この度、2021年5月末をもちまして、 吉本興業を退社することになりましたので、ご報告いたします。
 

吉本に入って、10年経ちました。


爆笑問題さんに憧れて、漫才やりたくて、この世界へはいったのに、気付いたらパンケーキの帽子をかぶっています。

今では、芸人よりも、パティシエさん、和菓子職人さんと会うことが多い毎日です。

10年前は、こんな未来を、自分でも想像していませんでした。


どこの世界も同じだと思いますが、キャリアを重ねると、自分にできること、自分にできないことを目の当たりにします。

仕切りがうまいひと、大喜利ができるひと、ギャグがすごいひと。

売れてなくても、絶対に叶わないすごい人達が、劇場にわんさかいて、自分の強みはなんだろうと考えます。

決してお笑い能力が高いわけでもなく、見た目が面白いわけでも無い。

そのなかで、世間が求めることと、自分ができることを掛け合わせ、こういう芸風をつくってきました。


今でこそ増えましたが、当時は、まだ何かに特化した芸人は珍しく、賛否両論ありました。

ただ、やり続けていると、自然と支えてくれる人たちに囲まれ、何も無かった自分を、初めて肯定してもらえるような気持ちになったのです。

なにより、大好きなお菓子を仕事にできたことが、とっても嬉しかった。


吉本にいた10年間で、自分にしかできない仕事を見つけられたことは、いま本当に幸せなことだと思っています。

芽をつぶすことなく、選択を尊重し、育ててくれた、吉本には感謝しかありません。

仕事も継続してできるようにして頂き、円満に退社できたこと、心より感謝申し上げます。


今後は、株式会社A-FLAGに所属して、今まで通り、スイーツ芸人として活動していきます。

芸能事務所ではなく、放送作家さんの事務所です。

芸人も多様化している中で、より自分にあった環境で活動することが、今のぼくには大切だと感じ、決断しました。

制作側でサポートしてくださる人たちと、自分が面白いと思えること、菓子業界を盛り上げられることを、つくっていきます。


誰かを楽しませたい、おもしろいことをしたい気持ちは、昔も今も何も変わっていません。

自分が好きな人たちと、好きな仕事ができるよう、自分の選択に責任を持って頑張ります。


いつも応援してくださってる皆さま、本当にありがとうございます。

引き続き、温かく見守っていただけたら、うれしいです。

これからも、よろスィーツ!

最後になりますが、新型コロナウィルスの感染拡大が終息し、皆様が1日も早く穏やかな日々が過ごせます事を、心よりお祈り申し上げます。


2021年6月1日
スイーツなかの