一昨日、僕のオンラインサロン内でプチ炎上。
それより何より、その原因が非常に勉強になるものだったので、コチラでも共有しておきます。

 
事の発端は4月20日に開催される『西野亮廣講演会in釧路』のポスターデザイン。

僕は自分の講演会の開催権利を一般の方に渡していて、今、全国各地(ときどき海外)で開催されている僕の講演会は、吉本興業でも幻冬舎でもなく、一般の方だったりします。

イベント開催に慣れている人達ではないので、当然、失敗もあります。
それを受けて、僕のオンラインサロンでは、イベント運営の勉強会もおこなっていて、「あそこは、ああした方が良かったね」「あそこで、あれをやった意図は何なの?」といった議論が飛び交っています。

その流れで、釧路講演のポスターです。。


僕の講演会のポスターデザインで、よくあるのがこちら↓
僕の写真を出して、講演会のタイトルをドカーン。
「そのイベントに誰が出て、何をするのか? そして、チケットがどこで売られているのか?」が分かるので、とてもイイと思います。

一方、4月20日に開催される釧路講演のポスターはコチラ↓

「チケットがどこで売られているのかが分からない」という大きな問題は一旦横に置いといて(置いとくんかい!)、気になったのはイラストです。
 

単純に集客だけのことを考えたら、そりゃ写真の方が「あー、キングコング西野が出るんだな」と分かりやすいと思うのですが、釧路講演のポスターはイラストでした。

これには何か意図があると思って、オンラインサロンの中で「集客のことだけを考えたら、写真の方がいいと思うんだけど、イラストにしたのには何か意図があるんですかね?」という旨の質問を投げたところ、たくさんのサロンメンバーから返ってきたのは、

「このイラストを描かれたのが地元(釧路出身)の画家さんで、その画家さんの紹介も兼ねているのでは?」

という意見。

なるほど、納得です。
釧路で講演会をするということは、その根底に、「釧路を盛り上げたい」という気持ちがあるに違いないので、釧路出身のクリエイターさんを前に押し出すというのは超超超理解できます。

問題はこのあとです。

「なるほどなー、そういう狙いでイラストにしたのか~」と話が終わりかけたところ、一件のコメントが入りました。

「○○さん(←画家さんの名前)が描いた絵を悪く言うのはやめて欲しい!!」

このコメントにはビックリ。

すぐさま、その時に議論に参加していた人達が、「いやいや、絵を悪く言ってるのではなくて、この場面で写真ではなく、イラストを使用した狙いが何なのかを訊いているんですよ」と優しく説明してくださったが、もう止まらない。
まもなく返ってきたコメントがコチラ↓

「わかりました!ただ、○○さんは、個展や色鉛筆教室もやっていて、ちゃんとした会社員でもあります!(二足のわらじ)」

最後の、「ちゃんとした会社員でもあります!(二足のわらじ)」に関しては何を伝えたいのかがよく分かりませんが、とにかく、「キングコング西野が画家の方を貶した」というベースで話を進められます。

さすがに見かねてコメント欄に割って入り、「絵のクオリティーについて議論しているわけではなくて、絵を使用した意図を知りたかったのですよ」と念を押したところ、

「この絵は上手い!西野さんは見る目がない!」

とラチが明きません。
その後も、他のメンバーの方が何度説明しても、「絵を悪くいうな!」「ひどい!」の一点張り。
驚いたことに(信じられないかもしれませんが)、この議論は2時間ほど続いたのです。

「なんで伝わらないんだろう?」という人達と、
「一生懸命描いた絵を悪く言うなんてヒドイ!」
という人の平行線。
僕自身も伝わらないことが不思議でなりませんでした。

その話に決着をつけたのが、この方。


『ビリギャル』の作者でおなじみの坪田先生です。

オンラインサロンのコメント欄に颯爽と現れて、サロンメンバーを一撃で黙らせた坪田先生の解説(の一部)がコチラ↓

「……『そんなこと言ってないじゃん!』という内容を曲解して、責められたとか貶められたとか思いがちな人は、『理解力がない』ことや『説明不足』が原因なのではなく、【敵意帰属バイアス】というものが原因だったりもします。

※敵意帰属バイアス=他人の行為がことさら悪意があるように感じてしまうこと。

(例)偶然、足を踏まれたにもかかわらず、「わざと踏んだに違いない!」と怒り狂ったりする人。

世の中には、結構、敵意帰属バイアスが強い人はいて、みんな敵と感じて『人間不信』になりやすかったりします」(by坪田信貴)

なるほどー!!

原因が「理解力不足」ではないので、どれだけ理解してもらおうとしても決着がつかないわけです。

これ、メチャクチャおもしれーです。

SNSの世界(炎上業界)では、はあちゅう先生さが、こういった現場に遭遇しているのを、よく目にします。

はあちゅう先生が何度も何度も説明しても、話はまったく平行線。
端から見ていて、「なんで伝わらないんだろう」と思っていたのですが、【敵意帰属バイアス】が発動しちゃっているので、説明でどうにかなる問題じゃなかったんですね。

延々と平行線を辿る議論(炎上案件)のほとんどが、これで腑に落ちました。

ありがとう!ぼくらの坪田先生!!

たぶん、皆さんの身の回りでも、「なんで伝わらないんだろう? 」ということがあると思います。
その時、【敵意帰属バイアス】のことを思い出してみてください。
また別の解決方法が見つかるかもしれません。

以上、非常に勉強になるブログでした。




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