欧州UEFAプロライセンスを取得する日本人 | 和久井秀俊オフィシャルブログ「海外サッカー選手のホンネ」Powered by Ameba

欧州UEFAプロライセンスを取得する日本人

 

日本と欧州のコーチの違い

 

欧州リーグでの監督業の現実 、でもお伝えしましたが、日本のヨーロッパでは監督のライセンス制度が異なります。日本では、JFA公認S級ライセンス(日本サッカー協会指導者ライセンス)で最高位の指導者資格でJリーグクラブや代表監督業を行うには必要になります。

 

 

 

UEFAプロライセンスは(欧州サッカー協会コーチライセンス)が、欧州では最高位の指導者資格です。

問題は、日本では欧州のライセンスは通用するが、欧州では日本のライセンスが通用しないということです。

 

 

 

なぜヨーロッパに日本人監督がいないのか?という点で明白なのは、日本人のライセンス保持者がいないということです。さらに、このライセンスを取るためには、最低約5年ぐらいは掛かります。欧州で5年間生活し、ライセンスを取得したからといって、必ずしも監督としてオファーがある訳でもない状況を最低でも5年は続けるわけです。

 

 

 

UEFAプロライセンス

 

 

僕は以前、2年半スロベニアでプレーしていました。そこで様々な監督と出会いました。日本でも活躍されたベルデニック氏や当時の僕の監督で現在スロベニア代表のアシスタントコーチを務めるカヴチッチ氏に、様々なことを教わりました。

 

 

 

「優秀な監督が多いスロベニア」という認識は、日本でも様々な監督や選手がいてご存知かと思います。そんなスロベニアで知った日本人が、濱吉正則氏と和田治雄氏

おそらく日本人でUEFAプロコーチライセンスを持っている方は、この二人を含めても5人もいない数だと思います。

 

 

 

監督もまた選手同様、海外の経験は必要だと思っています。JFAのコーチングライセンスとの比較ではなく、UEFAプロコーチを取得するのは語学や生活だけではなく、選手同様日本で得られない経験を培うことが出来ます。

 

 

ライセンス取得に挑戦

 
 

僕も監督になる目的ではなかったのですが、2年前にUEFAプロ→A→B、そしてその下にあたるUEFA Cのライセンスを受講しました。そもそもエストニア語が分からない僕なので、FA(イングランドサッカー協会)から来た講師や受講している人に通訳してもらいながら取得しました。

 

 

 

条件によってBからでも取得できるのですが、スケジュール的に選手としてのトレーニングもあり断念しましたが、UEFA Cを受講して本当に勉強になりました。やはり欧州サッカーの基本を学べたことや、これを段階的にプロまでたどり着くことだけを想像しても本当にハードルが高いなと思いました。

 

 

 

そうした経験があり、ライセンスを取得する監督が、なぜ日本でもっと注目されないのでしょうか?なぜ日本サッカー界をあげて応援しないのでしょうか?

 

 

 

僕は個人的に、独自のスタイルで日本代表では日本人が指揮を執るべきだと思っています。そのためには様々な環境の中で指揮を執る監督として、監督も海外に出るべきだと思いますし、公平な評価を受けるべきだと感じました。