サラブレッド3頭誤射、3700万円=ハンターに賠償命令-札幌地裁支部
<競走馬誤射>ハンターに3700万円賠償命令 札幌地裁
競走馬誤射で支払い命令 男性に3700万円
競走馬誤射:ハンターに3700万円賠償命令 札幌地裁

今から3年ほど前の事件の判決が出たようです。
判決理由の中の「良い馬と思っていても、レースで活躍しないことがあり、被害に遭った馬の血統や体格なども考慮すると、賠償額は原告が主張する被害額の半分が相当」という部分、理解できんなぁ。
まず前半部分の「良い馬と思っていても、レースで活躍しないことがあり」というのは間違っていないと思う。その逆もまたあるけど、こういうあいまいな部分は流石に原告も強くは主張できんと思う。
しかし後半の「被害に遭った馬の血統や体格なども考慮すると、賠償額は原告が主張する被害額の半分が相当」って、随分裁判官玄人のような発言をしたもんだ。
血統をどう判断したんだ? 体格のどの部分を見て被害額の半分が相当なんだ?
1歳ということは生まれて1年半くらいは経ってただろうか。
まず3頭分の種付け料は絶対に譲れないだろう。そしてその間に要した費用(馬の餌代や投薬したら薬代、獣医に見てもらった診察料、怪我などをした場合に払った治療費、そしてその間に世話した人たちの人件費などなど)は当然払って貰わないとな。
それらを考えれば、3頭で3700万円って安いと思うぞ。
それからこの馬たちがセリに出された頃の、その相場から大体死亡した馬の“値打ち”を算出して欲しいと言ったら言い過ぎか?
それに日の出前といっても牧場の人たちは仕事してるわけだし、一つ間違えれば人間を射殺した可能性もあるわけだ。
それだけのことをしてて3700万円という金額に不服があるというのも、まぁ図々しいというか反省の色も見えないな。
人間撃ち殺してたら、3700万円どころでは済まなかったぞ。
ちなみに中村畜産のある三石町鳧舞近辺はσ(・_・)も何度も車で通ったり、近くの三石海浜公園に寄ったりしたことありますが、おおよそエゾシカが出没するような場所ではないと思います。
過去にエゾシカに遭遇した場所は、もっと山の方でしたから。
1回目は現在の十勝側から入って天馬街道入り口から15kmくらいの場所、2回目は狩勝峠、3回目は門別の庫富の牧場で見かけました。
牧柵の中に入り込んでることもありましたが、そこへ銃口を向けて狩猟するのはどう考えても許せませんね。

最後に当時のGallopに載った記事を転載します。
ここにも書いてあるように、ハンターにモラル向上を求めたいと思います。

鹿と間違え競走馬を射殺
極めて異例な事件に家族を失ったように沈痛な関係者

 痛ましい事件が起こった。競走馬誤射という前代未開の事件で7日、茨城県在住のハン
ター2人が鳥獣保護法、銃刀法、火薬類取締法違反の疑いで静内署に逮捕された。
 警察によると6日早朝5時40分頃、馬産地・日高管内三石町の中村畜産(社長・中村
和夫氏)の牧場で、前出のハンター2人が同牧場に放牧されていた1歳馬3頭を日の出前
のため鹿と見誤り、同牧場沿いの町道で駐車していたトラックからライフルを発射したと
いう。公道上や日没から日の出までの狩猟のために銃器の使用は鳥獣保護法や銃刀法に違
反している。
 射たれた3頭のうち2頭は死亡し、1頭も重傷のため殺処分された。死亡したうちの1
頭はサンデーサイレンスを父に持つ天皇賞(秋)馬バブルガムフェローの産駒。ほかの
2頭も同牧場の看板種牡馬として期待され、今年のGⅡブリーダーズゴールドCを快勝し
たアルアランを輩出したアルカングの産駒だった。セリにかけられる前の1歳馬だけに牧
場の損害も大きい。手塩にかけて育てただけに、家族を失ったような心境だろう。被害総
額は約8000万円に上ると見られている。
 以前から日高ではハンターの誤射はたびたび取り沙汰されていたが、競走馬が射殺され
るという事態は極めて異例だ。日高地区は北海道でもエゾシカの生息密度が高く、ハンタ
ーには人気スポットだと言う。しかしこのような、まさかの悲劇を繰り返さないためにも、
より一層のモラル作りが求められてくるだろう。