計測工房社長・藤井拓也のブログ

計測工房社長・藤井拓也のブログ

マラソン大会などのスポーツイベントのタイム計測のプロフェッショナル、株式会社 計測工房の社長である藤井拓也のブログ。

長野県上田市に入っています。

上田バーティカルレース/スカイレース

の前日準備です。

 

 

計測機材のテスト風景。

 

 

上田駅前ビルには参加者の皆さんを歓迎する

垂れ幕も。

地元に根付いた今大会も第10回記念大会。

10年間の関係者の皆様のご尽力に敬意を表し

ます。

 

大会1日目の明日は登りだけの種目バーティ

カルが実施されます。

 

 

 

 

 

 

今週末(2024年5月3-4日)の

計測工房は1大会です。

 

5/3-4(金-土)

上田バーティカルレース/スカイレース

(長野県) 藤井

 

昨年(2023年)の上田バーティカルレース

より。

 

2024年のスカイランニング公式戦の開幕戦

にして、国内で最大規模のスカイランニング

の大会となります。

(純粋にスカイランニングとして企画された

大会としては最大規模)

 

 

4月決算の計測工房は本日が第17期の

最終営業日でした。コロナ禍で4年連続

赤字決算から5年ぶりの黒字決算に回帰

しました。

 

コロナ1年目は年間売上が前年比8割減。

会社は資金が尽きると存続できず、艱難

辛苦で臥薪嘗胆の長い4年間でした。

正直に言って、クライアントさんや、

パートナー企業さんには本当に助けて

いただきました。感謝しかありません。

 

私は命を懸けて会社を存続させ、経営者と

して覚悟と胆力が本物になったと断言でき

ます。

 

1つだけ誇れることがあるとすれば、この

4年間において社員は誰1人欠けることなく

乗り越えられたことでしょう。

社員の皆さんに心から感謝しています。

 

 

さて、4月も終わって5月へ。

5月と6月はグリーンシーズンの最盛期

となります。

 

山の仕事でいかに稼ぎを出していくか、

これまでもこれからもグリーンシーズン

の売上拡大は大きなカギです。

 

 

コロナ禍は、会社にとっては大試練、

私個人にとっては人生観がひっくり返る

出来事だったわけですが、ようやくそこ

を抜けた今、この先を考えると、正直

「安泰などない。常に今を頑張る」

に行き着くと思います。

 

あのコロナ禍の「大きな沈み込み」を

思えば、これからは「大きな浮上」が

来る確信はあります。

が、「禍福は糾える縄の如し」とも、

「盛者必衰の理」とも言います。

それが体得できていれば先に書いた

「安泰などない。常に今を頑張る」に

しかならないと思っています。

 

 

 

 

計測工房は4月決算ですが、本日の計測

大会をもって計測工房の第17期(2023年

5月~2024年4月)の仕事も全て終了しま

した。

 

コロナ禍によって、4年連続で赤字決算を

余儀なくされてきましたが、今期は5年ぶり

に黒字決算できることになりました。

 

 

 

昨日は国立競技場へ。
東京オリンピック2020以降、弊社がここで
計測するのも本日の打ち合わせの大会で
4回目になります。
 
 
来年には世界陸上東京大会がここで開催され
ます。会期が2025年9月13日~21日という
ことで、土日は仕事なので無理としても平日
のうち1日ぐらいは都合を付けて観戦しに行き
たいと思っています。
 
前回、ここ東京で世界陸上が開催されたのが
1991年で当時私は高校1年生でした。
現地観戦はしなかったけれど、TVで熱く盛り
上がって、学校の陸上部の部室にも日本選手
の活躍が張り紙されていたことを思い出します。
 
 
 
 

先日弊社で計測したKOBE TRAIL(写真は
全て弊社社員撮影)は上位を海外勢が席巻
したリザルトも含め、日本のトレイル大会
としては稀有な世界基準の大会でした。
 
 
今大会ではサテライト会場でのパブリック
ビューイングがおこなわれたことも画期的
ですし、そもそも短いループの周回コースの
設定なので会場にいれば毎周観戦できました。
さらに周回毎の記録速報もWEBで閲覧可能
(これは弊社サービス)など「見るスポーツ」
としても構成されていました。
 
 
トレイルランニングが五輪種目になるなら
こういうフォーマットになるだろうと思わ
されました。これらの要素はトップ競技者の
レースを見るという観戦スポーツとしての
構成であり、五輪種目になるということは
そういう方向性になります。
これは最近弊社で計測している冬季五輪に
新種目として採用されたSKIMO(山岳スキー)
も同じ方向性でした。
 
 
逆にDOスポーツとしてのトレイルランニング
本来の魅力である山の醍醐味、自己との対話、
長距離への挑戦などの要素とは対極にあるで
しょう。
 
先行事例ではトライアスロンが五輪種目の
51.5kmとクラシックなロングディスタンス
のアイアンマンに分かれたように、トレイル
ランニングも方向性が分かれていくのかも
知れません。
 
 
 

一昨日は和歌山県の那智勝浦町において、
第24回奥熊野いだ天ウルトラマラソン

開催され、計測工房でタイム計測を担当

させていただき、私・藤井が計測ディレクター

を務めさせていただきました。

 

「神に見送られ仏に迎えられるウルトラマラ

ソン」をがキャッチフレーズです。

世界遺産の那智の滝(熊野那智大社の御神体)

をスタートし、同じく世界遺産である補陀洛

山寺(ふだらくさんじ)にフィニッシュする

100kmウルトラマラソンです。

神社をスタートし、お寺にフィニッシュするこ

とから「神に見送られ仏に迎えられる」と呼称

されています。

 

 

コースはトレランのような高低差のあるタフ

な100kmで、熊野の山岳地帯を走ります。

 



スタート地点は那智の滝。



スタート前、那智の滝の入口にタイム計測

用アンテナマットを設置し、出走チェックを

おこないました。

 

 

出走チェック風景。

なお、今大会では参加者の皆さんのゼッケンに

装着されたICチップにて計測をおこないました。

 

 

100km部門は朝5時スタート。
ご覧のように本当に那智の滝の目の前から

スタートします。唯一無二、ここにしかない

オンリーワンのロケーションです。

なお、65km部門と80km部門のスタート地点

は離れた別の場所になるため、参加者の

皆さんはバスで輸送されますが、それらの

参加者の皆さんもスタート前に必ず那智の

滝で完走祈願をおこないます。

 

 

スタート後のレース風景。

 

 


今大会ではスタート、フィニッシュ以外に

途中2ヵ所を計測。
こちらはエイド18番折り返し地点です。
(大会前日の設営風景)
地面にはタイム計測用アンテナマット

設置してあります。




こちらは、エイド27番井鹿会館です。
(計測工房スタッフF氏撮影)
地面にはタイム計測用アンテナマット

設置してあります。

 

 

エイド27番を通過するランナー。

(計測工房スタッフF氏撮影)

 

 

今大会では100kmのコース中に32ヶ所もの

エイドが設置され、各種ドリンクから地元の

食材までふんだんな飲食物の提供があります。

エイドには、「次のエイドまであと○○km」、

「次のトイレまであと○○km」などの丁寧

な案内も書かれています。

 

参加者の皆さんからの感想でも「エイドでの

充実したおもてなしが素晴らしい」という

絶賛の声がたくさんあります。



フィニッシュ地点は補陀洛山寺(ふだらく

さんじ)。
地面にはタイム計測用アンテナマット

設置されています。



補陀洛山寺(ふだらくさんじ)。
建立は4世紀(仁徳天皇の治世)という
由緒あるお寺。



フィニッシュ地点にコンテナハウスが設置

され、そこが私の仕事場の記録室です。
ここでスタート人数、途中通過情報、フィ

ニッシュ集計などおこないます。
途中リタイア情報も随時入り、人数管理

データをまとめます。計測工房が培って

きたトレランのノウハウも取り入れています。



フィニッシュの手前200mほどのところにも

タイム計測用アンテナマットあり。
ここを通過した選手のゼッケンと氏名が本部

テント内のモニターに表示され、MCさん

がフィニッシュする選手の名前を1人1人

アナウンスしてくれます。

 

 

フィニッシュ!

フィニッシュテープを持っている女性たちは

いにしえより伝わる「熊野詣で」の平安装束

に身を扮しています。

フィニッシュテープは優勝者だけではなく、

全完走者に張ってくれます。




フィニッシュすると、「完走木札」を
かけてもらえます。

木札は毎年異なる言葉が添えられ、2024年は

「歓(かん)」。

 



フィニッシュ後は各自のタイムと順位の印刷

された完走証が発行されますが、スタッフが

選手のもとへすぐに手渡しに来てくれます。

なお、完走証が雨や汗などでグシャグシャに

ならないように、1枚1枚クリアフォルダー

挟んで手渡されています。

 

 


完走証の用紙の裏面のメッセージにも選手

の皆さんは気付かれたでしょうか。

 



今大会では10回完走または5回優勝に

相当する累積ポイントを溜めることにより、

奥熊野韋駄天(いだてん)」の称号が

授与されます。「奥熊野韋駄天」になると

ゼッケンが数字ではなく「名前ゼッケン」

になる名誉が与えられます。
 

 

参加者に配布される大会プログラム

「参加者顔ぶれ」には全参加者のコメント

が掲載されています。

 

 

この大会はすべてにおいて手作りにこだわり、
参加者へのおもてなし、ホスピタリティが溢れ

る素晴らしい大会です。
大会は24回を数え、今や全国から500名以上

のエントリーがありますが、10回大会までは

100名以下という小さなウルトラマラソン

だったそうです。

 

中規模クラスでの全国一の手作り大会
30回大会開催
の2つを目標に掲げ、愛される大会作りに
まい進されています。
なお、同大会は24回の歴史を重ねましたが、
民間・非営利の運営でおこなわれており、
情熱と実行力とリーダーシップを持った実行
委員長さんに率いられてここまでやって来られ
ましたが、ここからは、先を見据えた継続性
の担保が大きな課題であると察しています。

それは私自身が、会社を次世代に継承すると
いう課題を持つだけに他人事ではないと感じる
ところでもあります。
 
 
なお、奥熊野いだ天ウルトラマラソンは
スポーツ庁・文化庁・観光庁による「スポ
ーツ文化ツーリズムアワード2022」におい
て「スポーツ文化ツーリズム賞」を受賞され
ました。
これまでの取り組みが国からの表彰という形
で評価されたことは素晴らしいことです。