こんにちは!今回も当ブログをご覧になって頂きありがとうございます。エカテリーナ宮殿の「琥珀の間」の話をお聞きになったことありますか?今回は、復元された「琥珀の間」とその苛烈な歴史を紹介させていただきます。

(PENTAX K-3Ⅲ、Sigma10-20/3.5の10mm、ISO1600、f4.5、1/30、AWB、鮮やか)

「琥珀の間」の歴史は古いです。18世紀初にプロイセン王フリードリヒⅠ世が製作したそうですが放置され、彼の子供のヴィルヘルムⅠ世の時代に、ロシアのピョートル大帝が所望し贈られることに。その後、すぐに組み立てられることはなく放置され、結局18世紀半ばに女帝エリザヴェータが、冬宮(現在のエルミタージュ美術館)の改築時に謁見の間の装飾として利用されました。

(PENTAX K-3Ⅲ、HD16-85/3.5-5.6の16mm、ISO1600、f7.1、1/13、AWB、鮮やか)

その後、琥珀の間はツァールスコエ・セローの夏宮(エカテリーナ宮殿)に移され、エカテリーナⅡ世の時代、1770年についに完成しました。それが現在の琥珀の間の原型です。

(PENTAX K-3Ⅲ、HD16-85/3.5-5.6の16mm、ISO1600、f5、1/13、AWB、鮮やか)

その後、第二次世界大戦中にナチスによりエカテリーナ宮殿は占拠され、琥珀の間の装飾は略奪の目に遭い、ケーニヒスベルク(現ロシア領カリーニングラード)に運ばれたそうです。その先は行方が定かでなく、イギリス空軍の空爆で琥珀は全て消滅したとされています。

(PENTAX K-3Ⅲ、HD16-85/3.5-5.6の16mm、ISO1600、f3.5、1/80、AWB、鮮やか)

大戦後、大きくダメージを受けたエカテリーナ宮殿は順次修復されました。が、琥珀の間は、琥珀自体はないわ、もともとどんなものだったのか資料が残ってないわ、復元は困難を極め、1979年から修復が開始され、24年かけ2003年にようやく完了しました。

(PENTAX K-3Ⅲ、HD16-85/3.5-5.6の21mm、ISO1600、f4.5、1/40、AWB、鮮やか)

琥珀の間の素晴らしいのは、琥珀の色違いの一片一片を組み合わせて、装飾にしていることです。琥珀は複雑な色をしているので、カラー写真が残っていないと、復元はできないと思います。

(PENTAX K-3Ⅲ、HD16-85/3.5-5.6の68mm、ISO1600、f5.6、1/13、AWB、鮮やか)

琥珀の透明感のあるかがやき、いいですね!さりげなく、エカテリーナⅠ世のエンブレムの装飾がありますが、こんなのどう作ったのでしょうか?この日は中国からの団体客もなく、いつもは上野のパンダを見るように立ち止まれない琥珀の間も静かにじっくり見ることができました。エカテリーナ宮殿は、冬訪問するのがおすすめです!