モーニング娘。’19 秋ツアー新曲「KOKORO&KARADA」ライナーノーツ

 

 

サビだけ聴く人がいたらこの曲はとても爽やかで未来に向かって突き進んでいく恋人たちの青春&ラブソングなんですが、でも、それ以外の部分でこの曲は人間の甘さ、切なさを歌っています。 

 

モーニング娘。って派手な面がある分、影の部分もたくさんあります。 スポットライトがあたってる間は眩しくって気がつかない人も多いんでしょうが、実際は陰影があります。

 

実はそのくぼみの部分が彼女たちの魅力なんだと思うんです。

 

数年前からたくさんのアイドルが巷に溢れましたが、制作サイドも本人らもそうですが、どうしても片面だけに光を当て、出来るだけ影が出ないように自分たちの角度を変えて、世の中に打ち出すもんだから最初は見栄え良くみえてるんですが、凹凸がない為、早めに飽きてきます。 

 

過去のモーニング娘。は体当たり方式でやってきたというのもあって陰影はっきりさせながら歌ってきたので、絵的な情緒もたくさん感じたように思います。 

 

新規にメンバーも入ってますので、見られて恥ずかしい部分をどう自分らの色合いに変えて、世の中に見て楽しんでいただけるかが勝負だと思います。 影なしで、ゲインをあげて見栄え良くまとめちゃわず、少々面倒でも甘えてるなら甘えてるでいいので、本音の顔を見せて勝負出来ると過去の先輩たちに負けない良いチームになってくように思います。 

 

そういう意味でも、この曲は心技一体となって表現しなければまとまらない難しい曲ではありますが、サビの爽やかな面だけでなく、A、Bメロが持つ人間的な部分をどう歌うかで世の他のグループとの差がはっきりするかなとそう思っています。 

 

バックトラックとしてピアノがその中心にありますが、特徴としてはサビでドラムのリズムを無くしてしまうというJPOPとしては無謀なアレンジに仕上げてもらいました。

サビから行くで!って思わせておいて最後まで絶対にそうさせない。

なので、曲としては間奏の部分がきっと一番ライブで盛り上がる場所になるだろう部分です。

僕も大久保氏もサビで突き抜けたいけど我慢するというフラストレーションを目一杯溜めてるので、その分間奏で思いっきりはじけられるフレーズにしてもらいました。 

 

間奏はメンバーをほったらかしにしてでも、ファンのみなさんで一体になって弾けてやってください。 

 

ちなみにストリングスは生です。