H2SXのウイリー性能 | バイクと自転車と本と

H2SXのウイリー性能

この1週間風邪引いてたけど、ギリギリ回復したのでH2SXの最後の慣らしツーリングに行ってきた。

道中3℃くらいで寒すぎて、また体調悪化しそう。

これはしょうがないけど、ムルティストラーダV4Sの防寒性能から2段階くらいは落ちる。

 

今日で距離は950kmくらいになったので、

初回点検とオイル交換をして慣らしがようやく終わる。

 

 

オイル交換前だけど、軽くウイリーの感触を見てみた。

 

まずはライダーズモードというマニュアル設定でトラコンをOFFにする。

トラコンONのままだとウイリーのような駆動の掛け方は制御的に許容されないので。

 

1速は極低速から動きが急で車体や足回りの余裕度が分からなかったので、

最初に2速ウイリーでどんな挙動か確認。

 

そうすると、

リア空転して上がりにくい。

 

回転数的には4000~6000rpmから繋いで上げていくイメージで、

それはこのバイクでも間違ってないと思うけど、

それまでの車速に対して、

上げたエンジン回転がタイヤに伝わる瞬間の路面との速度差が想定より大きい。

 

60km/h以下でつなぐとリアスリップ、

回転数を抑えて繋げばそもそも全然ウイリーにならず、

といった感じ。

 

車速を60km/h~からアプローチしてようやくウイリーとして上がりだす。

けど思った以上にパワー感に乏しい。

直4ってこんな感じだったような記憶。

中速域でぐいっと上がってくれるエンジンじゃない。それはスーパーチャージドだろうが変わらない。

 

というか、思った以上に中速のトルク感が弱い。

ムルティストラーダV4Sなんてモトクロッサーみたいに上がっていくのに。

 

1速は空転しにくいし、ふわっと浮かすような動きも出来るので足回りへの衝撃は制御できそう。

 

帰りがけにちょこっと試しただけなので何とも言えないが、

重いバイクだけど怒涛のパワーでウイリーも楽々、っていう展開にはならなかった。

 

1000km近く乗ってきて、パワーに余裕のあるバイクって感じがしない。

高速道路では確かに余裕を感じるんだけど、

峠とか、今回みたいにウイリーしようとして中速以下くらいのトルクが欲しいときに、

想像以上に大人しいキャラクター。

 

今日はほとんど回転数縛りを気にせず乗ったけど、

スーパーチャージドエンジンのあふれるパワー、ってのが売りなのではなく、

このバイクの美点は圧倒的なスムーズさと大型バイクなりのスポーツ性能かもしれない。

 

低中速トルクはちょっと馬力の足らない1000ccエンジンでしかないが、

徐々にブーストが効きだして力強さが増していく過程がとても滑らかで、乗っていて気持ち良い。

 

こういうスムーズさと燃費性能に特化させるためのスーパーチャージャーのセッティングなら、

凄く良い設定だと思う。

 

ウイリーにはコツが要りそうというか、

思った以上に頑張らないと上がってくれなそうな余裕のなさだけど、

スムーズさに拘り抜いた設計はいいと思った。

燃費は20km/L以上いってくれる驚異的性能。

200ps級バイクでこれは凄い。