初めてパリの街と出会った場所。
今から28年前、フランス・アヴィニョンの演劇祭への参加で、初めてフランスへ。
約3週間の滞在の後に、一行はそのまま日本へ帰国、僕は1人パリへ数日間滞在する事にしていた。
CDG空港で一行に別れを告げ、荷物を取る為にターンテーブルへ。しかし、ここでトラブル。いくら待っても荷物が出てこない！
仕方なく、カウンターへ行きその旨を伝えると、テーブルが止まるまで待て！と言われ、結局そのまま出てくる事もなくテーブル停止。
再びカウンターで、荷物の特徴と滞在先を告げ、途方にくれていたところへ、一行に同行していたカメラマンに声を掛けられた。
日本へは帰るのだが、夜の便なので時間を潰していた彼に事情を話すと｢じゃあ、荷物もなく身軽だし、僕も時間があるので、電車で一緒にパリへ行きましょう！｣と誘われRER線に乗る。
電車が動き出し、車窓の広がる長閑な田園風景を眺めているとやがて電車は地下へ、しばらくして着いた駅が｢Saint-Michel｣
そこで降りて彼がひと言｢これから見る景色は、一生忘れないと思うよ！｣
連れられるままに、改札口を出て地下道を通り、階段を上がり地上へ…目の前にバァーンと広がるThis is Paris！の風景を見渡して、一気にテンションMAX。
彼曰く｢これは電車で初めてパリに来たから出来た体験で、タクシーで来たらこうはならないんだよね｣
確かに彼の言った通り、この写真を見て一気にその時の記憶が蘇った。
僕が初めてパリの地を踏んだのが、まさにここの出口。そしてこの時に感じたワクワク感から、僕のフランス通いが始まったのでした。
ちなみに、荷物は夕方無事にホテルに届きました。
