子供の小学校の道徳の授業で、「全員が(自分以外の)全員のいいところを書いて当人に渡す」というイベントを行ったそうだ。一部の生徒が特定の生徒(以下A)に対して「特になし」と書いたので、受け取ったAが泣き出したという話を聞いた※1。

 

「特になし」はないだろう、無理矢理でも何か書けよ とは思うが、こんなことをやらせる学校教育はどうなのだろう※2。

 

図 Bing Image Creatorに本稿のタイトルを入れた例

 

 

「同級生」は単に学校の都合で作られた集合なので、仲のいい人もいれば、全く合わない人も当然のようにいる。この授業は「嫌いな人や興味のない人に対しても空気を読んでそれっぽいことを書く」訓練にしかなっていないように思う。これも社会で生きていくには必要なスキルだということか?

 

 

合わない人との正しい付き合い方というのはあるのだろうか。私の中では

・関わりを最小限にして事務的に応対する

・どんなに相手に問題があると思っても、自分がやられて嫌なことはしない(≒ネガティブに思われないようにする)

 

といったあたりかと思っている。つまり、通りがかりの見知らぬ人と同じように扱うということだ。これは最低ラインだと思う。個人的には合わない人に対して使うエネルギーを最小化したいので、最低ラインにするのが合理的だと思っているのだが。

 

※1 私の子供はAに関して「いいところなどないと言いたいが、なんとかひねり出して書いた」と私に報告していた。空気を読めるように育っているのだが、喜んでいいのだろうか。

 

※2 会社の研修でも「グループで互いに褒め合う」という似たようなことをさせられて閉口したことがある(しかも、ほぼ初見の人と作ったグループだったりするのだ)。