Q1.お金はどこから来るのか?

A1.日本銀行が作っています。今までに作ったお金の総額が緑色のマネタリーベースのことです。

 

 

作られたお金はそのまま日本銀行の資産になりますので、

赤く連動して増えていることがわかります。

 

そして、そのお金で、日本銀行は、

政府の販売している国債を買っています。

だから青色の所持国債も同様に増えています。

 

ちなみにこれを買いオペ(レーション)と言います。ただ買っているだけですね。

 

そして、買ってもらえる政府は、この国債販売でお金をゲットできます。

というわけで、日本政府に実は財源問題などありません。いくらでも日本円をゲットすることができます。

 

そもそも、日本銀行がなかった明治維新のときには、

政府が直接お金を作って、それをそのまま財源としていました。

それが坂本龍馬や由利公正が行っていた太政官札です。

 

つまり日本銀行は、ただ政府からお金を作る機能を分離しただけの組織です。

お金の受け渡しの形式上、国債を販売し、代金を受け取る形でやりとりしているだけです。

 

日本政府としては、このようにして、国債を販売すればするほど、財源を確保できることになります。実際

 

 

国債残高と政府支出は連動しています。つまり、国債販売が増えるほど、政府予算は増えているってことです。とはいえ、グラフを見るとここ30年程低迷・・・国債販売を控えていることがわかります。

 

それで何が問題かというと、政府支出、予算が少ないと、不景気になります。

 

 

というわけです。経済成長とはすなわち、GDPの前年比のことを言いますが、

そもそもの形は足し算なので、これを見るだけで、政府支出は大切とわかります。

 

これをわかっていないと「世の中が不景気だから、政府も節約しないといけない」

「よし、政府支出を減らそう」「予算の削減だ」となってしまい、真逆の結論になってしまいます。

 

足し算の時点で、連動するのはわかりますが、一応グラフにすると以下の通り

 

 

政府支出とGDPは連動しています。そしてやはり近年は先ほどの国債に合わせて低迷してしまっていることがわかります。

 

ちなみに3年移動平均にしたのはグラフがギザギザして見にくかったからです。

それでも70%の相関係数、つまりは連動性を誇っています。

 

同様にほかの経済指標も見てみますと

 

このように、それぞれ別の統計調査のはずながら、

経済で注目される指標はどれもこれも高い連動性を持ちます。

 

ちなみにマネーストックは民間経済全体のお金のことですね。

経済のパイといっても差し支えありません。

 

また人口問題も実は経済問題の弊害です。

最近だと結婚すら贅沢とまでニュースが出ていますから、

わかりやすいのではないでしょうか。

 

ちなみにロシアでは母親資本という制度で、

第2子を産んだら平均月収の7~8倍ほどをもらえる制度にて、

ベビーブームが到来しました。

 

経済と人口のわかりやすい関係、結果ですね。

 

物価もしかり。さっぱり安倍政権が物価目標を達成できないのは、

ようは政府支出が少ないから、国債販売が少ないからです。

 

~ 日本経済の基本 流れと性質のまとめ ~

①日本銀行がお金を作っている

②国債販売で財源をゲット

③政府支出でGDPを増やす

④ほかの指標もいろいろ良くなる

 

以上です。Q1.とか書いたけど一問しかなかったですね^^;

 

ここからはおまけです。輸出と輸入について。

 

上記の説明では輸出と輸入がありませんでしたが、

それを合計した純輸出は、毎年GDPの1%くらいしかありません。

それもプラスマイナス1%くらいです。

 

つまり日本はGDPの99%が国内の商取引で成立している国です。

外国人観光客ガー、とか言っていますが、それが日本全土の利益を動かす?でしょうか。

ありえません。

 

しかも、輸出と輸入も連動性があるため、

輸出が増えれば輸入も増える性質があります。逆もしかりです。

だから、輸出だけが極端に増えて、黒字がめっちゃ増えるということは考えにくいです。

 

 

日本は輸出国家でも観光で稼ぐ国でもありません。

国内の方が非常に大事な国家です。

 

おまけ 2

 

詰まるところ、現在の日本の経済問題は

 

①日本銀行がお金を作っている

②国債販売で財源をゲット

③政府支出でGDPを増やす

④ほかの指標もいろいろ良くなる

 

この②番でつまづいています。なぜか?

 

最近話題の財務省は

「日本政府は収入以上の支出していて財政が赤字だ

(基礎的財政収支、プライマリーバランスが赤字だ)」

「赤字分を国債販売で補填している」

「そのせいで国の借金こと国債残高が増えている」

「だから政府は節約しろ」

「国債販売をするな」

とずっと昔から叫び続けています。ホームページにも書いてあります。実際見てみると

 

 

確かに費用の方が多く、赤字です。この赤字分を国債販売で補填しているから、国債残高が増えているとのこと。

 

 

確かにその通りですが、経済はふつう前年比で見ますので、前年比にすると

 

 

実は国債販売はぜんぜん少なくなっているとわかります。

しかし、財務省の言い訳は、日本銀行の存在を無視しています。

 

 

このように、日本銀行はお金をいくらでも作れるわけですから、問題ないわけです。

 

問題は、このように日本銀行が国債をいくらでも買える体制を整えているのに、

日本政府の側が国債販売をしていないことですね。

 

そのため、国債が枯渇しすぎて、買うと損をする、マイナス金利になっています。

お金の損得などどうでもいい日本銀行しか買わないですね。

大手銀行は国債購入の優先権を馬鹿らしくなって手放しました。

 

三菱UFJ銀行が資格を返上、国債に潜む「地雷」

https://toyokeizai.net/articles/-/123262

 

ちなみに国債の販売窓口のトップページは財務省のホームページにあります。

 

国債窓口トップページ : 財務省

https://www.mof.go.jp/jgbs/individual/kojinmuke/index.html

 

つまり、自作自演ってやつです。自分で国債販売をしない理由を主張して、買っていないだけです。

なぜ財務省がこうまでして国債販売を拒むのかはわかりません。わかる方は教えてください。

 

ちなみに、国債金利を下げることで、銀行の貸出金利を下げて、みんながお金を借りやすくする、という説明もなされていますが、現状で既に何の成果も出ていないですね。むしろ弊害のニュースばかり流れています。それにいくらニュースで上向きだと報道されたとしても、実感なければ景気が悪いので、そりゃ皆さんお金を借りません。

 

ちなみに、日本の経済がどのくらい悪いのかといいますと、統計学で受賞もしている、内閣官房の藤井聡さんのグラフを持ってきますと

 

日本は最悪のレベルになります。学生で言ったら、一人だけ赤点補修、留年してもおかしくない成績です。ワースト2位の台湾でも20年で50%成長しており、年間成長率は2.5%です。もし日本がワースト2位の成績でもいいからあったのならば、日本のGDPは500兆円の50%増で、750兆円になっていたはずです。安倍総理の目標としている600兆円など、とっくに超えていました。

 

民間平均給与も連動していますので、皆さんの給与も上がっていたはずですね。

 

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----編集後記----

 

というわけで、おまけ編を含めると10分くらいいただいたかもしれません。

 

経済のわからない方へ、というテーマで、

グラフの作り方から1~10まで解説しましたが、

今回はダイジェスト編でした。いかがでしたか?