親が高齢で家計は火の車なのに医学部受験を15年続ける36歳息子の「言い分」 バイト拒否、勉強に時間を充てたい年金暮らしの60代夫婦は36歳の次男と同居している。次男はここ15年以上医学部を目指して勉強しているものの合格できず、アルバイトを含めて働いた経験が一度もない。問題は、夫婦の預貯金が少なく、家計も年数十万円の赤字であること。医学部の学費や老後資金をどうしたらいいのかをファイナンシャルプランナーに相談すると――。リンクpresident.jp



今更ながら医学部は難関である。コロナ不況でその人気は更に高くなっている。
医師を志す受験生には先ず、目指すリスクを伝えなければならないと思う。この記事は他人事ではない。誰にでも起こり得る。
はっきり言って親が年収数億の超富裕層であればどうにかなる。私立医大でもいいわけだし、最悪多浪の末諦めることになって無職になろうとも生涯親の金が守ってくれる。
しかしそんな家庭は稀有である。

実際医学部志望の浪人生の中には二学期になってもまだ微分の計算が出来ない人がいる。正直即座に諦めるべきだと思う。

数年前医学部入試に対して年齢差別、女性差別が問題になって是正された。その年多浪生の合格者が多かったことからそれは実感できた。
ただ女性差別はさておき年齢に関しては大学側が出願前に告知しさえすれば不当なことではないと思う。
例えば、うちの大学の受験資格は29歳までとか、
二浪以上はマイナス20点とか、それは大学側の自由であると思う。それすら差別だと言う世論のせいで大学側は事前に告知せず面接点などと言う不明瞭な物で彼らを落とす。彼らは受ける前から落ちると決まっている2次試験を受けているのだ。
事前に知っていたら別の大学に出願していただろう。
医学部入試とは他の学部と違って半分は入社試験なのだ。現場に医師を供給する責を担っている。
例えば50代の人が税金でまかなわれている国立医学部に入学することは現場の為になるだろうか?
18歳の若者を優先するのは仕方がないと思う。

とにかく大学側はもし年齢について何らかの選別をするつもりならばそれを一年前から告知するべきで、それに対して世論は攻撃すべきではない。
結局はそれが裏で行われることになるだけだ。

私がこの件について強く思うのはこの記事にあるような案件を幾度となく見てきたからだ。
たぶん同業者はわかると思うが医学部志望者の中には医学部受験どころか、学習困難、精神的な問題を抱えている生徒が少なからず存在する。
年齢について規制を設けることは彼らの人生を守ることになる。それさえ出来ていたらこんな不幸な事は起きなかったろうと思う。
年齢規制について差別だと言う人は多浪生の実情を知らない。彼らの多くは独り立ちした大人ではない。
早い時期から別の道を示唆し、社会に出る事が出来る術を与えるべきだと思う。

私立医大で一次試験は通って2次で落ちるケースは多い。そんな受験生はもう一年やれば受かると思っている。しかし大学によっては定員の4倍以上も一次合格者を出すところがある。ギリギリで落ちたとは思わない方がいい。

国立の場合正直なところ発表を待たずして100%駄目だったと思っている受験生も多いだろう。
もし再チャレンジするつもりならもうスタートするべきだ。共通テストまでもう一年ない。

医師を志す人は強い覚悟が必要でそれが出来ないなら目指すべきではない。
そして受験指導をする立場にある者は無責任な態度を取るべきではない。彼らの人生を目先の利益に利用してはならない。