DIYで素人が全力でキャンピングカーを作ってみた(NV350ワイド・ハイルーフ)

DIYで素人が全力でキャンピングカーを作ってみた(NV350ワイド・ハイルーフ)

素人が無謀にもキャンピングカーを製作しました(8ナンバー登録済)。ベース車両はNV350キャラバンの中古車 グレードはDX ディーゼルターボ4WD。

ご無沙汰しております。Y家です。

 

久しぶりにYouTube更新しました。今回は軽く小豆島を一周してみました。お時間あれば覗いてみてください。

 

 

 

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ゴールデンウィークは人が多いだろうということで、日程をずらして5月10日から香川県の小豆島へ行ってきました。

 

瀬戸内海に浮かんでいる島なので、我々岡山県民や瀬戸内沿岸地域の方々にとっては馴染みのある島です。観光地でもあるので全国的にも有名だと思われますが、念のため「小豆島」は「あずきじま」ではありません。「しょうどしま」です 笑

 

この島は瀬戸内海の中では淡路島に次ぐ大きな島で、有名なところで言うと、昔の映画「二十四の瞳」の舞台になっていたり、温暖少雨な気候でオリーブの栽培が盛んであったり、手延べそうめんや醤油が特産であったり、そういう島です。

 

今回特に「ここへ行きたい!」といった目的はなかったんですが、なんとなく行ってみればいろいろあるだろうといった感じで、行き当たりばったりの旅でした(うち場合は、けっこうそういう旅が多いですね…)。

 

島へはフェリーで渡りました。関西からだと神戸・姫路辺りから出ていると思いますが、岡山からは新岡山港と日生港から直行便、本数は少なめですが宇野港からも豊島経由のフェリーが出ています。四国は高松から出ていると思います。岡山と香川の中間ぐらいの位置なので、どちらからもだいたい一時間ほどで渡れます。フェリー代はうちのキャラバンサイズ(6m以下)で片道1万円ぐらいでした。

 

 

 

個人的には、小豆島についての予備知識が豊富にある訳でもなく、瀬戸内海の島と言ってもだいたい似たり寄ったりの印象だったので、それほど期待はしていなかったんですが、行ってみて知ったのは、島の真ん中にある景勝地の寒霞渓辺りの山は意外と高くて、標高700~800mもあることで、沿岸部と高低差が大きい分、実際に自分の目で見てみると、とてもダイナミックな景観で、良い意味で予想を裏切られました。

 

島なので「海的な要素」を楽しみに行く印象でしたが、意外と高い山もあるおかげで「山的な要素」もしっかり楽しむこともでき、一粒で二度おいしいヤツです。お得な気分になれます。島を一周しても85kmほどで、2~3泊すればしっかり楽しめると思います。

 

四国のお遍路の縮小版みたいな感じで「小豆島八十八か所霊場巡り」という、島一周規模のスタンプラリー(霊場巡り)もできるので、そういうプランでドライブ旅行的な楽しみ方もおすすめではないかと思います。

 

山岳信仰の島でもあり、岩山を削って作った本堂のある一風変わったお寺があったり、そういった意味でも楽しめそうですよ(霊場巡りをするなら機動力の高い軽バンサイズぐらいがベストな気がします)。

 

ちなみに小豆島はこういった地形ゆえ、ぐるり一周してみても田園地帯はあまり見かけませんでした。高低差が大きく平地が少ない地形は米作りには向いておらず、米は海運に頼って本州や四国から仕入れていたようです。

 

温暖少雨の気候が小麦生産には適していたようで、手延べそうめんが特産品になっているのもその辺りが理由のようです。一般的には菜種油を混ぜ込むところを、これも特産品だったゴマ油を使用するのが、小豆島そうめんの特徴なんだそうです。

 

米の自給ついては、傾斜を利用して棚田を整備したりはしていたようです。今回行ってないですが、島の山岳部の西側の面、少しなだらかな丘陵地になっているところに「中山千枚田」と呼ばれている場所があり、そこでは日本の原風景的な棚田の景観が見られるようです。

 

地形上、少ない耕作地では島民分すべては賄えないため、米や小麦を島外からも調達するため、醤油産業が栄えたようです。醤油を主に関西方面に売り、関西から米や小麦を買うということでしょうね。

 

醤油作りは島の南部で盛んだったようで、狭い路地に住居と高い屋根の醤油蔵が混在していますが、現役の醤油蔵は最盛期に比べると激減してしまったそうで、今は建物だけが残って納屋や倉庫として使われていたりするようです。醤油蔵は、もろみの発酵の過程で、巨大な醤油樽から発生するアルコール分で、梁や屋根瓦が黒く変色しているのが特徴なんだそうです。

 

醤油の元となる塩水の「塩」は、潮の満ち引きを利用する入浜式製塩法で、干満差の大きい沿岸部に塩田を整備することでたくさん採れたそうで、「水」は井戸水を使い、原料の「大豆」と「小麦」は赤穂や大阪との海運で調達し、地の利を活かして特産化していったんだそうです。

 

 

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以上の話は、島の南部の醤油蔵の多い馬木という地域に、瀬戸内国際芸術祭の展示物「オリーブのリーゼント」というのを見に行った時に、たまたま出会った「岩ちゃん」という名のおじいさんから聞き、帰宅後に自分で調べたことも繋ぎ合わせて、まとめてみました(こういう話は、地元の人から教えてもらうのがいちばんです)。

 

 

画像拝借:http://shimaradio.seesaa.net/upload/detail/image/0613037_R-99471-thumbnail2.jpg.html

 

 

この「岩ちゃん」、ネット上にも写真付きで登場するくらいなので、なかなか有名な方のようです。リーゼントのオブジェがあるオリーブ畑の所有者であり、このオブジェの管理者であり、訪れる見学者への案内役もされていて、温和で気さくな田舎のおじいちゃんといった感じの方でした。話好きのようで、「こっちへおいで」と呼び止められて、30分ぐらい話し込んで、いろいろ教えてもらいました。

 

 

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最近思うに、キャンピングカーを自作して、三十代後半から四十路に入って、いろんなところへ車中泊の旅をするようになりましたが、旅をすること自体の目的や興味の方向もだんだんと変化してきた気がします。

 

自分たちのペースで自由にゆっくり回れるというのが「車中泊の旅」のいちばん良い面ですが、旅のプランを詰め詰めにしない分、心理的にも時間的にも、ちょっと余裕を持てるようになった結果、旅先のいろんなことに興味が向き始めたのかもしれません。そういう旅が我々夫婦にいちばん合っているんだろうなと思います。

 

「学ぶこと」にそれほど重点を置いているという訳でもないですが、訪れた土地を自分の目で見たり肌で感じたりしながら、一方でその土地土地の自然環境の作用によって住む人の生活が制限される部分、他方で人がその環境に適応するために自然を最大限有効活用して生み出す生活様式や特産品など、そういった人と土地との間にあるいろんなコトやモノについて、旅の中の自然な流れで学ぶことが増えてきたような気がします。

 

ともあれ、小豆島は観光地なので訪れる場所はたくさんあり、世代を選ばず、若い人向けのスポットやお店もたくさんある印象でした。寒霞渓や映画村なんかの昔ながらの観光地を回ったり、お遍路的な巡り方もできたり、食べ物もおいしかったり、いろんな目的で楽しく過ごせる島だと思います。瀬戸内国際芸術祭の開催エリアでもあるので、島に点在するアート作品の探索に出かけるという手もあります。

 

まだ行ったことのない方は、ご興味があればぜひとも行ってみてください!

 

 

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今回は以上です!では!