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👖 ②昭和テイスト全開な飲み屋街と商店街 

 

 

 

 

 

巣鴨駅に到着して、すぐにメインである旧中山道の「地蔵通り商店街」に向かうつもりが、商店街とは反対側の北側にある路地裏の飲み屋街が気になって寄り道すると……

 

 

ダイレクトに僕の好みのモルタル外壁の長屋がありテンションが上がった。巣鴨は何度となく来ていたのに、いつもすぐに地蔵通りに向かっていたため、こちらの路地裏の存在を初めて知った体たらくを恥じたい

 

モルタル長屋の端にはブロ友さんの名前と妙にかぶる「もんじゃ みぽぽ」という店があったので、撮影して次の角を曲がると戦後型の看板建築が並ぶタイトルバック写真の場所に出たが

 

 

 

 

 

 

 

 

縦の構図にすると昭和な町並みの背後には、平成の巨大なビルが町を押し潰すように聳えていた

 

なんじゃこのビルは……と、思って見上げると壁面には「APA」の文字が。あー、なるほど、巣鴨にもAPAホテルが進出していたのか。と、妙に納得しながら昭和な看板建築を眺める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

並んでいるのは昭和のまま時を止めたような物件ばかりで「ラーメン味っ子」などは、平成以降になると“あえてレトロなテイスト”にする場合でなければ絶対につけないような屋号に味わいがある

 

 

並びにあったいまひとつ業態のわからない「フクノヤ」の色褪せた軒先クレハロンテントの退色具合の素晴らしさに、思わずシャッターを切る

 

そして何気なく2階の部分を見上げると……

 

 

 

 

 

 

 

 

そこに置かれている観葉植物が枯れていて、「フクノヤ」という店は、おそらく以前この建物に入居していた物件が廃業したあと居抜きで借りたという推理が成り立つ

 

というのも昔は、こういった看板建築の物件というものは、たいてい店舗の2階部分は住居スペースになっている職住一体型が主流であった

 

 

しかし時代が変わり、そういった習慣が廃れてしまったので、2階部分も店舗の一部にしているパターンを別にすると、2階は放置されていることが多い

 

よく見ると観葉植物は完全に枯れ果てたのではなく、廃物件には定番のアロエは、まだ半分しぶとく生き残っているようだが、放置されている雰囲気からして2階は使われていないようだから、この推理に間違いないだろう

 

 

などと、どうでもいいことを考えているうちに国道に戻ってしまったので、そのまま地蔵通りに向かう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

片側アーケード商店街は「巣鴨地蔵通り商店街」の直前まで続いていた

 

ちなみに巣鴨の商店街は、先ほどの駅の脇の路地裏の飲み屋街の他は、ほとんどの店がこの片側アーケード商店街と地蔵通りに集約されてしまっている

 

 

以前、このアーケード商店街の裏手も散策してみたが、ところどころに店舗が点在しているだけで、商業地区といった雰囲気は希薄であった

 

そのことから巣鴨の町は山手線の駅の商店街であるにも関わらず、古くからの街道の性格を維持していると言えるのが興味深い

 

 

さらに、この町が発展した要因は「とげ抜き地蔵」にあるわけで、僕がいつも町を分類しているカテゴリでいうと「街道の町(宿場町)」「神社仏閣の門前町」のふたつの要素を満たしていることになる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地蔵通りの入り口では観光客と思われるおばちゃんが、Googleマップで店の場所を確認していたり、アジアからのインバウンドの女性が記念撮影をしていた

 

無能汚職政権のおかげで前代未聞の円安が続き原宿も下北沢もインバウンドの外国人観光客で溢れているのに、巣鴨ではあまりその姿を見かけなかった

 

 

しかし、ここでもまた“イヤな予感”が脳裏をよぎる

 

この商店街には子どもの頃、祖父に連れられて来たり、大人になってからも何度となく訪れている。そのほとんどの記憶に残っているのは「賑やか」な商店街という印象である

 

 

そういう記憶にある地蔵通りとは「賑やか」レベルが明らかに低い。ということは、またしても「定休日を引く男」の本領を発揮してしまったような気がするぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところが、そんなイヤな予感とは裏腹に、商店街の入り口付近ではあまり閉まっている店は見当たらず胸を撫で下ろす

 

それにしても、のっけから「おばあちゃんの原宿」のキャッチフレーズのとおり昭和から何も変わらないようなテイストの店が並んでいるのが嬉しくなり、ついシャッターを切ってしまう

 

 

喫煙オーケーの文字が嬉しい「スカイ」という店は、文字のフォントからして1970年代の劇画ちっくな雰囲気だ。エルヴィスという文字が見えるので、ロカビリーテイストの店なのだろうか?

 

 

「ミセス衣料 大阪屋プラザ」「巣鴨で1番のズボン屋」と、屋号だけ見てもツッコミどころ満載で、シャッターを切りながら

 

「ミセスって! 昔そんな雑誌あったよな」「ズボン屋って! そりゃパンツ屋じゃ変だけどズボンはないだろ!」などと独りツッコミを入れる。こういうときは、つくづく同行者が必要だと痛感する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、ここで商店街の冒頭で感じた“イヤな予感”がぶり返した

 

というのも廃業しているようには見えない、いかにも老舗といった佇まいの「ふくろもの 木屋」という店が閉まっていたからだ

 

 

 

 

 

 

 

 

などと心配しているうちに、この商店街の核である「とげ抜き地蔵」に到着した

 

とげ抜き地蔵は、その呼称だけで意味が通じてしまうぐらいのメジャーな寺院であるが、おそらくこの町にあまり縁がないと正式な名称を知っている者は少ないのではないだろうか

 

 

かく言う僕も、なんとなく「高岩寺」という名称は知っていたが、なんで「とげ抜き地蔵」なのか、由来などはまったく知らなかったので、Googleマップを開いて「高岩寺」のピンをタップすると……

 

 

 

 

「高岩寺は「とげぬき地蔵尊」で知られる東京都豊島区巣鴨の曹洞宗の寺院。本尊は延命地蔵菩薩の「霊印」。江戸時代、針を誤飲した女性に霊印を印じた護符「御影(おすがた)」を飲ませたら、地蔵が身代わりとなり、針が護符の地蔵をつらぬいて出てきたのが「とげぬき」のいわれ。以来悩み、苦しみ、病気、ケガなどあらゆるとげをぬく地蔵として信仰をあつめている。24時間参拝できるが本堂開門・受付時間は朝6時から夕方5時まで。御影お守りは本堂内で授与。毎月4, 14, 24日の縁日は午後8時まで開門。」

 

 

という、簡潔な説明が出てきた

 

なるほど。いつも賑やかな印象は毎月4のつく日に訪れていたからか……

 

と、思いながらも当ブログの方針として、神社仏閣はスルーという決まりごとがあるので、参詣はせずに先にすすむことにする

 

 

何故ならば旧中山道の本領が発揮されるのは、この賑やかな商店街の部分ではなく、都電荒川線の線路を過ぎてからだからだ

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

 

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