今回は、ヘイルトゥーリーズン系をロベルトととともに牽引しているヘイローです。
日本では偉大なるサンデーサイレンスの父として知られているが、数多くの活躍馬を送った名種牡馬である。現役時代から非常に気性が荒く、猛獣のようだと例えられたほどで、種牡馬となってからは口籠が必須となった。
これまで日欧米で千頭を超える種牡馬を見て来て、「恐怖」を感じたのはヘイローとアレッジドの2頭だけです。
競走成績は31戦9勝で芝、ダートを問わず2歳戦から活躍し、芝コースのユナイテッドネイションズH-G1などに優勝している。
ヘイローが輩出した主な産駒は、まず名牝バラードとの間に誕生した3姉弟が上げられる。
名牝グローリアスソングは、ラーイやシングスピールなどを送り、デヴィルズバッグは歴史的2歳チャンピオンとなり、種牡馬としてタイキシャトルなどを送った。セイントバラードは種牡馬としてセイントリアムやキャプテンボジッドなどを出して大成功している。
更にG1レースを7勝した名牝グッバイヘイローはキングヘイローの母となった。またケンタッキーダービー馬サニーズヘイローを出し、中距離G1を3勝し種牡馬としても成功したジョリーズヘイローなどを送った。
そして、サンデーサイレンスである。
サンデーサイレンスは当歳時に悪性のウイルスに感染し生死の境を彷徨い、2歳時にはセリの帰りにトラックが横転、彼以外の馬は全て死亡し、更にセリでは希望価格に届かず、ストーンファームのオーナーであるアーサー・ハンコック3世とチャーリー・ウィッティンガム調教師が共同所有することになるなど、余りにもドラマティックなストーリーに彩られている。
ヘイロー系の得意とする距離は短、中距離であるが、サンデーサイレンス産駒は絶対能力で3000mを超える距離でも圧倒している。芝、ダート、距離の長短を問わず、すでに欧州でもG1勝馬が出ていることから、サンデーサイレンス系は確実に全世界に拡がっていくことだろう。