【医療】新型出生前診断(生殖医療) | モンちゃんのブログ

モンちゃんのブログ

不耕起栽培の田んぼでお米を作りホタルを増やしたり、自然農法の畑で作物を作ってます。千葉県環境学習指導員の認定を受け環境の体験学習や講演等をしてます。環境社会検定保有し、省エネ生活を実践中!blogは主に医療・食料・環境を中心に、様々なジャンルで更新してます。

新出生前診断、4月1日から 昭和大など15施設が認定されカウンセリングを開始しました。

妊婦の血液でダウン症など胎児の染色体異常を調べる新しい出生前診断で、日本医学会の認定・登録委員会が国立成育医療研究センター(東京)を中心とする臨床研究グループの15施設を認定、そのうち昭和大病院(東京)が来月1日から臨床研究を開始することが29日、分かった。

妊婦の採血だけで胎児に3種類の染色体の病気があるかどうかが分かる新型出生前診断を、4月の導入開始から1か月間で441人の妊婦が受けていたことが分かった。

これだけ多数が受診したのは、高齢妊娠の増加に伴い、胎児の健康状態について不安な妊婦が相当数いる実態を示している。

臨床研究を行う医療機関のチームは、遺伝カウンセリングのため統一した説明資料を準備。検査の精度が妊婦の年代によって異なり、確定診断には羊水検査が必要となることなどを30分かけて説明している。


生殖医療

さまざまな倫理的問題


出生前診断

妊娠がわかってから、お腹の赤ちゃんについて超音波検査や羊水検査、絨毛(じゅうもう)検査などを行い、赤ちゃんの発育状況、染色体や遺伝子に異常があるかどうかを診断。

■超音波検査

超音波は人間の耳には聞こえない高い周波数の音波で、一定方向に強く放射され直進性が高いという性質があります。これを利用して腹部に超音波を発信し、そこから返ってくるエコー(反射波)を受信し、コンピュータ処理で画像化して診断するのが腹部超音波検査(腹部エコー)です。この検査はX線検査のように放射線被爆の心配がなく、検査を受ける人の苦痛もなく安全なため、産婦人科では胎児の診察にも用いられています。

■母体血清マーカー検査(トリプルマーカーテストなど)

お母さんの血液を採って調べる方法なので胎児への影響もないことから最近実施が増えてきました。

大体、妊娠1220週の間に実施されます。結果は1週間ほどで出ます。

胎児に異常があると、母体の血液中に含まれるさまざまなタンパクやホルモンの量が増減することからこれらの濃度を調べることで赤ちゃんの状態を知ろうというものです。

検査結果から胎児に21トリソミーや18トリソミー、神経管閉鎖不全症などの障害を持つ「可能性」を知ることができます。

結果は確率で出てきます。

基本的には母体年齢によるリスクを下回っていれば、ほぼ安心となりますが、あくまで確率ですから、いくら確率が低くても、例えば1/10000であっても、その「1」に自分が入るかも知れません。

また1/10であっても、残りの「9」に自分が入るかも知れません。

なので、結果によっていたずらに安心したり不安になったりする場合があります。

最終的な結論は羊水検査や絨毛検査などの確定診断をしなければ分からないです。

■絨毛検査(絨毛膜サンプリング抽出検査)

後に胎盤となる絨毛にも赤ちゃんの情報が含まれています。

また胎盤絨毛では培養の必要もなく十分量のDNAが抽出できるためDNA解析にも利用できます。

ただあまり初期の段階の絨毛を採取すると、採取の際の血栓が胎児に流れる可能性があり、その結果として四肢に異常のある胎児が多く報告された過去があります。

現在では器官形成期である妊娠8週以前の胎盤絨毛採取は避けられており、また胎盤が完成してしまうと位置が固定されてしまうため検査実施できない場合もあるため、実質的には妊娠9週から11週の間がよいとされています。

胎盤絨毛採取には経腹壁法(おなかの上から)と経頸管法(膣から)がありますが、経頸管法の方が出血・感染・破水の可能性が高いため経腹壁法がとられることが多いです。

いずれにしても羊水検査よりも技術が必要とされるため実施している医療機関は多くありません。

かかる時間はほんの数分(採取自体は1分もかからないです)で、その後1時間ほど様子をみて終了となります。

結果は1週間から3週間ほどかかりますが、染色体異常や先天代謝異常などについては確定診断であり、そうであるか・そうでないかが100%に近いの精度で分かります。(稀に上手く採取できなかったり、母体の情報が混じってしまう場合に結果がでない)

羊水検査より早い段階で実施できるため、結果がでてからも考える時間(中絶のタイムリミットは21)も多少とることができます。

■羊水検査(羊水穿刺法)

羊水にも胎児の細胞が浮かんでおり、これらを採取し培養することで診断します。

羊水を抽出するため、あまり量が少ない時期には実施できませんし、かといって胎児が大きくなってしまうと羊水抽出のためのスペースが限られるため、妊娠16週から18週の間に実施されます。

細胞を培養しないといけないため、結果が出るまでに2週から4ほどかかります。となると中絶のタイムリミットギリギリにしか結果がでないことになります。

ただ絨毛検査に比べ流産の可能性も低い(0.30.1%程度)こと、実施機関も多いことから羊水検査も多く選ばれています。

絨毛検査同様、染色体異常や先天代謝異常などについては確定診断となります。

処置時間は数分程度で、培養に足りるだけの羊水を抽出(20ml程度)します。

その後2時間ほど様子を見て終了となります。


※すべて自費診療で健康保険がつかえません。病院によって値段も違います。羊水検査、絨毛検査とも病院によってかわります。7~20万と幅があります。同じ病院でも、ガーゼ1枚、針1本等使用する器具により微妙に値段は変わります。クアトロテストは1万~2万が一般的です。 検査前のカウンセリングも自費です。
高額な出産費用の負担軽減として助成金を出す行政もあります。