菅首相がデービット・アトキンソン氏を気に入っているという報道がありますが、

安倍・菅内閣アトキンソン氏歓迎する外国人像には違いがあるように見えます。

意気投合というか、お互いに利用価値があるから意気投合しているように見えるのではないかと思います。

 

歓迎する外国人観光客・・・

安倍・菅内閣は、短期で、同胞の白タクで移動し、同胞が経営する民泊に泊まり、同胞が経営する商店に行き、スーツケースをゴロゴロ引いて日本人の生活圏に入り込み、夕方値段が下がる弁当を買うなど、日本人の生活圏を侵害する、迷惑観光客も歓迎しています。日本人の税金で日本観光というプラットフォームを提供している割には、一部の業界だけ儲けてほとんどの日本人には迷惑と不快感だけが与えられます。

 

以前東南アジアで、ガイド付きの『伝統的な村観光』に行ったとき、あばら家のような民家に立ち寄ることになっていたのですが、その日はその家のおばあさんが病気で寝ているというのです。私は辞退したんですが、どうしても入れと言われて病気のおばあさんに「すみませんね」と言いながら家に入り、説明を聞いて出てきました。外に出ると村の子供たちが何かくれと言って集まってきました。

これ、私が家に入らないとお金もらえないんですよね、だから病気でも観光客を入れないといけないのでしょう。

日本政府の観光立国でいつもこの時のことが思い出されます。日本は貧乏なこの村です。

 

一方、アトキンソン氏は、長期滞在で高級宿泊施設に泊まり、日本人の生活圏と被らないタイプの富裕層外国人観光客を誘致すべきという考えです。例えば次のような記事でそれがわかります。左下矢印 但し、私は「日本を見世物小屋化する」ので観光立国には大反対です。

D・アトキンソン氏が語る コロナ後の観光業、復活への処方箋

日本の観光地はなぜ「これほどお粗末」なのか

 

しかし、外資規制や日本人雇用を守る法整備がないまま、アトキンソン氏の提案に従うと、ノウハウに長けた欧米資本が高級リゾートホテルを経営し、マネジメント層は外国人、掃除や低賃金労働だけが現地人(=日本人)という、まさに途上国のリゾートホテルそのものができてしまいそうです。彼は日本人の労働の質の高さを褒めていましたので、途上国よりハイレベルなベッドメイクなどができそうですね。アセアセ

 

歓迎する外国人労働者・・・

安倍・菅内閣今まで日本の国土に住みついたことがない、日本人には不快となる習慣を持つ第三世界の、それもその国の中流以上とも価値観や文化を共有できないような底辺層を入国させ、その前に成立させたヘイトスピーチ規制で私たちの言論封殺をして、私たちとは進化が何段階もかけ離れた野蛮人たちに好き勝手させています

アトキンソン氏は、低賃金外国人労働者の受け入れは幼稚な考えと一蹴しています。

 

こんな感じで両者は違う外国人像を見ているようです。

 

さて、日本は技術立国で日本製は素晴らしいという時代がありました。

今は残念ながら、新興国に技術が流出したり、モジュール化で産業構造が変わり、日本のモノ作りは時代の変化に少し取り残されたりしています。ということは、昔のような過程ですごい技術が出てきて生産ラインに乗るということは、今後ないということです。

 

今回のコロナ禍でもわかったように、自国で製造できないものが多いと困ることになります。

 

食料は、政府が補助金をつければ自給率が上がると思います。国土保全、環境保護、領土を守るなど、第一次産業はさまざまな公益を担えるので、そういう名目でもいいですし、農地を国有化して外資に買わせず、緊急時に国民に優先的に配ることもできると思います。政府は攻めの農業といって自給もできないのに輸出攻勢を仕掛けるつもりですが、大反対です。農業は工業製品ではありません。生態系の一部であり、地産地消が一番安全で倫理的です。

 

工業製品も作れなくなれば第三世界へ一直線です。本当に工業製品が作れないのは辛いです。途上国暮らしの時に、シャワールームのガラスの不良品を交換してもらいたくても、輸入品で時間がかかる、修理はできない、こういうことは他の製品でも日常茶飯事です。日本のように中国製でも日本企業が管理していて部品が来れば修理できるというのは技術あっての国です。それを維持しなくてはいけません。

 

例えば電気製品に頼る現代社会を支えているといっても過言ではない半導体

日本はどんどん追い抜かれています。

2020年には中国が日本を抜いて3位になるだろうという予測もあります。(マイナビニュース

 

2018年の資料で過去の日本が凄かった時を見ることができます。下矢印

 

 

上記2つのデータ出典左下矢印

2019年 群馬大学電気電子工学特別講義Ⅱ集積電子回路工学
第394回 アナログ集積回路研究会講演 2019.10.29
東京電機大学非常勤講師 群馬大学協力研究員 中谷 隆之

 

中国は企業と国が一体化していますし、韓国は日本との合弁企業などを通じて技術を習得し転用していきましたし、トップの台湾は国が国策としてハイテク産業を誘致して高度化を図りました。

 

台湾と言えばコロナ禍で大活躍したIQがとても高いデジタル大臣が有名ですが、日本でもハンコ議連会長がIT大臣になったり、その前はパソコンも操作できずUSBも知らないサイバーセキュリティ担当大臣がいたりして、台湾とは違った意味で世界を驚かせました。ガーン

 

自民党幹事長ポストに君臨して政権与党自民党を牛耳る81歳の政治家は、もはや今の時代に生きておりません。

「二階派関係者の集まる席で、二階さんが“デジタルってなんだ?” と言い始めて周囲が驚いたことがありました」 2020年9月29日 デイリー新潮

幹事長なんてどうでもいいと思っているあなた、彼は大臣を介さず、直接官僚に命令しているんですよ。大臣も文句言えませんからね。日本は昔からこういう形の介入が好きなんです。摂関政治や執権、明治の元老など、そういう表に出ないで実権を握ることが今もあるのです。

 

話は戻りますが、日本が技術立国であったというのは過去のことであり、もう一度その地位を望みたいなら、国家戦略としてやらないと無理なのです。しかし、日本は違う方向へ舵を切りました。

政府は観光などという途上国でもできる手段で稼ごうとしています。

それもインバウンドという外国頼みです。

 

アトキンソン氏は、観光は昔からずっとあったと言っていますが、農業やモノ作りのほうが昔からずっとあったはずです。なぜならそれは人間が生きる基本だからです。

それを手放してはいけません。

 

私たちは農業や工業を衰退させて手放し、観光などに頼るように仕向けられていますが、それが成就した時には、まったく自立できない情けない国に成り下がっていることでしょう。

 

 

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