「 さすらいの航海 」 | 0・・映画toほげほげ

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♪ ほげほげたらたらほげたらポン ほげほげたらたらほげたらピー ♪
★映画のほげほげ等、気まぐれ備忘録★

  " Le Voyage Des Damnés "

            Damnés = 呪われた

 

監督 スチュアート・ローゼンバーグ

出演 フェイ・ダナウェイ    *乗船ユダヤ人

   マックス・フォン・シドー *シュレーダー船長

   オスカー・ウェルナー   *乗船ユダヤ人

   マルコム・マクダウェル  *ボーイ

   オーソン・ウェルズ    *ハバナの実業家

   ジェームズ・メイソン   *キューバ国務長官

     リー・グラント    *乗船ユダヤ人

     キャサリン・ロス   *ハバナのユダヤ人娼婦

     リン・フレデリック  *乗船ユダヤ人

    ベン・ギャザラ     *ユダヤ救済機関

 

 

 あらすじ、ネタバレ御免

 

  ***

ナチス支配下のドイツ

情報部員オットーが上官に呼ばれる

 

行き先はキューバ

乗客にまぎれてハバナへ行きホフマンと連絡をとれ

 

乗客はユダヤ人、収容所の出身者もいる

ユダヤ人なのに出国できるのは

表向きは人道的航海だがゲッベルス宣伝相のある計画による


シュレーダー船長は入党を拒んだ信用できない男

かえって好都合、計画を疑わうまい

 

  ***

 1939年 5月13日 (土)

 ハンブルグ港

乗船審査を受ける乗客

次々に乗船

弁護士カール、妻リー、娘リンも乗船

オスカー教授とフェイ夫人も乗船

彼らは1等乗客

 

諜報部員オットーも船員になりすまし乗船

船員は非ユダヤドイツ人

 

SSセントルイス号は937人のユダヤ人を乗せ出航

 

船旅は まずまず快適

レストランのボーイマルコム(船長付き)

リンが気になる

 

  *

 1939年 5月15日 (月)

船は大海を航行中

船員と乗客のトラブルも多少ある

 

 *

将軍から無電

全速力でハバナ へ航行せよ

反ユダヤ運動でキューバの情勢は厳しい

 

  *

 1939年 5月18 (土)

 ハバナ

大統領令によりSSセントルイス号の寄港許可が下りない

セントルイス社社長と助手のホフマンが移民長官に頼む

    (反ユタヤを煽ったのはホフマンだけど)

移民長官によれば心配ない、らしい

信じていい?

(移民長官の狸ぶりは国内外ですこぶる評判が悪い)

 

  *

 SSセントルイス号

船員になりすました情報部員オットーは乗客から苦情多し

船長から厳重注意

 

  *

 ハバナ

大実業家のオーソン

知人から乗船している娘の入国の相談を受ける

任せとけ

 金でなんとかなるだろう、手は打つ

 

  *

 SSセントルイス号

船員はユダヤ娘といちゃいちゃ

愛し合うと恐怖を忘れる

 

  *

 ハバナ

ユダヤ救済機関 欧州代表のギャザラ

セントルイス社社長と会う

社長が用意したビザは無効

何か対策を取らねば大変

 

  *

 1939年 5月23日 (火)

 ハバマの大統領邸

メイソン国務長官は

ユダヤ人を入国されるべき と、大統領に進言する

 

大統領は

船の停泊は認める

でもユダヤ人に義理はない

亡命目的の入国はさせられない

 

  *

 1939年 5月25日 (木) 夜

1等乗客は仮面舞踏会

明後日はハバナ到着予定

リンマルコムといい仲になり

別れが寂しい

 

船長に無電が届く

キューバ大統領はユダヤ人の受け入れに難色を示している

 

  *

 1939年 5月27日 (土)

 ハバナ沿岸

SSセントルイス号は入港するも

乗客・乗員の上陸は許可されず

 

大実業家オーソンの力も及ばず

ハバナで娘の入国を待つ父の

最後の望みの綱は

お偉方に顔が利く高級娼婦キャサリン

 

  *

 1939年 5月30日 (火)

いまだ入国できず

そもそも、この航海は

ユダヤ人は世界の嫌われ者だと宣伝するための

ナチスのプロパガンダ

 

高級娼婦キャサリンの口利きで

メイソン国務長官が動き

ハバナで娘の入国を待つ父の娘は入国を許可される

娘のビザは有効だった

(娘を含め29人が入国を許可された)

 

  *

 1963年 6月2日 (金)

 SSセントルイス号はハバナ港を出航

  *

 1963年 6月6日 (火)

 フロリダ沖

米国はSSセントルイス号の寄港を許可せず

 

  *

 1963年 6月7日 (水)

 大西洋洋上

米国はSSセントルイス号はハンブルグへ向かう

行く末を悲観してリンマルコム心中

発見した船長唖然

 何てこった、全裸だ

 

  *

 1939年 6月12日 (月)、ブリュッセル

ユダヤ救済機関 欧州代表ギャザラ

ベルギー首相にユダヤ人の受け入れを要請

 

 1936年 6月15日 (木)

SSセントルイス号はイギリス海峡間近

無電が入る

ベルギー、オランダ、フランス、イングランドが

乗客ユダヤ人の受け入れを承諾

船はベルギーのアントワープ港へ

 イングランドが288人

 フランスが224人、ベルギーが214人、オランダが181人

 乗客ユダヤ人を受け入れた

 

 喜んだのも束の間

 その2ヵ月 第二次世界大戦始まる

 1940年5月 

 ナチス・ドイツは

 オランダ、ベルギー、フランスに侵攻

 3国に受け入れられた619人のうち

  600人が収容所で死亡した

 

 実話に基づくが

 登場人物、挿話は創作である

 

 

 

   

 

 

 

   英語の映画だけど

   クレジットはフランス語?

 

   第2次大戦前夜

   ドイツから900人を越えるユダヤ人を乗せた客船が

   移住予定のキューバから入国を拒否され

   大洋上を彷徨う実話の映画化

 

 

 

   史実で

   知らない事いっぱいあるな

 

   生き延びるには運と金だな

 

 

 

 

 

1976年 UK映画 158分

 ゴールデン・グローブ 助演女優賞受賞