出光佐三の「英断」 | 心温まる感動ストーリーを通じて感動を科学する!

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『海賊とよばれた男』という小説をご存知ですか? 


内容は知らなくても、ミリオンセラーとなった話題の本ですから、
きっと一度は耳にされたことがあると思います。


『海賊とよばれた男』は出光興産の創業者、出光佐三氏を
モデルにした小説ですが、ほとんどがノンフィクション。


戦後の弱い立場にあった日本の、しかも小さな石油会社が、
世界の強国を相手に、勝利を勝ち取った物語と言えるのではないでしょうか。


最も有名な物語に入る前に、出光佐三の人となりを何よりも示す
別の逸話をご紹介します。


海外を中心に事業を展開してきた出光興産は、1945年、
敗戦によりほぼすべての事業と在外資産を失いました。


出光佐三は、終戦の2日後、従業員に対し、
「愚痴をやめよ。世界無比の三千年の歴史を見直せ。そして今から建設にかかれ」
と訓示しました。


そして当時、多くの企業が人員を整理する中、
出光佐三は約1千名の従業員の首を切らないことを宣言し実行しました。


1千人の1人たりとも首を切ることなく、
戦後の混乱期を切り抜けたのです。


会社資産がゼロになってなお、従業員の雇用を第一に
考えるということは、昔も今も”とてつもない”ことと言って良いでしょう。




さて、今では日本も先進国の仲間に入り、一つの独立した国として
確固たる地位を築いていますが、1939年から1945年までつづいた
第二次世界大戦で、大敗を期した日本は、大戦後、アメリカの統治下にありました。


同じように、かつてイギリスに支配されていたイランは、
第二次世界大戦後独立をはたし、イラン国内の石油資源の国有化を宣言しました。


しかし、これを快く思わないのはイギリスです。


イギリスは、海軍をホムルズ海峡に派遣して封鎖。
イランに石油を買付に来たタンカーは撃沈も辞さないという表明を世界に発信したのです。


そのようなイランの状況と、アメリカの間接的統治で石油を自由に輸入できない
日本の未来を憂慮した出光興産の出光佐三社長は、イランから石油を輸入することを
決意しました。


秘密裏にイランと交渉をしますが、はじめは、小さな日本国の中小企業の
一つにすぎなかった出光興産の言うことをイランは鵜呑みにはできなかったようです。


しかし、幾度も話し会いを重ね、出光興産とイランの本気の闘いが始まります。


世界を味方につけるために、国内外の法を順守するための議論、
日本政府に外交上の不利益を与えないための方策、国際法上の対策、
法の抜け道を利用する形での必要書類作成、実行時の国際世論の行方や各国の動向予測、
航海上の危険個所調査など準備を入念に整え、
日章丸は1953年3月23日9時神戸港を極秘裏に出港しました。


航路も行き先をサウジアラビアとして偽装。
本当の行き先を知っていたのも、船長と機関長の二人だけでした。


戦時中に培った見事な操縦でイギリス海軍の包囲網を掻い潜りイラン・アバダンに入港。


そして、イギリス軍の包囲網と浅瀬や機雷などを突破し、
ガソリンや軽油25、000キロを満載して帰国したのです。


これは世界中を驚かせました。


日本が中東に目を向け、メジャー支配に挑戦し産油国と直接取引をした先駆です。


このとき、指揮を取った出光佐三は、記者団に対して、
「天地神明に誓って、やましいことはしていません」
と力強く語りました。


しかし、イギリスは石油は自分たちのものであると主張し、
仮押さえ処分の裁判(東京地裁)となります。


しかし国際世論が出光興産とイランの味方になってくれたこと、
アメリカが黙認したことにより、イギリスは提訴を取り下げました。


これが、名実ともに日本が独立したことを、
国際的にアピールした快挙となったのです。


この「日章丸事件」はイラン人が今でも親日的である理由の一つであり、
両国はとても友好的関係を今でも強く結んでいます。





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