自衛隊協力会 緑櫻会

吉田茂の言葉と自衛官の宣誓


*吉田茂の言葉

「君達は自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり、
歓迎されることなく自衛隊を終わるかもしれない。
きっと非難とか誹謗ばかりの一生かもしれない。
御苦労だと思う。
しかし、自衛隊が国民から歓迎され
ちやほやされる事態とは、
外国から攻撃されて国家存亡の時とか、
災害派遣の時とか、
国民が困窮し国家が混乱に直面している時だけなのだ。
言葉を換えれば、君達が日陰者である時のほうが、
国民や日本は幸せなのだ。
どうか、耐えてもらいたい。

自衛隊の将来は君達の双肩にかかっている。

しっかり頼むよ。」

以上は、昭和32年(1957年)2月に防衛大学校第1回卒業式にて総理大臣吉田茂訓示と一般的には言われていますが、正しくは昭和32年2月に大磯の吉田邸を訪れた防衛大1期生の代表3名に吉田茂元首相が愛念をもって論した言葉であったそうです。事実、公式の席上で公然と語る性質の言葉ではなく、その経緯は代表のひとり平間洋一氏が幸いにも記していたとの事です。


事実、平成23年(2011年)3月11日に東北地方を襲った東日本大震災に於いての陸・海・空の三自衛隊の活躍は迅速かつ目覚しいモノがあったのは国民の誰もが知っています。そして、それからの自衛隊の国民の持つイメージは一新し、吉田総理の言葉の通りとなったのは悲しいかな周知の事実かと思います。


それ以前の自衛隊は、多くの国民から「税金泥棒」などと言われ続け、当時まだ子供だった私は小・中学校の先生の中にも「自衛隊は憲法違反だから、早く無くさなければいけない」とか「自衛隊があると、何時また戦争が起きるかも知れない」とか子供達に言う輩が何人か居ました。


先の大戦で、肉親を亡くされた方々の中にも戦争=軍隊=自衛隊というトラウマからか、その存在を否定され続けながらも、台風や豪雪などの自然災害時には真っ先に駆けつけ昼夜を惜しんで献身的に、精力的に事に当たる自衛隊員を見てきましたし、私自身も平成12年(2000年)の東海豪雨の時には車ごと第十師団の方々に助けていただきました。その時、その地域に住む多くの人々が自衛隊に助けて貰うのを私はこの眼で見ました。


しかし人は、その時には感謝もしますが、多くの人はそんな事を直ぐに忘れてしまいます。


それでも歯をくいしばって、それに耐えて献身的なまでに国民の為に尽くして来た何人かの自衛官を私は知っています。確かに強面な人や、一刻な方も中にはいらっしゃいますが、皆さんとても人格者であり、本当はとても優しい人ばかりです。


*自衛官の宣誓

自衛隊法の規定に基き、及び同法を実施するため、自衛隊法施行規則を次のように定める。

第3節 服務の宣誓
第39条

宣 誓

「私は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、技能を磨き、政治的活動に関与せず、強い責任感をもつて専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。」

此処に自衛官の覚悟があります。

自衛官は、一丁事あらば我が身を投げ打ってでも任務を完遂しなければならないという、嘗てのサムライが持っていた武士道の如き誠の一字を各々の胸の中に秘めながら日夜、課業を淡々とこなし力を蓄えながら、有事という明日に備えているのです。そして、それは誰の為でもなく、我々国民のために他ならないのです。


ここ数年、日本は戦後最大とも言える問題を幾つか抱えています。一つは尖閣諸島に代表される領土問題。そして、暴走寸前かと思われる北朝鮮の核ミサイル発射問題など、そして国内に眼を向けると、未だ収束に至っていない福島原発問題や、そして、国防の法的問題点である第九条や自衛隊法の遅々として進まない改正などがあり、我らが自衛隊が本来の力を遺憾なく発揮出来るにはとうてい程遠いと言わざるをえません。


その様な社会の中で一国民の立場から、どうしたら良いのか?私達には何が出来るのか?


そして今、私達は私達の出来る事をやろうと思い、各方面の色々な方のお力添えもあって、新たに自衛隊協力会を発足させる事にしました。


挨拶に代えて・・・。


こんにちは、私達は自衛隊協力会「緑櫻会」です。自衛隊の活動を理解し応援する有志が集まり、およそ一年間の準備期間を経て平成25年4月に発足しました。


現在は、三重県を中心として愛知県や岐阜県などの近隣の県で行われる自衛隊などの記念行事や広報行事に参加して、私達が其処で見聞きした自衛隊の「精強」さ、其れを支える隊員の「素顔」など、普段は見逃しがちになる自衛隊の素晴らしさや魅力を少しでも多くの方々にお伝え出来ればと思い、今回此処にブログを立ち上げた次第です。


このブログを通じて、何かを感じた方がいらっしゃいましたら感想などコメントにてお聞かせ願えれば嬉しく思います。