皆さんも「ノースフェイス」というブランドをご存知だと思います。
アウトドアウェアなどを作るアメリカの会社です。
エベレストなどに登る登山家たちがよく着ているので、
韓国では、登山家たちの間で特に人気があります。
それが、今、中高生の間で大流行しています。
「ノースフェイス」のジャンパーを着ていない中高生を探すほうが
難しいくらいで、
「교복 위의 교복(制服の上の制服)」と呼ばれています。
↑↓私の世代では考えられない衝撃的光景です。
↑わかりにくいですが、教室の風景です。みんな着てます。
元々は、お金持ちの子が着はじめたのを、
そうでない子も
お金持ちグループに入りたくて無理して買って、
そんな感じで大流行になりました。
黒から次第にカラフルなのが人気となりました。
「ノースフェイス」はブランド品ですから当然高いです。
安くても２５万ウォンくらい(２万円くらい)しますし、
高いのは７５万ウォンくらい(５万円くらい)するそうです。
同じ「ノースフェイス」でも、３倍くらい価格に差があるため、
着ているジャンパーによって「階級」があるそうです。
でも、流行したら、それに乗らないと韓国では大変なんです。
「ノースフェイス」を着ていなかったら、学校でいじめられます。
(韓国語で「いじめ」は「왕따」と言います)
親に買ってもらえないため、
盗んだりして捕まる中高生がいるらしく、
時々新聞にも出ていて、社会問題になっています。
ブランド品が大好きなのは日本人だけかと思っていたら、
韓国人は今や日本人以上かもしれません。
「いじめ」も以前は
日本人独特の問題だと考えられていたのですが、
これも日本人以上になったかもしれません。
こういう問題があるから、子供の教育のために
韓国脱出を考える親も増えます。
注入式(暗記式)教育や受験制度が一番の問題ですが…。
移民はしなくても、子供たちと奥さんだけを
アメリカやオーストラリアなどに行かせて、
お父さんだけ韓国に残って仕事をしながら
毎月仕送りするというケースも少なくありません。
こんなお父さんを韓国語で
「기러기아빠(キロギアッパ)」と言います。
「기러기」は雁という鳥、「아빠」はお父さん、パパです。
↑↓「기러기(雁)」です。
雁は元々韓国では夫婦の象徴なのですが、
夫婦が別々に遠いところまで
子供のためにえさをとりにいくところから
子供と遠く離れて頑張ってお金を稼ぐお父さんを
「기러기아빠(キロギアッパ)」というようになったようです。
↑「기러기(雁)」は|円満夫婦の象徴です。
そして「ノースフェイス」열풍(熱風)ですが、
あまりにがブームになりすぎたので、
ブランドイメージが下がってしまい、
お金持ちの子たちが
既に「ノースフェイス」は着ていないらしく、
来年には｢ノースフェイス」を着ている中高生は
もういないと思います。
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