「世田谷一家惨殺事件」とは。其のⅠ | 遊行庵日乗

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山川草木悉有仏性、山川草木悉皆成仏。
無有恐怖、遠離一切、顛倒夢想、究竟涅槃。

「世田谷一家惨殺事件」

 

警察と、「くもん教育研究会」が司法取引をしました。それで、迷宮入り状態です。

被害者「宮沢泰子」さん一家は、公文「くもん式」の教室運営者。

 

事件当時、公文は株式の上場を、目指していました。

教室主宰者の多くは株を購入。そこそこ夢のある話であったのです。

 

公文の教室は、謂わば嘗ての保険の外交員と同様の、気軽な主婦のアルバイト。

そこに起きた衝撃的事件でした。

 

当時の公文社長は、野村證券重役から、引き抜かれた「杏中 保夫」氏。

警察は事件発生後、まもなく犯人を特定。

 

 

「公文渋谷事務局」と連絡を取り、教室運営者である泰子さんの、

生徒情報を確認します。

 

 

「杏中 保夫」氏は仰天します。上場どころの騒ぎではありません。

 

犯人が「くもんの生徒」であることが、

世間の知るところとなれば、「くもん式」は完全壊滅。

 

2001年の新年のニュースが「くもん生徒の惨殺事件」に始まる、

となればもっと衝撃的です。

 

 

犯人は教室に通っていた「元生徒」です。

浴槽に投げ入れられていた書類とは、教室の成績表でした。

 

「元生徒」は教室で泰子さんから侮辱を受けていて、

この成績表を先ず第一に消したかったのです。惨殺の後に。

 

 

それほどまでに恨んでいました。教室でことあるごとに「宮沢泰子」さんから、

槍玉に挙げられ、虐められていたのでしょう。

 

 

「宮沢泰子」さんには、精神疾患のある息子(礼君)さんがいました。

この息子さんと「元生徒」の存在が重なって、

虐めがエスカレートします。

 

 

ここで注目しておきたい、事実があります。

「元生徒」は、礼君(当時6歳)だけは窒息死、どこか別扱いしています。

憎しみの度合いが違うのです。刃物でメッタ刺しではありません。

 

「元生徒」は、先生「宮沢泰子」さんの自分に対する虐めが、

礼君への苛々の、八つ当たりであることに

気付いていたのです。だから、礼君には刃を向けていません。

 

 

事件のあった世田谷「祖師谷」に転居する前に、

「宮沢泰子」さんは「くもん式教室」を東急線、奥沢駅前に

初めて開設(1988年)しています。

 

 

けれども、ここで執拗なストーカー行為が始まり、身の危険を感じて

泰子さんは、義理の母親の住まい「祖師谷」に転居しました(1992年)。

 

 

「くもん式」教室は、生徒数・科目数のロイヤリティー収入で成り立っています。

教室を他地域に移すことは、可なりのマイナスです。

 

 

もう一つ付け加えると、事件後「入江杏」のペンネームで

絵本を出版した姉さんは、開設時に共同経営者として関わっています。

だから、「元生徒」のことは当然知っている筈です。

 

 

<世田谷一家殺害事件>なぜ遺族は

「TV朝番組」の審理をBPOに申し立てたのか?

(2014年12月28日放映)

 

番組の中で、サファリック氏は、犯人は宮澤さん夫婦の顔見知りであり、

怨恨による凶行である、というプロファイルを示す。

 

犯人像について「メンタル面で問題を抱えた者ではないかと考えている。

みきおさんか泰子さんのどちらかが犯人の恨みを買った」と

述べている。

 

それに対して、入江さんは「妹たちには恨まれている節はなかった。

経済的なトラブル、金銭トラブル、男女関係なども一切なかった」と

怨恨説を否定した。

 

だが、そのあとに続くシーンに問題があったと、入江さんは主張している。

 

 

「この番組では、あたかも障害を抱えた人に対して、私が偏見を持って

犯人と考えているかのような人格として描かれ、

 

自分が思い描く自己像とは正反対の人格が、
巨大なメディアにより流布されてしまった。

 

なんとか本来の自己像を取り戻すため、修正の放送をお願いしてきたが、
何ら誠意を持った対応を得られず、拒絶された。とても辛く、悲しく、
メディアに寄せていた信頼が裏切られた思いだ」

 

このインタビューは「入江杏」さんの発言です。一昨年TV朝日で放映された、

番組内容への不満と抗議です。

(弁護士ドットコムニュースより)

 

 

警察と、「くもん教育研究会」が司法取引をしました。それで、迷宮入り状態です。

 

冒頭の結論に戻ります。

 

 

事件後「元生徒」は、自殺乃至自殺させられています。

何故司法取引があったか?

 

「元生徒」の親が、政府の高位高官か、警察司法関係にあったからです。

 

一方「くもん教育研究会」側は、

犯人が「くもん式」の生徒であれば、株の上場どころか、

存立さえ危ぶまれる絶体絶命の危機を迎えます。

 

警察上層部と、「公文教育研究会」は犯人を隠蔽することで、利害の一致を見たのです。

 

 

事件のあった当時、筆者は住まいの新築、仕事のことで忙殺されて、

内縁の家内が「宮沢泰子」さんと同じ地域の

 

「くもん式」教室の主宰者であった、にも拘わらずこの件について考える暇も、

特段の関心も持ちませんでした。

 

ただ「くもん式」教室が、身近にあった訳ですから、折々の情報は気になっていました。

 

『ずっとつながってるよ こぐまのミシュカのおはなし』は、
絵も文も入江杏さんの作、

 

ずっと つながってるよ こぐまのミシュカのおはなし

くもん出版

(発行日: 2006年05月 ISBN: 9784774311593)

 

本の出版と、入江杏さんの登場には強い違和感がありました。

まだ未解決だったか、と言う想いとそれなのに何故、

 

犠牲者の身内から本の出版?という疑問でした。

 

稿を改め次に続けます。