたことを今回記事に書くべきか悩みましたが、やはり予定通りいきます!
これまでの記事(その1~その4)は、亀田興毅に関わる多くの問題を、客観的事実をベースに書いてきたつもりです。(ただし、状況証拠からの推理や一部主観も含まれています。)
しかし最後は私の主観をもとにまとめようと思います。
ここからは私個人の見解ですので、意見の相違もあると思いますが、よろしればお付き合いください。
まず、これまでの内容を簡単におさらいすると、以下のような事を述べてきました。
(1)亀田興毅の実力が一般メディアでの印象とは違いボクシング業界の中では非常に評価が低いこと
(2)WBAというボクシング団体がチャンピオンを乱立させ業界を混乱させていること
(3)亀田興毅はWBAに優遇され作られたチャンピオンであること
(4)世界のボクシングではトップクラスの選手達がしのぎを削って戦い合っているなか、亀田興毅は無名選手との安易な防衛戦を続けていること
ただ誤解してほしくないのは、これまで記事にしてきた内容の多くは亀田興毅選手本人を直接批判している訳ではないということです。
これらのネガティブな問題を引き起こした要因として、批判すべきは亀田興毅の取り巻く状況およびその状況を作りあげた周りのオトナ達ではないでしょうか。
具体的には父亀田史郎氏、亀田ジム、WBA、テレビ局やスポンサー、タニマチや取り巻きなど、
亀田興毅の周りには恐らく多くの利害関係者が存在し、彼らは自分の都合を満たすために行動します。
亀田興毅を負けさせたくない人、負けさせられない人、亀田興毅を実力以上に持ち上げ価値を高めたい人、亀田興毅が生きながらえる事で利益を得る人、それら様々な関係者の利害が絡み合い、今の状況が作られています。
これらはもはや、亀田興毅1人でコントロールできない状況でしょう。
少し具体的に話します。
詳しくは説明しませんが、ボクシング界ではこれまでも亀田兄弟に関わる様々な問題が発生してきました。
・不可解なマッチメイク
・不可解な判定
・父亀田史郎氏のセコンドライセンス剥奪問題
・休養王者問題
これらは亀田興毅本人の問題でしょうか?
例えば、最近の残念なマッチメイク(ランキング下位の無名選手とばかりのマッチメイク)が、関係者の中でどのような経緯で決められ、亀田興毅本人の意向がどれほど反映されたものなのか、これは当事者以外は知るよしもありません。
ただボクシング界のマッチメイクでは、選手当人の意向よりも、興行主やテレビ局の都合、所属ジムの戦略などが優先される傾向は今に始まった訳ではありません。
不可解な判定(亀田贔屓と思われるジャッジメント)についても、亀田選手が本当に強いかどうかは実際に対戦した選手しか分かりませんが、少なくとも試合のジャッジに関しては選手本人が関与できるものではありません。選手たちが真剣に戦った結果を、第三者が判定するものです。
逆に負け試合にすら負けさせてもらえない亀田興毅。本人への批判は増すばかり。哀れみさえ覚えます。
父亀田史郎氏の素行の問題や、休養王者問題(当時のWBAスーパーフライ級チャンピオンの清水智信選手が、正規チャンピオンから休養チャンピオンに格下げされた経緯に、亀田大毅のタイトルマッチを実現させるため亀田ジム陣営が関与したと言われている問題)、
これも実際に試合をする選手の外側で起きた騒動です。
これらの問題に亀田興毅選手がどのように関わっているかは知る由もありません。
ただ少なくとも、1選手として批判されるべき問題かというと、それは筋が違います。
さらに付け加えます。話題を変え、彼の人となりにまで言及しちゃいます。
亀田興毅のタメ口や無作法な言動、これらを苦々しく思っている人もいるでしょう。
亀田興毅の所属する亀田ジムは所属選手が少ないため、亀田興毅自身も他のボクサーと同様、よそのジムに出稽古に行きます。そのような場では亀田興毅はいたって普通の礼儀正しい青年だそうです。
実際私自身も関係者に聞いた事がありますし、やはりテレビ的なキャラを作っている部分もあるのではないかと思います。
また亀田興毅選手、先月入籍しましたよね。
お相手はなんと、中学時代から12年間交際していた女性だとか。
あれだけ有名になれば年頃の男子が誘惑の一つもあるでしょうに、これはやはりボクシング一筋だったということなのでしょうか?
誠実というかボクシング馬鹿というか、自分の若い頃を考えると、とても真似できる事ではありません(^^;)
おやっ?
過去4回の記事では散々言ってきたくせに、今回はなぜこんなに擁護する発言をしているんだ?
・・・と思っていますか?
たしかに私自身にも、亀田興毅本人を批判したい気持ちはあります。
例えば、先日の消極的な試合や、試合内容で結果を残せていない部分、これは当然選手自身が批判を浴びるべきです。
また現在、亀田興毅は(株)亀田プロモーションの代表取締役を務めており、自分自身をプロデュースする立場にありますので、試合以外の問題についても責任の一端がない訳ではありません。
ただ、私には分からないのです。
WBAはあのマッチマイクをいったいどのような経緯で決めたのか?だれが絡んでいるのか?
あの不可解なジャッジの裏にはどんなカラクリがあるのか?裏で何が動いているか?
諸悪の根源は何なのか?我々はこれらの問題に対して、いったい誰を批判すればよいのか?
私はその正体を暴き、正しく批判したい。
現状を改善し、純粋にボクシングを楽しみたい。
しかし、今ボクシングファンをがっかりさせている、私利私欲にまみれた黒くてモンヤリした物が我々には見えないので、矢面に立っている亀田興毅一人が批判の受け口になっていないでしょうか。
そして二十歳そこそこの若者が、世間のバッシングを受け続けながらも、目標をもって一途に戦い続ける。これが普通の精神力で出来ることでしょうか。
う~ん。
なんだか批判しようとしているのか、擁護しようとしているのか、分からなくなってきました。
ここで一呼吸。
亀田興毅について、ちょっと自分自身の心にもう一度自問自答してみましょう。
☆亀田興毅は強いか?
⇒強いと思います、少なくとも私よりは。
☆亀田興毅は世界一強いか?
⇒バンタム級の世界タイトルと獲った時も、おそらく実力は
世界のトップ10に入ることすら厳しかったでしょう。
☆亀田興毅の試合は面白いか?
⇒ビックマウスの割には試合は消極的で単調。
退屈することが多いです。
☆亀田興毅の試合は応援しているのか?
⇒正直「亀田負けないかな~」と思いながら観ています。。。
・・・
・・・
う~ん、、、
亀田興毅を好きか嫌いかと聞かれると、正直、好きになるにはもう少し時間がかかりそうです。。。
でもなあ~
やっぱり心の奥隅には、どこかで応援しようという気持ちが自分の中にあります。
どこかで僅かな期待をしています。
なぜなら、彼はボクシングという競技に関しては真剣に取り組み、強くなるため懸命に努力を続けているボクシング馬鹿だからです。
彼の鍛え上げられた身体、試合におけるスタミナ、テレビや雑誌のコメントからも、それだけは分かります。
同じボクサーとして、同じボクシングを愛する人間として、ボクシングに本気で取り組んでいる人間を心底嫌いになることなんて出来ません。
人それぞれ、好き嫌いはあるでしょう。
今はとても見えづらいかもしれませんが、この私欲に満ちたボクシング界の暗闇の向こう側で、彼と我々ボクシングファンは何か繋がっているものがあるはずです。
我々と亀田兄弟にはボクシングと言う共通点があるから。
だからいつも裏切られ、次は変わってくれるのではないかと、苦々しくも小さな期待をこめて見続けてしまう。
それが亀田興毅、亀田三兄弟ではないでしょうか?
亀田兄弟にはまだ日本のボクシング界を活性化させる力があります。
なぜなら彼等は…
・内藤大助というタレントを生みました。
・一般の人達をボクシングにちょっとだけ目を向けさせました。
・試合の翌朝、会社でのボクシングの話題を少しだけ増やしました。
のぞむならば…
亀田本人が望む試合、ボクシングファンが望む試合が実現し、
勝っても負けても彼等が泥臭く戦い続けることで、
兄弟それぞれがボクサーとして人間としても成長し、
ボクシングファンからも受け入れられるようになり、
一般のファンからも正しく評価されるようになり、
彼等が日本のボクシング界を引っ張って、
我々が本当に楽しめるボクシング界ができていくこと。
そんなことを望みます。
亀田興毅について、私の言いたいことはこれで終わりです。
だから、最後に一度だけ言います。
ガンバレ!亀田三兄弟!!
(終わり)
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