1987年、国鉄の新幹線総局・静岡局・名古屋局から鉄道事業を引き継ぎJR東海が誕生した。
初代社長 須田寛 ( 1987 ~ 1995 )
2代社長 葛西敬之 ( 1995 ~ 2004 )
3代社長 松本正之 ( 2004 ~ 2010 )
4代社長 山田佳臣 ( 2014 ~ 2018 )
5代社長 金子慎 ( 2018 ~ )
1988年10月 葛西常務
「リニアができると東海道新幹線は赤字になる。リニア埋設費の3分の1は国の金が必要ではないか」
2007年12月 松本社長
「事業費5.1兆円を自己負担で建設する」
「政府の支援なんていらない。金を出せば政治は必ず口を出 す」
2008年 1月 松本社長
「中央新幹線開通後は東海道新幹線の停車駅を増やすことで沿線の利便性が見込める」
2009年 8月 葛西会長
「中央新幹線が名古屋まで開通した場合にはひかりとこだまの列車体系に戻る」
2010年 7月 山田社長
「(上海のリニア=常電導)が小学生の作ったおもちゃだとすれば、我々のリニア(超電導)はアイパッドに相当する」
2010年12月 山田社長
「東海道新幹線にのぞみを残す」
2013年 9月 山田社長
「リニアは絶対にペイしない」
2016年 5月 柘植社長
「大阪までの開業を早く実現したい思いは我々も同じ、政府から具体的な提案があれば受け入れが可能か検討する」
2017年11月 柘植社長
「全量がはっきりしない中で、全量戻すという約束はなじまない」
2019年 6月 金子社長
「リニアは法律に基づいて国策として進めている事業である」
2019年 6月 宇野副社長
「事実として整備計画を作ったのは国であり、必要だと指示したのも国、国が計画してJR負担で作るということだ」
当ブログのコメント
自前でスタートを切って、それを呼び水に途中から国策に転換するという葛西相談役の戦略が歴代社長に引き継がれ、リニア中央新幹線は着々と進んでいる。
自前の資金で建設すると言って、JR東日本やJR西日本による中央新幹線を断念させ、ルート決定後は政治力を利用して国の資金を投入することに成功した。
中央新幹線計画は国鉄時代から検討されていた。
当時の国鉄総裁やJR東海発足当時のJR東海の幹部たちはリニアの研究は進めてもよいが中央新幹線への採用には否定的であった。
その理由は運用コストが高く、汎用性に欠けることであった。
これらの検討結果によれば、技術的には建設可能であるが資金的に行き詰りJR東海は破たんするとある。
鉄道事業の本来の目的を外れ、スピード化が競争だと錯覚した。
大金持ちの道楽息子(葛西氏)の個人的な好奇心でJR東海は破綻したとならなければ良いのであるが・・・