今日は回転運動びっくり実験の1回目でした。
最初は卵を使います。
生卵とゆで卵があります。
見た目は全く同じですね。
卵を割らずに、どちらが生卵でどちらがゆで卵か見分けることができますか?
「振れば分かる」とか「回せば分かる」という応えが上がりました。
振ってみましたが、ちょっと分かりそうもないですね。
「回してみて、よく回るのが生卵だ。」という生徒がいましたがはたしてそうでしょうか?
確かに回してみると、1つはよく回りますが、もう一つはあまり回りません。
よく回る方か、回らない方かどちらが生卵でしょうか?
もう一つおもしろい実験があります。
回っている卵を指で一瞬押さえると、卵の回転は止まります。
しかし、1つは止まったままですが、もう一つは一瞬止まった後、指を離すとまた回りだします。
また回りだしたのは、あまりよく回らない卵の方でした。
さて、どちらが生卵でしょう?
では、答えです。
よく回る方の卵を割ってみます。
はい。こちらがゆで卵でした。、
ゆで卵は卵の中が固まっているので、よく回転します。
生卵のほうは、中身が殻の回転について行けなくてゆっくり回っています。
生卵は一瞬止めても、すぐに放すと中身の回転がまだ続いているので、再び回り始めるわけです。
また、ゆで卵のほうは勢いよく回すと卵が立って回ります。
生卵ではこれができません。
次は、みんなで皿まわしに挑戦です。
いくつか皿まわしのお皿を用意しました。
お盆の裏にペットボトルのキャップをつけたもの、紙皿1枚と紙皿3枚重ねのものにキャップをつけたもの、工作紙を円形に切り出してキャップをつけたものなどです。
皿まわしの棒には植木用の支柱を使いました。
生徒のみんなはあまり皿まわしなどしたことがないので、最初はなかなかうまく回せませんでしたが、慣れてくるとコツをつかんで何とか回すことができるようになります。
では、どのお皿が一番回しやすかったでしょうか?
工作紙で作った丸いお皿が回しやすいようでした。
ほかにも軽いお皿よりも重いお皿のほうが回しやすいことがわかりました。
工作紙で作ったお皿は、実は中心がはっきりわかっているのでペットボトルのキャップがちょうどお皿の中心についていますが、紙皿につけたキャップは中心がはっきりとしないのでおよその目分量でつけているので正確に中心についていない可能性があります。
このことより、お皿は中心にキャップがついているとまわしやすいこと。
軽いお皿よりも少し重みのある方が回しやすいことがわかります。
また、工作紙のお皿は、お皿に高さがないので回しやすくなっています。
こんどは工作紙で作った正方形のコマの実験です。
工作紙を10cm四方に切って真ん中につま楊枝をさしてコマを作ります。
つま楊枝をさす真ん中は、裏にガムテープを切ったものをはっておきます。
(そうすることで、つまようじがしっかりとコマに付きます。)
そこで3種類のコマを作ります。
1つはコマに何もついていないもの。
もう一つは50円玉がコマの中央についているもの。
3つ目は1円玉がコマの4隅についているものです。
50円玉は重さが4グラムです。1円玉は1グラムなので4つで4グラムになります。
50円玉のコマと1円玉のコマは同じ重さのコマです。
さて、どのコマが一番長く回るかの実験をします。
生徒に聞いてみると、50円玉が中心についているコマが一番長く回るという意見が一番多くありました。
同じ力加減でコマを回して、止まるまでの時間をストップウォッチで測ってもらいました。
結果をホワイトボードに書き出しましたが、結果は1円玉のコマがダントツに長く回ることがわかりました。
このことからコマは周辺が重いもののほうが長く回るということがわかりました。
自転車の車輪は外側にタイヤという重いものがついているのでよく回るコマになりそうです。
車輪に取っ手をつけてコマを作りました。
ゴミ箱を裏返しにおいて、そのうえでこの車輪を回します。
かなり安定したコマになります。
回転する車輪コマの軸を傾けると首振り運動をします。
倒れそうでなかなか倒れませんね。
回転していなければバタンと倒れますが、回転していることで倒れずに首振りをしながら回っています。
こんどは車輪を空中で回して片側に紐をかけてぶら下げます。
どうなると思いますか?
車輪が回っていなければ落ちてしまいますが、車輪が回っていると、、、
とても不思議です。
車輪は傾かずにまっすぐ回転しながら紐にぶら下がっています。
そして、紐のまわりを車輪が回ろうとします。(旋回します)
紐ではなく片方の軸を手で支えても同じことができます。
回っている車輪は旋回するので手で支えている先生はそれに合わせて回らないといけません。
生徒のみんなに車輪の軸を両手で持ってもらって、勢いよく車輪を回しました。
この車輪を傾けようとしても容易に傾けられません。
強い力が働いていることがわかります。
簡単には傾けたり横に倒して持つことがむずかしいことがとて強く感じられます。
回転する車輪は回転軸の方向を保とうとしています(ジャイロ効果といいます)。
そのため、無理に軸の方向を変えようとするには大きな力が必要になります。
このジャイロ効果によって、2輪の自転車やバイクが倒れずにまっすぐ走れるわけです。
最後は、今日の実験セットを組み立ててCDコマを回しました。
このCDコマでも自転車の車輪でやった首振り実験や片側だけ紐でぶら下げて回転させる実験も同じようにできます。
おまけでは、地球ゴマや永久に回り続ける永久ゴマなどをみんなにも見てもらいました。