試行錯誤の末、やっと縮まないケーキが焼けたので、そのやり方を書いておきます。
いや、長かった~
ネットに書いてあるレシピの半数は嘘だと思い知りました。
明らかに生地が縮んで焼き上がってるのに、いかにも成功したみたいにレシピを公開するの、ホントやめてくれませんかね
割れちゃったところを後ろ側に隠して撮ってる動画もあったし。
オーブンの温度もみなさんまちまちで。
最初に試したレシピ「190℃で予熱、170℃で湯煎焼き」で失敗して、「180℃で予熱、160℃で湯煎焼き、途中から150℃」でもダメで、これは他のレシピを当てにするだけじゃダメだと思い、トライアンドエラーの末に「170℃余熱、150℃湯煎焼き」に落ち着きました。
各家庭にあるオーブンは、それぞれ、メーカーによっても、ガスか電気かによっても、癖が全然違うので、やっぱり、自分のオーブンに合った作り方を考えて行くしかないんだと思いました。
失敗したままで年越しをしたくなくて、大みそかにこの方法でトライしたら、ひび割れず、縮まないものが、初めてできたんです
職場に持って行ったら、かなり好評で。
元日から仕事ではありましたが、嬉しかったです。
(21㎝パウンドケーキ型)
卵 MS玉3個
砂糖 35g
米油 23g
豆乳 30g
ハチミツ10g
薄力粉12g+強力粉20g 計32g
レモン汁 小さじ1
塩ひとつまみ
①卵を黄身と白身に分け、白身は塩を入れて冷蔵庫へ 薄力粉+強力粉は振るっておく
②型にクッキングシートで型紙をつくっておく(型から5㎝くらい高くしておく) オーブンから天板を出しておく
③大きいボウルに米油を入れ、沸かしておいたお湯で湯煎して80℃くらいに温める 豆乳にハチミツを入れ湯煎して40℃にする
④③の米油に振るった小麦粉を一気に入れホイッパーで粉っぽさがなくなるまでよく混ぜる
➄④に温めた豆乳を3回に分けて入れよく混ぜたら、卵黄を3回に分けて入れ、その都度よく混ぜ乳化させる
濡れふきんを掛けて乾燥予防して置く 40℃くらいの湯煎に掛けて保温しておく
⑥卵白を冷蔵庫から出して、ハンドミキサーでしっかりツノの立つメレンゲにする。
(軽く泡立つくらいにほぐしたところで砂糖を1/3程度入れ、その後2回に分けて残りの砂糖とレモン汁を加えながら、ボウルを斜めにしても滑らない、泡立てると抵抗を感じるくらいの固さまで泡立て、最後に1分程低速でキメを整える。
仕上げにホイッパーに持ち替えて、ボウルの底をさらいながら、泡立てムラをなくす。
⑦➄の卵黄生地にメレンゲを3回に分けて入れ、その都度泡だて器で切るようにサックリ混ぜる。
最初の1回は泡を犠牲にしてしっかりまぜ、後はその都度、前に加えたメレンゲが混ざり切る前に次を入れて、手早く。最後にゴムベラで 生地にムラが出たり、泡が部分的に残ったりしない様に均一に混ぜる
⑧170℃でオーブンを予熱する
⑨型に生地を3回に分けて流し入れ、その都度表面を均す。竹串でグルグル円を書くように混ぜて大きな気泡を追い出す
⑩天板にキッチンタオルを敷きその上にそっと型を置き、天板にぬるま湯(35℃くらい)を注ぐ
⑪予熱したオーブンに天板を戻し(下段)150℃に下げて60分湯煎焼きする
焼き色が付くまではファンを回し、焼き色が付いたら上下ヒーターだけにする
表面に割れ目を作らないために、20分経ったら3秒オーブンを開ける→4分焼く→3秒開けるを繰り返す
⑫焼きあがったらすぐオーブンから出して、何回か型ごと落して溜まった蒸気を抜き、側面の型紙をはがす
今回の台湾カステラは、何十年も前からあるシフォンケーキなんかと違って、最近注目されるようになったレシピなので、特に、上手く出来ないレシピが多くて大変でした。
明らかに私が悪かった原因もあるのですが、気づきにくい原因もありました。
失敗し続けた原因は・・・
①卵の分量が少なかった
L玉かなと思っていたのがMS玉だったので、生地を持ち上げるメレンゲが少なくなっていた
②コンベクションオーブンなのがダメだった
空気を対流させて、焼きムラを無くすことができるコンベクションオーブンですが、湯煎焼きのメリットの一つには、型の周りに蒸気の層を作ることで乾燥やひび割れを防ぐ効果があるので、空気が動いてしまうとその効果がなくなってしまいます。
コンベクションオーブンを使った場合のレシピなんか、どこにも乗ってなかったですが、スフレチーズケーキの場合も湯煎焼きをするので、参考に見ていたら、その注意点の一つに、コンベクションオーブンがスフレ生地が苦手であることが書かれていたのです。
幸い、ファンを回すモードと、回さないモードが選べるので、ファンを回さないバージョンでやってみたら、綺麗に、ひび割れずに焼けたので、やっぱりこれも原因の一つだったんじゃないかと思います
③薄力粉だけで作っていた
大体のレシピは粉の指定がないので、薄力粉だけでもできないことはないと思うのですが、別のレシピでは、強力粉を混ぜることで、ひび割れが防げる、と書かれていました。
そもそも、カステラって、強力粉で作るのが一般的だったんですね
薄力粉でできないことはないと思うのですが、強力粉が入った方が、腰折れの予防にもなりそうでいいと思いました。
④温度管理が難しかった
温度計がない状態でやっているので、感覚に頼るしかなく、特に40℃の少量の豆乳を作るのが難しかった。
レンジで何秒温める、って書いてあるレシピもありましたが、10秒単位なので、ちょっと時間を足そうとすると、温め過ぎになってることがあった。
➄型選びが難しかった
普段使っているのが、ごく一般的なステンレス製のハギ合わせたパウンド型。
継ぎ目があるので、湯煎をすると、底の方が水に浸かってしまうことに。
なので、最初は敷紙を上の方まですき間がないように折って作って、天板に水を張っても湯煎焼きになると書いてあるレシピもあったので、1㎝くらい水に浸けてやってましたが、一回耐熱ガラス型になんとか敷紙を敷いて、一回り大きいシリコンパウンド型に水を入れて、型の半分くらいまで浸かるようにしてやってみたら、そっちの方が膨らみが良くて上手く行ったので、やっぱり低温でじっくり熱を通すためには、ある程度の高さまで水に浸けないとダメなんだなと分かりました。
でも、耐熱ガラスの型は、どうしても上手く敷紙が敷けないんです。
全部の角が緩くカーブしているので、どうやっても型から敷紙が浮いてしまうし、さらに、型から上に5㎝程度はみ出した格好にしないと、膨らんだ生地が溢れてしまうのに、型から敷紙が浮いていると、支えがなくて、敷紙があらぬ方向に倒れてしまいます。
で、耐熱ガラスは諦めて、もとのステンレス製の型に敷き紙をして、型の外側をアルミホイルですっぽり包んで、一回り大きいシリコン型に入れる方法にしてみました。
膨らみよく焼けていい感じでしたが、下の方がやや水っぽく仕上がってしまいました。
少量ですが、やっぱり水がどこかから漏れていたんだと思います。
こういったストレスなく湯煎焼きをしたいのであれば、やっぱり継ぎ目のない金属製の型が最適だと思うんですよね。
せっかく練習した湯煎焼きのやり方は、今後も活かしたいし、スフレチーズケーキ大好きなんですよ。
なので、今、新しいケーキ型の購入を検討中です。