つい最近、日本のメディアでも”中国(山東省青島市)の珍珠奶茶(タピオカミルクティー)は、
革靴の靴底や古タイヤで出来ている。”とついに報道され、話題となったとか。
中国在住の日本人(特に女性)が、”珍珠奶茶(タピオカミルクティー)が美味しい!”とブログに
投稿しているのを度々拝見する。
水を注すようで控えていたが、中国の珍珠奶茶(タピオカミルクティー)の不都合な真実は、
日本で報道された程度では済まない。
珍珠奶茶(タピオカミルクティー)とは、甘めのミルクティーにプルップルのタピオカ(キャッサバの
デンプンで出来た粒状ゼリー)が入っているという台湾発祥の飲み物。
本来は、紅茶と水、牛乳、砂糖、タピオカで出来ている。
しかし、中国で販売されている珍珠奶茶(タピオカミルクティー)の大半は、元祖とは程遠い
ほぼ化学物質で出来上がっており、牛乳はもちろん、紅茶も含まれていない。
主に以下の3つから出来ている。
1.奶精(クリーマー)
植物性油脂に水と乳化剤(界面活性剤)や着色料、香料を加え、ミルク風に仕立てたもの。
トランス脂肪酸を多く含み、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増加させ、心臓疾患
のリスクを高める。
当然、牛乳ではないので、カルシウムやビタミン等の栄養素は、含まれない。
2.甜蜜素(チクロ)
人工甘味料の一種で、甘さは砂糖の30~50倍。
発癌性や催奇性(奇形を発症させる可能性)の疑いがあり、1969年にアメリカや日本では
食品添加物の指定取り消し、使用禁止となった。しかし、中国やカナダ、EU諸国などでは
今なお使用されている国もある。
市場に出回っている甜蜜素(チクロ)には、芒硝(硫酸ナトリウム)と工业氯化镁(工業塩化
マグネシウム)が添加されているものもある。
芒硝(硫酸ナトリウム)は、食品添加物ではなく、洗濯洗剤の原料になり、食用すると胃腸に
障害が出る。
また、工业氯化镁(工業塩化マグネシウム)は、重金属の過剰摂取により急性中毒または
慢性疾患になる。
3.珍珠(タピオカ)
本来のタピオカは、木薯淀粉(キャッサバの根茎から抽出したデンプン)を粒状にしたもの。
しかし、モチモチとした弾力を出すため、小麦グルテンや高分子ポリマーを添加している。
因みに高分子ポリマーとは、オムツや生理用品等に吸収体として使用されており、吸水する
とゼリー状になるアレだ。
(追記)読者の方から高分子ポリマーについてご指摘頂いたので。
高分子ポリマーの大半を占めるポリアクリル酸ナトリウムの食品添加物グレードの物は、
ゲル化剤や増粘剤、安定剤、糊剤等と表記され、安全性が高い。
全食品の2%までが、日本では食品添加物として認められている量。
ただし、中国のタピオカミルクティーに添加されているものが、食品添加物グレードのもので
あるかは、不明。
これら以外にも紅茶も香料で代用されており、一説によると珍珠奶茶(タピオカミルクティー)を
1杯飲むだけで、16種類の化学物質を摂取出来るそうだ。
16種類の栄養素、ではない。(´д`lll)
本来の方法で珍珠奶茶(タピオカミルクティー)を作った場合のコストは、6元(約120円)/杯
以上かかり、それにプラスチック製の容器&ストロー、人件費、テナント料を加えたら、現状の
値段では全く利益が出ないだけでなく、販売すればするほど赤字となる。
しかし、化学物質たっぷりで作れば、コストはわずか2元(約40円)!
何とも如何にも中国的な、消費者の健康なんて度外視の素晴らしくコスト重視の飲み物となる
わけだ。
この業界の内幕は、2009年にはすでに中国語サイトで話題となっており、ネズミ家では、
珍珠奶茶(タピオカミルクティー)も口にしてはいけないブラックリストに入っている。
* おまけ *
山東省青島市)の珍珠奶茶(タピオカミルクティー)は、革靴の靴底や古タイヤで出来て
いる、という件について補足すると・・・
昨年も革靴の靴底や古タイヤで工業用ゼラチンを製造していた工場が摘発され、ローカル紙
で報道されていた。(残念ながら、一網打尽に出来ないのがこの国の現実で、未だ出回っ
ている可能性は大きい。)
この工業用ゼラチンは、薬のカプセルやフルーツゼリーに形を変え、市場へ流通。
そんな理由もあって、ネズミ家では、外国人向けクリニックを受診し、世界的な医薬品
メーカーの薬しか服用せず、息子ちゃんへもローカルメーカーのお菓子は買い与えない
ように気を付けている。
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中国生活でご家族の体調が優れないのは、環境の変化だけではなく、日本では考えられない
ような有害物質を摂取していることが、起因しているかもしれない。
特に子育て中やお子さんを授かりたいと思っている方には、くれぐれも食品には気をつけて頂き
たいと思う。
障害児や癌患者を持つ友人知人(中国人)の多さが、ネズミの食材や手作りへの拘りに繋がって
いる。