ツール・ド・台湾での選手バイク撮影で、#134の選手がピレリのP7(700x26)のタイヤでキャリパーブレーキだったというすごく短い文章だったんですが、なんか質問が多くて、、、クリテだしステージレース序盤からのパンクでのタイムロスを避ける意味でのチョイスなんだろうなと勝手に思いました。

 

本人に何も聞いていないので、俺に聞かれてもなんとも言えないしな~ って感じなのですが、写真を載せた手前、追加でなにか書いてみますw 気になる機材やそれを使用する選手が見つかったときにちょっとDIGって見る参考になればと思います。

 

◯まずゼッケン。これはレース観戦のときに割と重要です。写真撮ってハァハァ眺めるタイプの機材マニアならば撮影品質よりもゼッケン押さえとく必要があります。またスタートよりもかなり早い時間などに撮影すると練習機材を撮影しただけになりかねないので注意が必要です。

 

◯次についつい機材詳細にいきそうですが、誰がという要素を拾えない状況でのチェックはモッタイナイです。なのでゼッケン→大会選手リスト→氏名と所属チームをまずキャッチします。

 

次に、その名前をそのままググってもいいのですが、UCIリストもしくはPCSプロサイクリングスタッツというサイトをチェックして、さらにチームサイトまで拾いましょう。インスタやSNSなども大事ですね。PCSは時々間違いもありますので、裏付けも大事にしましょう。

 

#134の選手は LOPEZ GIL Vladimir Yesid 選手。コロンビア人。1988年生。

選手の登録名はサイトによって表示順列が変わることにも注意が必要です。この選手の場合、Vladimir Yesid LOPEZ の検索のほうが情報が多いようです。

 

ツール・ド・台湾での最終総合成績は42位 写真を撮影した第一ステージのクリテリウムは70位フィニッシュです。ふむふむ。

 

UCIリストでは過去の所属チームも出るのですが2013年はチーム右京所属になっていますね。サイクリングアーカイブスにも写真が出てますね。

 

◯チームのウェブサイトをチェックすると特定のバイクサプライヤがある感じではなく、写真のHORIZONは昨年まで所属のKUNGサイクリングチームの機材のようです。(HORIZONはKUNGのブランド) ホイールのサプライヤはkavulunganというブランドを供給されていますね。

 

◯PCSのサイトを見ると年初からステージレースで安定した中上位を堅持しています。日数のあるレースに強いベテラン選手と見て良さそうです。

 

◯チームオフィシャルのXを見るとブリッツェンの選手とスタート前に談笑する姿が。

 

ホイールとタイヤを見ると第一ステージと同じようにも見えます。

 

◯しかし、チームのホイールスポンサーのインスタグラムの映像にちらっと映る状況だと、、、

 

 

ステージ4 ステージ5ではより軽量な別のホイールセットを使用しています。

 

 

 

 

と、ざっくりここまでチェックしてみて仮説を立てるとすれば、、、

 

1.クリテリウムなどグリップの限界を使用するようなコースではないなら耐パンク性を最優先したのだろうな

 

2.日々のリザルトを見ても安定した成績を維持する選手がキャリパーブレーキとタイヤチョイスを変えているなら参考にするべき点はきっとあるだろうな

 

3.ピレリP7のタイヤは練習用とはカテゴライズされるとはいえ、重量としてはTLタイヤにシーラントと同重量。レースモデルと比較した場合の重量やコンパウンドの転がりには差異があるにせよ、パンクリスクを回避するためと考えれば、この選手にとって適切だったのかもしれない

 

→レースだから軽量、レース用コンパウンドではなく、選手が優先したい項目をヒアリングしてタイヤを提案する必要を忘れないようにしたいな

 

→実際、サポートカーの台数や環境によってはタイヤの転がり抵抗云々よりもパンクしたらタイムロスが致命的というケースもあるわけなので。

 

→この選手のセッティングや好み、こだわりポイントを聞く機会があれば聞いてみたいな

 

 

と、ここまでいろいろ調べてみると正解や結論が見つかるわけではないけど、つながるポイントが増えるわけです。ストーキングやあら探しが目的ではなく、選手の選択をリスペクトしながら調べたほうが良い情報にあたると思っています。

 

全部の選手でこれをやると立派なマニアでしょうねw いつか穴蔵みたいな家にPC並べて、ボロボロのネルシャツ着たまま選手の機材や情報を調べて、「ママ!ドーナツが家からなくなるなんて地球ももうおしまいだよ!」 「誰か来た!?FBIなのか??」 みたいなことを言いつつ、映画の終盤で地球を救うアイデアを出せるような自転車機材ヲタクになりたいですね。(無理み)

 

最後になりますが、

 

じつはこのバイクの写真撮ったのは

俺じゃなくて 一緒に行ったNさんw

 

で、横で見てて 

 

「おぉ!Nさん!さすがキャリパーブレーキにプラクティスタイヤを見逃さないばかりかゼッケン込みの全体と細部を数カット撮ってるぜ!」 

 

「くぅ~!わかってんな!!!(終わってんな!) いい意味で!(いい意味で?)」

 

と思いました。 よし、あとでもらうからここはOKだ (割り切り大事) みたいなw

 

レースバイクの撮影は、絶対に触らない。絶対に邪魔しない。入っちゃ駄目なところには絶対に入らない。話しかけない(状況によるけど、選手が最優先。むこうからごめんね~通るよ~ありがとね~見るかい?みたいな場合でない限り、邪魔しない)が大事ですね。

 

ちなみにプロトタイプの機材のいくつかもあったけど、それは公開しません。そのメーカーの準備を知っているので敬意を持って秘するのも大切です。

 

フォトショでポジションの長さを割り出したりする人も世界中にいっぱいイます(俺もだけど)、でもみんな愛とリスペクトでやってるんだぜ!けっして、ハァハァとかしないんだぉ!(する)