「迷走する日本のラグビー」だ。
元サンウルブズCEOで、オーナーである日本ラグビー協会に振り回され、
解任された著者が、サンウルブズの混乱を描くことで、
今のラグビー協会の実態を表している。

森前会長の辞任は、守旧派に対して変革しろ、という檄だったと表現している。
つまり森さんはサンウルブズを応援していたと。日本代表強化に必須だったと。
ただ、協会のスタンスが不明確なまま進めては失敗することを懸念していたと。
それがそのとおりになり、サンウルブズがスーパーラグビー脱退が決まって、
辞任したのだと。

そして新たにできた新森体制。ここに期待すると。プロリーグ設立しかないと。

なんだか、ノーサイドゲームと呼応しているようだ。清宮、上野、池井戸?

ワールドカップで否が応でもラグビーに注目度が集まるこの機会を生かして
一気にプロ化する。
確かにこれしかない。
ノーサイドゲームもそれを後押しするのだろう。
最終回、プロ化を認めさせ、トキワから独立する、なんてのはどうか。

それにしてもサンウルブズ、迷走そのものだったことがこの本で改めて認識させられた。
協会もだらしないが、
JJも酷いと改めて思った。
三年目のHCで、5位をぶち上げて惨敗するとトニーブラウンにHCを譲り、
ウルフパックなる日本代表候補チームを作り、サンウルブズの興行の邪魔をした。
結局今の日本代表はほとんどウルフパックで、サンウルブズで実績を上げた茂野と山中が
加わった程度だ。
JJのやり方はその場しのぎ、思い付き。
複数ポジション、というのもオールブラックスのHCの焼き直し。
日本でやるんだから、専門の強い選手を集め、
怪我したらすぐバックアップメンバーに代えればいいだけのこと。

サモアがいい仕上がりをしているので、良くて2勝2敗、の予想は
1勝3敗に限りなく近づいた。
これでロシアがいいアタックを見せたら、、、、
最低の開催国にもなりかねない。

まあ、それでもラグビーの面白さを日本人が知ってくれれば、
焼野原、ゼロからスタート、ということでいいのかもしれない。
焼野原にしたのは全部旧体制のせいにして、
清宮頑張れ。

頑張る選手には気の毒だが、、、

 

序 章 香港セブンズ2019で再認識したサンウルブズの真の存在意義

第1章 誰がサンウルブズを葬ろうとしているのか

第2章 プレシーズン2014~2015
サンウルブズ誕生秘話 スーパーラグビー参入へ

第3章 ファーストシーズン2015~2016
南ア戦勝利の“神風"と熱きファンの存在によりマーク・ハメットHCの下、チームは団結した

第4章 セカンドシーズン2017
貢献度大のハメット、ティアティア両HCが去らざるを得なかった理由

第5章 サードシーズン2018~フォースシーズン2019
ジョセフ、ブラウン両HCが指揮 日本代表との連携が期待されたが…

第6章 世界における日本ラグビー将来像(1)
SANZAARはSRアジアを提案! 日本がリーダーシップを執りアジア&太平洋国際リーグ創設を

第7章 世界における日本ラグビー将来像(2)
トップリーグをプロ化し欧州リーグと定期交流。ラグビー版トヨタ杯提唱を

第8章 世界における日本ラグビー将来像(3)
エリート集団としてのロールモデル確立と「世界一愛される」チーム

<巻末資料><; br> 

■ 2016年サンウルブズスコッド
■ 2017年サンウルブズスコッド
■ 2018年サンウルブズスコッド
■ 2019年サンウルブズスコッド