最近、立て続けに物件を売却しました。

その一方で、購入も行っています。

割安な物件があれば購入し、割高な物件や、十分利益が乗っている物件はいったん売却して利益確定する。

これが私のスタンスです。



不動産投資の長所であり、短所であるのが「家賃収入が安定している」という点です。

これは「不況に強い」「景気が悪くても安定して収入が得られる」というメリットを提供してくれる反面、

「好景気であっても、その恩恵を受けづらい」というデメリットにもなります。

景気が良いからと言って、おいそれと家賃を値上げできないのが日本の賃貸市場の商習慣だからです。



この点、ホテルなどは景気が良くなれば直ちに家賃を値上げできます。

都心のビジネスホテルで1泊3万円以上の宿泊料設定を行う、アパホテルが良い例ですね。



話を戻しますと、不動産投資で好景気のメリットを享受するためには「物件売却」が必要となります。


家賃が一定でも、売却価格は好景気には上がり、不景気には下がるからです。


したがって、ある程度物件価格が値上がりし、家賃収入をコツコツ得続けるよりもはるかに大きい売却益が見込まれるならば、売っても良いと考えています。

その目安として、「家賃○ヶ月分の売却益」とか、「キャッシュフロー○年分」とか設定する方法もありますが、実際には物件の条件によって違いますので、一概に言えません。

条件の良い物件であれば多少の利益でも売れませんが、条件の悪い物件ならば少しの利益でも売却するかもしれません。



最近、日本の不動産市場がどうなるか?的な質問をいただくのですが、正直、私には分かりません。

少子高齢化、人口減少、続く消費税増税など、マイナス面がある一方で、

低金利による恩恵、爆買いに代表される外国人の買い、依然として高水準にあるイールドギャップ(利回りと金利とのサヤ)といったプラス面もたくさんあるので、

どちらが勝つかは誰にも分からないからです。



ただ、1つ言えることは

「日本のように成熟した社会においては、右肩上がりで成長を続けることはまずあり得ない。

数年おきに上下動を繰り返しながら、長期的には緩やかに下降していく可能性がもっとも高いのではないか」

ということです。


所詮、不動産は人間に家を貸したり売ったりする、人口数にほぼ連動する産業ですから、日本が移民を制限して少子高齢化に向かっている以上は、衰退することは目に見えています。

そのような環境下において、いかに不動産で利益を上げるか?ということを常に考え続けなければなりません。


まず、30年といった長期スパンでの不動産投資は、あまり考えないほうが良いと思います。

もちろん、収支シミュレーションは30年で組んだりしますが、それで実際に30年保有するのかというと、それは前提にしない方が良いでしょう。

30年後の景気の良し悪しとか、30年後に人口がどのくらい減少しているかとか、考えてみればリスク要因ばかりです。

したがって、シミュレーションは30年で組んだとしても、実際の資金回収は10年とか5年とか、より短期間で考えるべきだと思います。

その意味で、「30年間、家賃保証」といったサブリースありきの不動産投資は、除外されます。

むしろ、保証が無い代わりに10年で回収できますとか、5年で回収できますといったビジネスモデルを考えた方が良い。


次に、いかに10年で回収とか、5年で回収を達成するのか?です。


1つは、高利回り物件を購入すること。

実質利回りで10%超の物件ならば10年で回収、

実質利回りで20%超の物件ならば5年で回収の目処が立ちます。



2つ目は、物件を売却することです。

5年目で物件を「購入価格以上で」売却できれば、元本を回収した上で、「5年間分の家賃収入+売却差益-運営コスト」が利益となります。

10年目で売却しても、同様です。

ただし不動産は、一般的に古くなればなるほど値段が下がる傾向がありますから、

(1)「売却を遅らせれば家賃収入の累計が増えていく」というプラス側面と、

(2)「売却を遅らせれば老朽化し、値下がりしていく」というマイナス面

(3)景気の良し悪しによって価格が上下するというランダム性

の3つを比較して、いつ売るかを判断しなければなりません。


この点、今のような好景気であれば、(3)のランダム性はほとんど無視できますから、

単純に(1)と(2)だけを比較して、今売るべきか?売らないべきか?を判断できます。


幸いにして、売却益>家賃収入となる値付けで売却することができたので、ここ最近の物件売却につながったわけです。



ということで、現在、新たに購入する物件を探しています。

手元の資金がありますので、良い物件があればすぐ買えるのですが、こればっかりは運の要素に左右されます。

何ヶ月も良い物件が見つからないときもあれば、見つかるときには立て続けに何件も良い物件が出たりしますので、焦らずじっくりと探し続けたいと思います。


最近読んだ本(「武器としての交渉思考」瀧本哲史著)で、心に残った言葉。


学生時代に、私の両親(特に父親)は、私がアルバイトするのを凄く嫌がったのですが、たぶんこういうことを言いたかったのだろうなあと思い出しました。


「学生時代に時給800円のバイトをする場合、その切り売りする時間の価値は、時給800円よりも遥かに高い」

「なぜなら学生時代に勉強しなかったせいで、社会人になってから勉強し直すと時間も費用もバカ高くつく」

「であるならば借金してでも勉強しておいた方が良い」


こう考えてみると、奨学金を使って大学時代に勉強するというのは正しい方向を向いてますね。

なぜなら仮に400万円の奨学金を借りた場合、学生にとっては大金ですが、社会人になって稼ぐようになれば相対的に安くなります。

一方、学習時間の希少価値や、一時間あたりの学習能力を比較すると、

学生時代にはたっぷりの時間を使って、かつ記憶力が良いので効率よく学習できる一方で、

社会人になって年をとるとどんどん物覚えが悪く、時間を取るのも大変になってきます。

であるならば学生のうちは借金をしてでも勉強し、極力、アルバイト、特に単純労働には時間を使わない。そして社会人になったら稼ぐことに集中する。

こういう時間の使い分けが、実に合理的なやり方だと気付きました。

今年1件目の物件を購入しました。



それで、タイトルにあるように物件決済時の持ち物について。


私はこれまでに、累計で22件くらいの物件を買っていると思うのですが、いつも忘れ物をします。


もちろん現金やら印鑑やら身分証明のような、必須のものは決して忘れませんが、あったら良いなと思うものはよく忘れます。


それで、忘れ物をしないように「持ち物リスト」を作成してみました。


これさえあれば、いつでも大丈夫なはずです・・・たぶん。



1.自分で制作した、入居者募集用のチラシ


→物件が空室の場合、決済と同時に駅前の不動産屋さんを片っ端からまわり、入居者募集の依頼をします。これによって空室期間を限りなく減らすことができます。


その際に必須なのがマイソク。


物件の基本情報がすべて詰まっているので、コピーして渡しておけば、賃貸の不動産屋さんは案内が可能です。


ただしそのままだと、物件価格が記載されていたりと不必要な情報があるので、そこを消して家賃・敷金・礼金に書き換えたりと多少の加工をしておきます。


ちなみに加工する際に便利なのが、カシオの「メモプリ」という商品。


これはテプラにそっくりなんですが、貼ってはがせるんです。貼ってはがせるテプラ。


これで賃料や敷金・礼金を打ち出してマイソクに貼ると、マイソクを汚すこと無く加工できるし、修正・訂正も簡単にできます。おすすめ。



2.管理規約など


上記と同じように、入居者募集用を依頼する際に、コピーして不動産屋さんに渡します。もとい、不動産屋さんにコピーしてもらいます。



3.鍵ボックス


複数の不動産屋さんに依頼する場合、合鍵を渡すとあとで回収が面倒なので、現地に鍵ボックスを設置します。



4.スリッパ2足


現地の室内に置いておきます。入居希望者の方が見学する際に使います。



5.照明(電球&ランプソケット)


照明器具がついておらず、真っ暗な部屋が意外と多いので、簡易式の照明をつけておきます。



6.養生テープ


空室状態だと、郵便受けにチラシやらが投函されまくって美観を損ねるので、現地の郵便受けに養生テープを貼っておきます。



以上6点。


お分かりのように、空室の場合は、です。


オーナーチェンジの場合はすべて不要。


そう考えると、オーナーチェンジ物件の方がずっと楽です。


一方、空室の場合は手間がかかって面倒くさいですが、家賃を高く取れる楽しみがありますね。


ちょうどこれから春の引っ越しシーズンを迎えるので、少しでも高い賃料を取れるように頑張りたいと思います。