エキストラ参加作品 2016年上半期公開分 | 続あたれぽ

エキストラ参加作品 2016年上半期公開分

6/18になんと3本同時公開というクライマックス。



1/23 『信長協奏曲』 松山博昭
http://nobunaga-concerto-movie.com/

私としては時代劇は冬撮影というイメージだったのが珍しく初夏で、僧兵だの足軽だの全然顔バレしないからオッケーつって新宿便バスも出たし何度か行きました。
のちに公式ツイッター が撮影日記を始めたところ、盗撮されてしまいました。


手前の僧兵が私ですね。屋根の上のアクション部とガチの立ち合い。
殺陣師「(屋根の上に向かって)お前そこで死ね」
僧兵(俺ら)「あの人が死ぬと我々が戦う相手がいなくなります」
殺陣師「じゃあお前は倒れながら横に逃げて、空いたところにそっちのお前入って来い」
それと別に上でチャンバラしてた人が落ちるのでマットっていう絵。
これはアクションじみたことたくさんやらせてくれたなあ。


背旗しょってしゃがんでるのが私。こういう時はスタッフの真似をするのが邪魔にならない基本。
向こうから向井さんが馬で駆けて来るのですが、画面上は我々は左の山の中にいます。
で、動かないからって鉄製の桶胴だったんですが、山を上り下りするのでスタッフが「間違えたなあ」って。地べたで向井さんを出迎えるつもりで衣装を用意したらしい。普段ほぼ畳ヨロイっていうペラペラなの付けてるんで本物っぽいの着てそれはそれで嬉しかったり。

別日には馬の後ろに行列つくって馬と同じ速度で槍持ったまま走らされるなどなかなか過酷。





1/30 『残穢 住んではいけない部屋』 中村義洋
http://zang-e.jp/

実際の出版社(原作発行元の新潮社ではない)の雑誌の編集部を借りて佐々木蔵之介さんが来るシーンの撮影で、佐々木さんオールアップでした。





2/3 DVD『恋愛死体(ラブゾンビ) ROMANCE OF THE DEAD』 友松直之
https://www.facebook.com/romanceofthedead/

いつものようにゾンビ役ね。

前年に東京電撃映画祭で上映されましたが書き忘れてました。
真っ暗な森の中を進むカットがやたら長くて、
私「あれは何か意味あるんですか?」
監督「わざわざ追加撮影したからもったいなくて切れなかった。ごめん編集する」
ということでDVD版では短くなってます。
編集にまで口を出すエキストラ、態度でけえ。いや質問しただけだもん。




2/12 BSジャパン『ワカコ酒』 Season2 第6夜「突撃!屋台のおでん」 湯浅弘章
http://www.cinemart.co.jp/wakako_zake2/

左の画像は湯浅弘章監督が上げた画像の歪みを補正するという試みですね。



右下の欠けたところなんかは描き足すという丁寧な作業をしましたが、その日のうちだったか、すぐに右の公式画像が出て来てお役御免になりました。

タイトルのおでん屋台はセットで、我々は中盤に出てくる本物の居酒屋さんにお邪魔しました。
西村喜廣組や坂本浩一組の撮影・照明でお馴染み、百瀬・太田コンビの初参加回で、打ち上げとかで顔なじみながら仕事では武田さんと初めてということで挨拶してました。言われてみれば進撃の巨人のdTVなんかはいつもの西村組スタッフじゃなかったもんなあ。

興味深かったというか感心したのは、料理を箸でつまんで眺めてからパクッていう芝居の時に箸の動きに合わせて手持ちの小型照明を料理に当ててるっていう丁寧なお仕事。
武田さんが料理を何皿分食べたかは秘密。
お酒は本物で、栓を抜く「ポン」て音は「お酒のオンリーいただきます」と別録りしてます(それ使ったかどうかはわかりません)。
武田さんが何杯分飲んだかは秘密。
ドラマ構成上「ぷしゅ~」は屋台のしか使ってませんが、居酒屋でも言ってました。

お店は神田の「さらりーまん割烹 千寿」
このCMのラストなんかもそうらしいです。







3/26 『リップヴァンウィンクルの花嫁』 岩井俊二
http://rvw-bride.com/

GIFアニメが枚数制限でせわしなくなっちゃいました。

そのGIFチラシの綾野剛さんが映ってるシーン、結婚式の中村ゆりさんの本物の親族役で(叔父かな)、実際の結婚式をほぼまるごとやってまして、使われてない綾野剛さん率いる偽親族との対面式なんかは俳優部の役づくりの助けになったに違いないと大いに自負するものであります。
本物設定とは言え、こちらも劇中の偽親族同様に続柄の確認とかしてから小芝居してるわけで、役目終わっても一体感でテンション上がってるとことか他人事には思えませんでした。





4/1 『あやしい彼女』 水田伸生
http://ayakano.jp/

前回『バクマン。』の演技事務さんに「エンディング最高でした」と挨拶したのはこちらの現場でした。ライブシーンでクレーンが来たので早々に退散(そうでなくてもこのあと寄りなのでおっさんはお役御免)、監督ブースの後ろに正座してモニター見てたら「あら」って通りがかったので。

別日、曇天待機ロケ弁いただいて小雨解散、翌日晴天再撮影ていう空の写真(色いじってません)。






4/23 『太陽』 入江悠
http://eiga-taiyo.jp/

キュリオ(旧人類)役なので古臭い汚い格好と言う指定があり、ボロい着替えを用意して行ったら普通に着て行った服でいいと言われたヤツ(よくある)。
秩父でひとしきり川の捜索をした後(昼間に撮影したが完成品は夜になっていたので驚いた)、次は放火かデモ隊というどちらも楽しそうなシーンで、おっさんは放火の方がいいかなと思いましたが(こっち村人役で、デモ隊は学生運動ぽかったので若向きかと)放火は自家用車組優先だったかでデモ隊に。
こちらB班のモニター素材でしたが、投石だの襲撃だの強奪だのやりきりました(死にました)。
入江悠presentsのメルマガ「僕らのモテるための映画聖典」 の「画伯」として知られるラインプロデューサーがリーダー役で建物屋上から演説したのも面白かった。いわく「明日の出発時刻は確定しておりませんが集合は新宿です」「異議なーし!」「ロケ弁は豚の生姜焼きと白身魚の唐揚げの2種を用意しております」「よーし!」「天気予報によれば快晴ですので明るい内に終わる可能性があります」「おー!」。







4/29 『テラフォーマーズ』 三池崇史
http://wwws.warnerbros.co.jp/terraformars/

衒いもなくブレードランナー風のシーンとして募集がかかったこの2597年の東京のセット、



実は向こうからこっちを見るとこんな風になってまして、



これ台南にある実在の風景らしいのですが、



それはさておき、

これパクリじゃなくてオマージュだなと理解した私が左腕(の血管)をつまんで「イシャはどこだ」と言いながら歩いているのがちゃんと映っているので、見る人が見れば演出部の仕込みと思うかも……セットを向こうから映してないじゃないか!(周りのエキストラ誰一人『ねじ式』知らんかったけどな)

あと某りンごちゃんが出たがっていたので代わりに屋台の林檎をかじりながら歩くというのもやりましたが、フレームの想定を間違えましたので、かじる前に服でゴシゴシしてるとこしか映ってません。

ちなみにこのセット、「雨のアムステルダム」というお店があるので『深夜食堂』の「めしや」がある新宿ゴールデン街あたりと思われます。



あと、この提灯も堂々と飾られてて、ちゃんと映ってる(笑)。



まさかこの後さらに2本続けざまに「ブレードランナーみたいなシーン」という募集が来るとは知る由もなかったのである(以下次回)。





4/30 『華魂 HANA-DAMA 幻影』 佐藤寿保
http://www.hanadama-movie.com/

先日閉館になりましたピンク映画館・飯田橋くらら(初めて足を踏み入れた)の席に座っているのを後ろから1カットのみでしたが、待機部屋がメイクかつ衣装かつ俳優部と一緒で、別シーンにご出演でネットでやたら言及してるのはほぼ俺のみ(なので時々検索していらっしゃる方がいる)っていう女優さんがいらしたのでちょっと興奮しました。





5/7 『64 ロクヨン 前編』 瀬々敬久
6/11 『64 ロクヨン 後編』 瀬々敬久
http://64-movie.jp/

ロクヨン模倣事件の記者会見を群馬が舞台だけど栃木で。なので本当は出番は後編なんだけど、前編に予告付いてましたので。
佐藤浩市さん以外のキャスト未発表で、わー、綾野剛、先週岩井俊二で一緒だったのにこれもやってんの、ていうか昨日『新宿スワン』のキャンペーンでどっか行ってたよねと驚く。
他、新進気鋭のキャラ立ちキャストいっぱいで、他のエキストラに解説しなきゃと思ったけど、メジャーな役者もいっぱいなせいか誰も聞いてくれませんでした。





3/14~4/4 MBS『神奈川県厚木市 ランドリー茅ヶ崎』 飯塚健
http://www.mbs.jp/chigasaki/

撮影開始前にスチールで参加。住宅地の中の普通の一軒家がスタッフルーム。何十着もの衣裳がぶら下がるダイニングキッチンで、監督・衣裳・小道具さんが衣小打ち合わせをしてる横で撮影(言わば俺も小道具なので)。第何話のこの人の衣裳がこれだとするとあの人はこっち、ヒーローの衣裳のマークはアディダスひねった感じで(笑)っていう会議の見学が出来て面白かったです。





5/8 『仮面ライダーゴースト』 第30話「永遠!心の叫び!」 坂本浩一
http://www.toei.co.jp/tv/ghost/

おなじみ東映撮影所の食堂前で葬列のシーン。
ちょっと前に別現場で会った坂本監督(ゴースト初参加)なので驚く。
この日の私のテーマは隣の家族連れを家族連れのまま映すことだが、これがなかなかうまく行かない。出たがりのイガグリ野郎があろうことかパパママボクの間に割り込んでくるのである。いやお前、家族構成おかしくなるだろ。そばにペーペーの助監督しかいなくて、あいつに注意しろって言っても対応してくれない。本編ではほぼわからないからいいか。





5/21 『海よりもまだ深く』 是枝裕和
http://gaga.ne.jp/umiyorimo/

『海街diary』のクランクイン一週前とかそんなタイミングで、その前にちょっとと競輪場シーン。他をいつ頃撮ったのかはわかりませんが、この時期の監督は忙しかったろうなあ。
ちょうど『大人ドロップ』公開中だったか、池松壮亮さんの陣中見舞いに来ていた前野朋哉さんとお話する機会があり…ここ、前々々回に書いたお話です。1年半もよく引っ張った。前野さんファンを公言する連れが『ねんりき!』を見ていなかったので思わず「クソゲボ野郎が~!」と。




6/3 Netflix『火花』 第6話 沖田修一
http://www.hibana-netflix.jp/

居酒屋関連。
総監督の廣木隆一以外は未公表で、行ってみたら沖田監督だったので俺嬉しいっていう現場。この現場には廣木監督はおられず、監督紹介はされなかったので、沖田監督を廣木監督だと思っているエキストラもいました(今だと松田龍平がモヒカンの、とか解説しておきました)。

沖田作品は過去に『南極料理人』と『横道世之介』に参加しています。
座敷全体の光景をつくるのに監督自ら席々を回り、このテーブルの人たちはこんな設定など指示している時に、若めの女性と鍋をつつく私には(大学の先生とゼミの卒業生的な雰囲気で)「板橋にある極地研ていうとこに南極で拾ってきた隕石が展示されてて、触ると何故か冷たいんですよ、というような話をしてください」。やけに具体的だな。
さすがに『南極料理人』で会ったことを覚えているとも思わないが、試されている気がしたので、学校の同期で南極の越冬隊に料理人として参加したヤツから聞いたんだけどとディテールアップし、さらにテストを重ねるうちに長崎出身のカメラマンだのきこりがどうのと監督作品ネタで話を転がしていたら「極地研の話だけでいいです」と言われてしまいました。

何故こんなに細かく書いたかというと……カットされてるからですねー。

その隕石の写真でも貼るかと調べると、国立極地研究所は立川にあるのでアレ?っと思ったら

立川に移転しました:2009年5月1日
http://www.nipr.ac.jp/info/notice/20090501tachikawa.html

「情報・システム研究機構国立極地研究所は、この度、東京都板橋区から立川市へ、5月1日に移転いたしました。」

ドラマの設定は2006年かな?で、「板橋の極地研」で過去設定を表してるんだと改めて感心しました。



カットされてないシーンはエキストラ担当(内トラ)のお姉さんとカップル設定だったので満足です(後姿で並んで座ってるだけだが)。そしてテストでは俳優部の見てはいけないものを見てしまったのもいい思い出です(レギュラーエキストラのアドリブで当初プランより充実したカットになりました)。

店内は昼間に撮影したのですが、店外のナイトシーンがあるというので一旦解散して再集合。お店は通常営業時間です。
通行人の他に、ドア開けて外から見える範囲の客はエキストラにしなければと開店早々左半分に我々陣取り、「よーいスタートかからないので適当に頼んでリアル飲み食いしてろ(お代はもちろんスタッフ持ち)」と。昼間の酒はノンアルコールでしたが、これは本物。ここで沖田監督を廣木総監督だと思っていた人と話をしたわけです。

完成画面がこちら。



ドア最大に開いてこれで、角度的に言って私が座ってるのは通行人のお姉さんくらいの位置でしょうか。おそらく当初はもっと店内が覗けるアングルだったのだろうとは思います。
映像作品が一縷の可能性も見逃さずいかに丁寧につくられているかという例、というか、お前ら料理頼みすぎとチクリと言われましたが、手前のテーブルの人たちだと思うんだよなあ。





6/18 『葛城事件』 赤堀雅秋
http://katsuragi-jiken.com/

助監督さんからのお声掛かりで仲間に誘われて行ったら知ってる監督だったので興奮した。割りとこういうの多くて、今回は役者もされている監督なのでいいのだが、他の監督の顔をどうしてこうも知っているのだろうと自分で不思議に思うことがある(最近は映画雑誌ほぼ読んでません)。
殺人現場で、当初は助監督によって適材適所な配置がされたのだが、あっちに逃げろって言われた若者(役者志望的な人とかいたんじゃないかな)が動かないんで、なんだかんだでほぼ最長老の私が2kmくらい走らさせていただきました!(半年後の次回も、どういうわけかおっさんが一番階段駆け上がらされたっていう話を書く予定です)
この頃から横の動きを付けるのにちょっと凝っていて、走りの前にそれは披露してるからオッケーさ(最初はそこで壁に当たってヘナヘナしてるって指示だったんだけどねー)。







6/18 『クリーピー 偽りの隣人』
http://creepy.asmik-ace.co.jp/

電車のシーン、実際はモノレールなのですが、集められたスーツ姿のおっさんどもに指示が下る。
「あなたたちの使命は重大です。飲み会帰りの酔っ払い集団として連結部分で右往左往して、隣の車両に誰も乗っていないことを隠さなければなりません」
抜け防止は得意とするところだが、そんなの真ん中と小窓のとこに一人ずつ立たせとけばいいんで、こんな7人もの集団はいらないだろうに、と車内に足を踏み入れた私たちが目撃した光景をご覧ください。







6/18 『貞子VS伽椰子』 白石晃士
http://sadakovskayako.jp/

過去のシリーズの監督は、あの人は今これこれで忙しいし、あの人はこないだお邪魔した現場の編集中だろうし、と監督予想をしつつ出向いた先で見たのが予想外の監督だったので、思わず「白石晃士!」と離れた本人にギリ聞こえるくらいの声を出してしまったよ。
監督は紹介されなかったので、他のエキストラほぼ全員誰だかわかってなかったと思うが、帰りに「監督誰ですって?」と確認されたので「ツイッターで『コワすぎ』で検索したらそれ全てリツイートしているのが監督です」と教えておきました。
エキストラの募集配分間違ったようで、大人はそんなにいらないんだが、全員いないと場が埋まらない問題が発生。最初は暗かったので安心してたら後で灯りが点いてしまい、やめて映さないで!と。映像だと白髪が現実より目立つんだよねー。なんであんなおっさんがというシーンがあったら各自うまいこと設定考えて納得してください。