中国人アルバイトの高爽(ガオ・ショアン)被告(24)は怒りを爆発させた。 | 日本のお姉さん

中国人アルバイトの高爽(ガオ・ショアン)被告(24)は怒りを爆発させた。

2014.6.10 10:50
【衝撃事件の核心】「かに道楽」中国人バイトはなぜ先輩を刺したのか…浮かぶ日中「仕事観の違い」

「なに灰汁(あく)取りしてんねん!」。そう叱責された中国人アルバイトの男は、豆腐を切る作業を突然止め、先輩調理師に包丁を突き立てた。大阪市中央区の「かに道楽道頓堀中店」で、調理師の男性を刺して重傷を負わせたとして傷害罪に問われた男の公判が5月、大阪地裁で開かれた。

事件の発端は男がカニをゆでていた鍋の沸騰に気づき、灰汁を取ったこと。かに道楽ではアルバイトが鍋を触るのはご法度で、調理師は規則に従ったまでだが、男の目にはその姿勢が理不尽に映ったらしい。トラブルの一因は日中両国間の仕事観の違いにある。日本で働く外国人が増えている今、同じような事態はいつ起きても不思議ではない。

■仕事は「鍋の盛りつけ」

「仕事を手伝おうとしたのに、気持ちを分かってもらえなかった」

中国人アルバイトの高爽(ガオ・ショアン)被告(24)は大阪地裁で開かれた初公判で、こう犯行動機を語った。

検察側の冒頭陳述によると、高被告は3月29日午後2時ごろ、かに道楽道頓堀中店で、調理に使う包丁を調理師(27)の腹に刺したとされる。

包丁は刃渡り18・6センチ。料理店らしく2~3日置きに手入れされていたため、傷の深さは8センチに及んだ。調理師は膵臓(すいぞう)を損傷し、全治1カ月の重傷を負った。

事件は地下1階の調理場で起きた。豆腐を切っていた高被告は、調理師が目を離した鍋から蒸気が噴き出しているのに気づき、火を弱めて灰汁を取った。

ところが、それに気づいた調理師は「鍋を触るなと言うたやろ!」。褒められると思った高被告は、予想外の反応に怒りを爆発させた。
「ありがとうやろ!」

「あなた、それでも人間ですか!」

怒り心頭の高被告に、調理師は鬼のような形相で近づいた。高被告は殴られることを恐れ、持っていた包丁で調理師を威嚇。それでも調理師は歩みを止めず、包丁は腹に突き刺さった。

公判で検察側は、高被告の仕事が「鍋の盛りつけ」だったと指摘。灰汁取りは調理師が任される仕事だったとし、高被告に「被害者がアルバイトに鍋を触られるのを嫌うと分かっていたのなら、なぜ灰汁を取ったのか」と問いただした。

これに対し高被告は、以前にも同じような状況があり、鍋を無視していたら怒られたと主張。「灰汁取りは自分の仕事ではないけれど、緊急時だからした」と反論した。そして、事件を起こしたことを「申し訳ない」と反省しつつ、こんな本音ものぞかせた。

「助けたつもりなのに邪魔したと思われた。人間なら『ありがとう』と言うのが普通なのに…」

■日本語流暢な苦学生

実は2人の間には以前から確執があった。

ある日、高被告に調理師が残業するよう命じた。高被告は腰を痛めていたこともあり、「定時に帰らせてほしい」と訴えたが、調理師は業務優先を理由に我慢するよう言い、口論になったという。

調理師は“職人かたぎ”の厳しい人物だった。事件後もすぐ病院に行かず、包丁を刺された傷口に絆創膏を貼り、しばらく仕事を続けたほどだった。

口癖は「早くせえ」。高被告ら中国人アルバイトにも、調理技術や盛りつけ方を細かく指導した。高被告は公判で「(調理師は)自分も仕事が遅いくせに、私たちばかりせかすのが納得できなかった」と漏らした。
高被告は4年前に来日。専門学校で日本語を学んだ後、大阪府内の私立大学に進学した。成績優秀で、2年連続で授業料を減免されている。

公判では検察側や弁護側の質問の大半を、通訳を介さず日本語で返答。将来の夢を聞かれると、「神戸大に進学して学びたい。このまま学問を続けさせてほしい」と訴えた。

すでに公判は結審。検察側が「危険で悪質な犯行」として高被告に懲役4年を求刑する一方、弁護側は執行猶予を求めた。判決は6月19日に言い渡される。

■「察しろ」はNG

バイトで生活費を稼ぐ苦学生が、口うるさい先輩へのストレスをため込み、一気に爆発させた-。

事件の構図は単純だが、背景には日本人労働者と中国人労働者の意識の違いも浮かび上がる。

つまり、日本人なら耐えられるであろう上司からの多少の理不尽や小言も、中国人にはあまりに耐えがたい苦痛なのではないかということだ。過去にはこんな事件もあった。

広島県江田島市のカキ養殖会社で昨年3月、中国人技能実習生の男が社長や従業員ら8人を次々と襲い、社長ら2人が死亡した事件が起きた。男はカキの殻から身を取り出す「打ち子」の仕事を任されていた。

男は逮捕後、広島県警の調べに「日頃から社長に仕事が遅いなどと言われ、恨みを抱いていた」と供述。殺された社長は仕事に厳しい側面はあったが、男のことを「積極的に仕事する」と評価していたという。

一体、なぜこのような感情の行き違いが生じるのか。
民間企業に勤務していた当時、中国に赴任した経験もある近畿大経営学部の辻隆久教授(雇用調整)は「日本人と中国人の国民性は根本的に違う。雇う側がそれを認識しなければ、職場でトラブルが起きるのは当然だ」と指摘する。

辻教授によると、中国人の仕事に向かう姿勢は個人主義的で、日本人のような協調性はない。さらに、明確な物言いを好み、曖昧さを許容しない。

要するに、「見て覚えろ」や「察しろ」という日本的な指導法は、中国人にはまったく通用しない。中国人に必要なのは、むしろ日本人には敬遠されがちな明確な指示やビジョンなのだ。メンツを潰されるのを嫌うため、同僚の前での叱責も避ける必要がある。

日本で働く外国人労働者数は25年10月現在で過去最高の約72万人。うち中国人は約30万人に上る。外国人労働者の受け入れが進む今、日本人労働者が異文化を理解する重要性は増している。

辻教授は「日本の企業はこれまで、海外に赴任する人材に異文化教育をすれば十分と考えてきた。しかし将来的なマネジメントを考えれば、今後は国内にいる人材にも同様の教育をすることを考えていかなければならない」と話している。
http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/140610/evt14061010380004-n1.html
ついていたコメント↓ 
和食系の厨房は厳しくて当たり前というのは日本人の中では当たり前で、中国人の彼でなくても同じような扱いになったであろうと思う。そんな中でも生き残っていく人間がその仕事に向いているのだと思う。

包丁で人を刺す行為はどんなに誹謗中傷されても、許される行為ではない。接する側ももっと警戒すべきだと思う。
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チュウゴク人に対しては、何をしたらいけないのか、何をしたら褒められるのか
みんなが同じ意見を通していないと、その時の都合で叱ったり褒めたりすると相手は混乱する。鍋を触るなと言うのなら、沸騰していても灰汁をとるなと言わねばならない。沸騰していたら気を使って灰汁をとれと叱るから混乱するのだ。
日本人の「常識」は外国人には通じない。
日本人なら我慢することもチュウゴク人には我慢できない。普段から怒られていたら、ずっと恨みに思っているから、ちょっとしたことで、怒りが沸点に達して犯罪を犯してしまう。
膵臓を損傷した調理師は、刃物を持って威嚇しているチュウゴク人に対して向かっていったのはまずかった。日本人ならびびってしまって刺さないが、チュウゴク人は興奮している最中だからそのまま刺してしまう。
刺された調理師は、チュウゴク人でも日本人でも区別せずに仕事を細かく教えるいい人だったのだと思う。チュウゴク人をゴマメ扱いしている人(まともに取り扱わない人)なら、チュウゴク人には、調理技術や皿の盛り付け方など教えないで、皿洗いやゴミ捨てや掃除など、誰でもできる仕事しかさせないだろう。
刺された調理師の公平さやそんな仕事に対する真面目な気持ちは、
チュウゴク人には通じない。
人前でガミガミ怒ったら、それだけで恨まれていつか刺されることになる。
わたしだって、人前で大声で怒る上司は嫌だ。
チュウゴク人の高(ガオ)被告の気持ちも分かる気がする。
かと言って、包丁で威嚇していたら、刺すことになるので、最初から包丁は手から離すべきだった。シュミレーションをする者は、いずれ実行に移すことになる。
人間とは、そんなもんだ。心の中で他人を殺していたら、何かの拍子でタガが外れた時に殺してしまうことになる。
ただ、日本人の場合、きちんと教育されているので、なかなかタガが外れず、犯罪者になる率は、チュウゴク人よりもずっとずっと低い。
逆に言えば日本人は常に我慢しすぎるほど我慢しているんだよね。
そして、上司は、調子に乗って人前で思う存分部下を怒鳴っていじめまくる。
自分も上司にやられていたように、、、。悪循環なのかな?
何度怒鳴られても同じことをする部下は、結局会社を辞めていくことになる。
本当に向いていない職場にいるのなら、向いている職を探すしかないと思う。
チュウゴク人の場合は、最後は刺すから本当に気をつけてほしい。