※1973年に東京の不動産業者 磐梯電鉄不動産に鉄道事業が買収され、
紀州鉄道が誕生することとなった。
僕はこの間、熱海の温泉ホテルに行ってきました。僕は“源泉かけ流し”の温泉しか行きません。熱海で探したところ、熱海は「循環型」が多いのです。相当大きなアカオホテルでも循環です。循環は入りたくありません。
1週間くらい浴槽にお湯を入れて、さらし粉で消毒して垢を取って温泉をグルグル回して循環させているのです。
循環温泉の中にはさらし粉や、垢や、おしっこも入っているし、何でも入っています。ゴミを取って1週間くらい同じお湯を使うのです。だから僕は行かないのです。
温泉はやはり“源泉かけ流し”でないと、僕は不愉快になってしまいます。循環ろ過では細胞が生き返ることもしません。
まだこれは皆さんには教えませんが、あるところに1千メートル地下にアメジストの洞窟があります。そのアメジストの洞窟に温泉が貯まり、源泉が噴き出している温泉もあります。これは教えられません。この温泉は本当にすごい温泉です。トロトロしたお湯で“源泉かけ流し”です。アメジスト源泉かけ流し温泉です。その内、教えるかもしれませんが、あまり皆さんが押しかけると僕が行けなくなってしまうので教えられません。(笑)
今回は熱海で源泉かけ流しを探していたら、「紀州鉄道熱海ホテル」がありました。値段もほどほどなので「ここへ行ってみよう」と思い、行ってみました。「紀州鉄道というと、和歌山県に鉄道会社があるのかな?」と思って探してみたのですが、そんな鉄道会社はありません。おかしいなと思って行ったのです。小田急や箱根鉄道はありますが、紀州鉄道は聞いたことがありません。
紀州鉄道熱海ホテルの“源泉かけ流し”の温泉に入るとジジイどもが5~6人いたので、「紀州鉄道を探したのですがないんですよ」と話しかけると、ジジイどもが「ガッハハッハッハッ!」と笑うのです。そして「あそこは潰れてもうないよ」と言うのです。
紀州鉄道はトロッコの鉄道会社らしいのです。それを不動産会社が買い、「紀州鉄道分譲地」として熱海の土地などを分譲して売ったらしいのです。すると売られた方は本当に紀州鉄道があると思って土地を買ったのです。紀州鉄道は、その儲けたお金でホテルを経営しているのです。ジジイは「みんなここに来ている人は知っているよ。紀州鉄道はもうないんだよ」と言っていました。
紀州鉄道熱海ホテルのバスを見ると、「紀州鉄道」と書いてあり、堂々とレールのマークが入っています。「これでは、知らない人が見たら紀州鉄道があると思ってしまうな」と思いました。
しかし、この温泉は非常にシンプルで“源泉かけ流し”の温度がよいのです。だいたい39度くらいです。39度が一番よく、長く温泉に入っていられます。やはり41度になると熱く感じてすぐに出たくなってしまいます。
この温泉はのんびり、ゆっくり入っていられる温泉です。大変よい温泉です。お客さんは年配の方が多くカラオケルームは結構な金額を取られました。団体さんでは、「JTB御一行様」「すずきOB会御一行様」「東洋ファイターズ御一行様」と書いてありました。ともかくホテルマンは全員男性です。食事の係は女性もいましたが、非常にシンプルで食事も美味しく、団体さんの部屋は別にありコンパニオンの女性も2~3人見かけました。部屋からは海も見えて「これはまた使えるな」と思いました。
紀州鉄道熱海ホテルは、熱海の駅の近くです。今度、皆さんも紀州鉄道熱海ホテルに行ってみたらどうでしょう。幻の紀州鉄道熱海ホテルです。
この紀州鉄道はトロッコしかない会社を不動産会社が買って、「紀州鉄道不動産部」で土地を売り出したのです。「紀州鉄道不動産部」と言うと、「鉄道会社がやっているのだから間違いがない」とお客さんはしびれて土地を買ってくれたのです。「わしもその内の一人だよ」とジジイが話してくれました。
当時はそのような会社がたくさんあって、熱海にある中銀という会社もそうです。不動産会社なのに「中銀」というと、銀行みたいですが、銀行とは何の関係もありません。一時、問題になって「鉄道の名前や銀行の名前を使って不動産会社をつくるのは辞めよう」ということになったのです。今はそのような会社はありません。
半分インチキでそのような会社は潰れたのですが、紀州鉄道と中銀ライフケアは残っているのですからたいしたものです。紀州鉄道熱海ホテルの浴場で知り合ったジジイは「わしも紀州鉄道から土地を買って今はないことを知っているけれども、こうして一月に1回紀州鉄道熱海ホテルに来て“源泉かけ流し”を楽しんでおるのじゃ。ワッハッハッ!」と笑って言っていました。
愛読ありがとうございます。
よろしかったらクリックしてください。
応援よろしくお願いします!
↓↓↓
『中杉 弘のブログ』2006年より、好評連載中です!
↓↓↓
http://blog.livedoor.jp/nakasugi_h/?blog_id=2098137