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こんにちは、わたしです。今日は雑談です。
Twitterとか見てらっしゃる方はトレンド入ったんでご存知かと思いますが、
金刀比羅宮が神社本庁を離脱する手続きをとっています
わたしの地元では最も有名で大きな神社だったので衝撃的でしたね。
ちなみに金刀比羅宮の神使は誰か皆さんご存知ですか?
蟹(カニ)です
別表神社という、大きな神社として特別視されている神社が離脱という点でも大きなことですが、
そのなかでも、全国に沢山の分社(金刀比羅神社、琴平神社など)があって全国的にも有名な神社が離脱したということが、
なにより大ごとなんじゃないでしょうか
離脱の動機としては、昨年の11月にあった大嘗祭に対応して、
全国の神社でも大嘗祭当日祭のような臨時祭が行われていました。
そのために神社本庁から各神社にお供えされる本庁幣が期日内に届かなかったため、不信感を募らせたことを挙げています。
そんなこと?と思うかもしれませんが、今回の大嘗祭は皇室だけでなく、
全国の神社においても臨時で祭典を行うほどにおめでたいことです。
それなのに神社を統括している神社本庁が神様へのお供え物を忘れるのはそりゃ神社側からすれば失礼極まりないわけです。
本庁側は都道府県全ての神社に配ったと主張してますが、
香川県神社庁を通して届いたのがなんと今年の1月
…ちょっと遅すぎますね。年跨いでるし
実際には本庁幣届いてたのに香川県神社庁が例年の幣帛と同じく年越えるまで届けないという謎の行動したのが原因なわけですが。
特例な幣帛なのは馬鹿でもわかります。
それをなぜ神社庁は送らなかったのか、何か事情があるならこんぴらさんに話すべきだろうし、
やむを得ないなら脱退までいかないと思うんですよね。
詳しくはこちらにアクセス。
「神社本庁の自浄を願う会」のリンクを載せてるあたり、
かなりのヘイトが溜まっているようですね。
てな感じで今の神社本庁はかなりやばいイメージがついてますし、
大きい神社からするとやはりデメリットの方が大きいのかもしれませんね。
そして、ある意味では戦後から保護されて運営が安定し、
本庁からの行動の制限が躓きとなり始めたときが離脱という選択肢、
それはつまり本庁からの卒業という意味にもなるのかもしれません。
神社本庁の意義
全国にある神社のうち、約8万社の神社が神社本庁の包括下にあります。
そもそも神社本庁が発足した理由としては、太平洋戦争にて日本が敗戦した後、
GHQが出した神道指令によって神道、ひいては神社が国家の管理から剥がされ、
不安定な立ち位置になってしまったところを、神社本庁を発足してその管理下に入れることで、
GHQからの介入を守るという目的がありました。
下手したら全ての神社は潰されていたでしょうからね。
しかし、すべての神社が神社本庁の包括化に入ったわけではありません。
本庁がある東京ではほとんどの神社が、所属していますが、
大阪の神社は単立の神社が割と多いです。特に東大阪市なんかはほとんど単立なんだとか。
京都の神社においても、郡部や京都市以外の神社は神社本庁下に入りましたが、
京都市中心の神社は所属に反対して別の宗教団体である神社本教を発足しました。
その他にも広島で発足した神道産土教、北海道の北海道神社協会なんかがあります。
神社本庁からの離脱→卒業?
明治時代に国家神道という国家管理になったことで全国の神社は、
官国幣社、県社(府社)、郷社、村社、無格社の社格でランクを分けられました(近代社格制度)
しかし、戦後の神道指令によって社格は廃止され、すべての神社が平等になった中で神社本庁が発足します。
その中で、官国幣社は神職の数や役職などが他の神社と少し違ったため平等に扱うのが難しいことから、
特別事項のある神社として認められました。
これが現在の別表神社となるわけです。
戦後すぐに別表神社となったのは官国幣社が主ですが、後々その下の社格だった神社も含まれていきます。
また、別表神社には宮司の下に権宮司があったりと、役職が普通の神社と違うため、
神社本庁側がその就任の進退を管理していました。
現在、別表神社の宮司、権宮司に就任するには、
神職階位として上から2番目の「明階」が最低限必要になります(最上位の浄階は名誉の位なので実質最上位)
そこが現在新たな問題となっているわけです。
最近の本庁絡みの事件では、宇佐神宮の次期宮司を決める際、
宮司代務者(宮司空席時の代替職)であった宮司の娘さんの後継を本庁が許可しなかったことです。
その後大分県神社庁長が代務して辞めてが続き、
最終的に本庁から特任宮司が派遣されました。
しかし、その特任宮司はこれまで宇佐神宮の運営とは全く違う方向に舵を切り、氏子総代とも仲違いしムチャクチャしてるそうです。
詳しくはまたネットで探してくださいΣ(-᷅_-᷄๑)
あの富岡八幡宮も先代宮司が亡くなったあと、娘さんが継ごうとして本庁に打診したところ拒否され、
結果本庁離脱となりました。
まぁこれに関しては娘さんの階位が最下位の直階しか持ってなかったという話もありますが。
別表神社というのはかつては大社としての特例措置のある立場でありましたが、
現在において、別表神社をはじめとしてある程度の参拝者が来て、運営が安定した神社からすると、
本庁下での運営はかなり縛りの多い、自由の効かない立ち位置となってしまっているのかもしれません。
そうなった神社が単立として本庁を離脱している、ある種でいえば独立、卒業ともいえるのかもしれません。
もちろん、神社本庁、および包括団体に所属するメリットはあります。
その一つとしてまず、宗教法人を外部に狙われにくくなります。
宗教法人は宗教法人法によっていくつかの課税を逃れることができます。
これを悪用しようとする人間からすると神社は小さくとも利用価値があり、
なおかつ神社運営をしていない休眠した法人はその対象となります。
その点で、包括団体に所属していると、もし宮司不在によって神社が空くとしても、
包括団体を通じて新たな宮司の就任、または近隣の宮司が兼務という形で防ぐことができます。
これは宮司が常駐していない無人の神社が多い地域では特に重要となります。
他にもいろいろあると思いますが、詳しい人に聞いてください。
また、デメリットを挙げるとすると、
神職は神社での職歴を引き継ぐことができない。
ということです。
たとえば、単立の神社で10年勤め、神職の階級として三級を持っていたとして、
何かしらの事情でその神社を辞め、本庁下の神社に奉職した場合、
最初の神職歴が四級からのスタートとなってしまいます。
これは下手をすると、紫袴を履いていた神職も新人の白袴に戻されてしまいます。
これはいつか実家の神社を継ぐ必要がある社家の方からすると、致命的となる場合があります。
なのでそういう方々は現職の神社に所属しつつ、本庁下の実家の神社にも籍を置くという形で対処したりしているようです。
なんだかんだいっても神社本庁は上納金とかめっちゃ取ってきて神社側からすると若干目の上のタンコブなこともありますが、
中小規模の神社からすると存続のためには必要不可欠であるのも事実です。
そして、別表神社やその他大きな神社が本庁下に所属し、
本庁の運営に協力するのは、すなわち日本における神社の存続にそのまま繋がると言っても良いかもしれません。
明治神宮のように、一度は見限りましたがもう一度帰ってきてくれるような神社があるなかで、
単立という道を選んだ神社が、今後神道全体にに対してどのように影響を与えていけるか、
そこは大きな問題になっていくでしょう。
とはいえ、宇佐神宮の一件からしてみても、
包括団体である神社本庁としては越権行為であるのは誰からみても明らかです。
正直な話、娘さんがダメなら権宮司をそのまま昇格しても良かったわけで、
本庁から派遣する必要はあるとは思えません。
実のところ神社本庁は社家の御子息が社員として所属しており、
次男や三男坊で実家が継げないが故に本庁下の神社の宮司へ天下りしたを狙っている、なんて話もあります。
神社本庁側がより包括団体として信用ある存在へ返り咲いてくることを願っています。
…総長がやめるやめる詐欺やってる当分はないかな。
銀魂じゃあるまいし。
という感じでいかがだったでしょうか
今回の金刀比羅宮も離脱という形で本庁下から離れてしまうことで主に神職側に色々問題が生じていくとは思いますが、抜け道もあったりします。
Twitterのフォロワーにいる先輩神職によれば、
管轄する境外末社を本庁に所属させておくことで、
本社への干渉は防ぎつつ、その末社の名で神職の籍を置いたり、
各地の神社庁と協力関係を継続するという裏技もあり、
金刀比羅宮もこの方法を使うのではないか、と仰っていました。
まぁ実のところ、離脱したからといって我々一般人には特に影響はありません
強いて言うなら…神宮大麻が社頭に並ばない可能性はあります。本庁から各神社に渡されていたので。
また、縛りがなくなったことで新たな事業展開があるかもしれません
今後に期待しましょう
それでは、眠いのでそろそろ筆を置こうと思います。
それではまた次回