最近は
娘が結婚するということもあって

昔のことを
色々思い出す機会が多くなった


俺と由美は

年齢も年齢だし
べつに結婚という形をとらなくても
このままでいいと思っていた

しかし娘が
突然

高校の卒業式に来てと言い出した

俺は即答で
いいよと答えた

その時
いいよと答えた自分に驚いた

一応

芸能界で
仕事をしているいじょう

返事は悩んで当然だ

しかも娘は女子高だ

何を言われるか
わかったもんじゃない

にもかかわらず
即答した自分に驚いたのだ

それどころか
行きたいとすら思った

娘がそう言ってくれたことが
たまらなくうれしかった


当日は

自分でも不思議なくらい
堂々と卒業式に出席できた

なにを言われようと

娘の卒業式に
出席できたことがうれしかった


完全に
感情が理性をうわまわっていた


その時

由美と娘を
一生守っていきたいと思った

だから

娘は

俺と由美の
結婚のキューピッドなんだ




妻と娘

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