こんばんは。
慧熾です。

iOS10より、「メモリー機能」という機能が写真アプリに追加されています。いわば、端末へ保存してある写真や動画を、端末自身が日時や場所などによって自動的にアルバムを作る機能、と言えるでしょう。

ところで筆者は、撮影すること自体が好きであるものの、撮影したものを見返すことはほとんどありません。ですから、アルバムを纏めたり捲ったり、そもそも懐古する習慣すらないと言えます。旅の思い出を手に取ったところで、「今更、アルバムを見ても」、と思うのでした。

ただ、この新しいiOSの写真整理法は、思わずそこへ目を留める魅力を持っています。毎日、写真アプリの「メモリー」タブには、“iPhoneセレクション”と言えるアルバムの表紙が表示されています。ここには、過去の同じ日に撮影されたものから、遠い故郷の場所別に集約されたフィルムまで、多岐にわたる素材をランダムに選択したアルバムが並ぶのです。

ランダムアルバムを見ていると、「そう言えば、こんなことがあったな」と思うことが少なくありません。人の手で整理されていない粗さは、所有者が意図していない偶然を生み出すこともあるのです。

捻くれ者の筆者は、既にあるものを好みません。ただし、機械が選らんだ写真集なら、すんなり記憶の海に漕ぎ出るのです。