「アジアの放浪者」のブログ

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東南アジア、南アジアを中心に、体験・見聞したことをレポートします。

「類鼻疽(るいびそ)」なる感染症。

私は初めて知りましたが、調べてみますと、類鼻疽菌という、水辺に広く分布する自然土壌細菌が原因だそうです。肺炎や敗血症を引き起こしやすく、致死率が高いことで知られています。また感染した人の体液が口などから入った場合、ヒトからヒトへの感染を起こす可能性があります。但し、流行地域がオーストラリア北部、東南アジア、中国南部そして台湾であり、日本での感染報告はありません(日本人が海外で感染し、帰国後に発症したケースはあります)。

 

この類鼻疽がタイで流行しています。

10月21日、タイ保健省疾病管理局が発表したところでは、今年に入ってから東北部と南部で合わせて10人を超える感染者が死亡しているとのことです。また東北部4県(ブリラム、ナコンラチャシマー、スーリン、チャイヤプーム)だけで、582人の感染者が報告されています。

 

この感染症について特効薬はなく、予防のためのワクチンもまだ開発されていません。抗生物質の投与を中心とする集中治療に頼るのみですから、個々の感染者の生命力が大きく影響します。

 

まぁ、普通にタイで生活する分には危険はありません。ただ農作業などで土壌や天然水に触れた場合は、作業後しっかり洗浄することで安心・安全が得られます。

 

建設現場では作業の安全のため最新の注意が払われていますが、各地の農民もさまざまな細菌と戦っていて、危険と隣り合わせです。食事の際には「いただきます」と、農民の皆さんに敬意を表したいものです。