✳︎社内向けです。昨日話した内容をブログにも書いておきます

 

 

 昨日、半年に一度の社員総会があり、その場でCA8とCA18の制度を廃止することを発表しました。CA8とは、

・役員会の人数を8名とする。

・2年に一度、2名を交代する。

 

というシンプルな制度ですが、社外からも注目を浴び、画期的な人事制度として賞を受賞したこともありました。

 2008年に初めて役員会の改選を行い、2年ごとに過去5回、10名が入れ替わったことになります。毎回、新しく選ばれる役員には本人にも事前に伝えず、社員総会の場でいきなり発表していました。 

 CA8の効果は大きく、何より役員のポストが安泰ではなくなったことで、みんな非常によく働くようになりました。また、当初の狙いであった次のポストを狙う層にも十分な活性化に繋がったと思います。

 

 それでも廃止する理由は、制度の限界です。社長である私を始め、中枢となっているポストではそう簡単に人の入れ替えが効きません。主要ポストも入れ替え可能な組織を目指したいところですが、横ばいで規模が確定している時期ならともかく、全速力で会社を拡大している最中では実質不可能です。

 そうなるとここ数年は、ギリギリなんとか換えられそうな2〜3名の役員を交互に入れ替えざるをえないという状況が続きました。育成目的で抜擢した若手役員も、わずか2年で交代していては十分な経験が積めたとは言い切れません。

CA18も同様に、当社の完全な主力級10名を選んで毎年入れ替えていくのには限界があります。

 

そんな訳で、CA8、10年の歴史に幕を下ろすことにしました。
私自身も、知り合いの経営者から、「CA8という制度について教えて欲しい」と質問を受けることが多かったのですが、その場合、大体その会社に働いてない役員がいて、なんとか替えるきっかけにしたいと思っているからでした。

もううちの会社には働いてない役員はいません。

 

 CA8は廃止しますが、もともとこの制度をはじめるきっかけになった、「若手にポストを空けて、それを目指して頑張ってもらう」という目的はなんとかしなくてはいけません。

 またそれと同時に、人数が多すぎて、会議中に何人か寝ているというような役員会になることも避けなければなりません。

 

 悩んだ挙句、向こう6年くらい(期間の公約はできないけど大体それくらい)は、取締役、執行役員の数を増やしていく政策をとることにしました。

 2年に一度、今までのように社員総会で新たな役員を発表します。

 これを続けていると、役員会の数がかなり多い状態になってしまうのですが、この期間を弊社では、

 

「バルクアップ期間」と呼ぶことにします。

 

 

 

 

 バルクアップとは、筋トレをはじめる前に、たくさん食べて体を大きくし、そのあと筋トレをして太く、大きな筋肉をつけることです。

 

 役員会の数が多すぎるという状態になった時点で、ホールディングス会社と事業会社のような形にして絞り込むのか、単純に一気に数を絞り込むのか、シェイプアップしたいと思います。

 この間に増えた役員の数は、無駄ではなく十分にグループ内の経営人材育成につながるはずです。

 

 もうひとつの問題、会議の人数が増えて議論にならない問題に関しては、毎週の役員会に出るのは私と全社機能の中山、人事の曽山だけで、あとの役員は隔週で参加することで8名以下を保ちたいと思います。

 また、3ヶ月に一度の役員合宿は常務以上で行うものとします。

 

 CA8の制度は、弊社の人事制度の中でも、素晴らしい功績を残してくれた、最もうまくいったもののひとつですが、いつまでも機能する訳ではありません。会社は常に変化し成長しているのです。

 また新しい体制でサイバーエージェントを引っ張っていきたいと思います。

 

 最後に今回新たに役員に昇格したのは、再任の内藤含め、この3名です。

 

 

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