今回の参詣は、もうじき1000回目を迎えるにあたって、自分にとって度々所縁のあった港区内で、公開せず残っていた5つの神社を巡ります。高輪三田に続いて訪れるのは北青山の秋葉神社

 

 

 

 

表参道秋葉神社の画像

ここは地下鉄『表参道駅』のA3出入口のそば。

昨年竣工した表参道AOKIビルの新築工事によってしばらく参拝できなかったのですが、いよいよ今年の3月に新社殿が完成しました。

 

 

 

 

新しい社殿の画像

秋葉神社

文政十年(1827)に創建され、神社の背後にある青山善光寺に奉祀されていましたが、神仏判然令のとき分離されたといいます。地域情報誌「MYタウン赤坂青山」によると、現在は青山表参道町会の「青山両社講」が北青山秋葉神社と南青山大松稲荷神社の2社をお守りされているということです。

 

 

 

 

狛犬

右が阿形で左が吽形。

新調した神社によく見られるのですが、今の流行りは奉納年や奉納者を刻まないみたいです。多額の身銭を切って神社を守ろうとした人を後世に伝えようとしないのもどうかと思う。

 

 

 

 

今どきのさわやかでさっぱりしたモダニズムな建物なので、神社があっても違和感なくていい感じ。

 

 

 

 

昔の社殿の画像

2018年撮影

かつての当社の様子。場所は現在と同じ所に鎮座されていました。AOKIビルの出入り口の目の前になるので、ほんの数メートル右にずれたぐらい。

 

 

 

 

当時の狛犬

上は右が阿形で左が吽形、「大正九年三月 西遠在住 舊御家臣有志」。

下も右が阿形で左が吽形、「大正十四年」とありました。

大正9年(1920)は第一次世界大戦が終結して2年後、明治神宮が創建された年。大正14年(1925)は関東大震災から2年後。西遠旧御家臣というと浜松藩か堀江藩の家臣の子孫が先祖を敬って御の字をつけたということなのかな。

 

 

 

 

新築になったのに見た目全然変わってないな~と思っていましたが、新旧見比べると昔の方が厳かな感じが出てたかな。

 

 

 

写真は、2018.3.18(旧:秋葉神社・表参道)、2022.6.19(新:秋葉神社)、2022.8.14(表参道・善光寺・骨董通り)撮影

 

備考

社号 秋葉神社

創建 文政十年(1827)

祭神 火之迦具土神 ※地域情報誌MYタウン赤坂青山より

祭日

末社

社務所

所在地 東京都港区北青山3-5-26

その他 青山両社講が北青山秋葉神社と南青山大松稲荷を兼務

 

 

周辺散歩

表参道の景色の画像

表参道

ここから1.2kmにわたって続く明治神宮の参道。砂利道だったただの参道がいつからおしゃれな街になったかは不明ですが、同潤会アパート、原宿セントラルアパートやコープオリンピアといった当時最先端の集合住宅が増え、第一次東京オリンピックの影響もあって高級ブティックなどが増え賑わうようになったそうです。

 

 

 

新型コロナ以前の表参道(原宿側から)っていつもこんな感じでした。

これまでの10数年の間に、幾度となくこの辺でイルミネーションとか撮影に来てたけど、全然データが見つからなくて残念。

 

 

 

南命山 無量寿院 善光寺 北青山3‐5−17

あまり気づかれにくいのですが、表参道交差点の北側には大きなお寺があります。

慶長六年(1601)に善光寺の大蓮社光忍円誉智慶が谷中に7,500坪の土地の寄進を受けて創建しました。信州善光寺の別院かと思っていましたが、現在は特に関係ないようです(善光寺出張所だった元浅草華蔵院の方が東京別院といえそう)

 

 

 

おしゃれな表参道(坪単価2,080万円)にこんなに大きなお寺がって思うほどでかいのですが、盆踊り以外のイベントや法要を見たことが無いし、そもそも本堂の扉が開いているところさえ見たことが無いです。HPも無いので謎すぎ。

 

 

 

骨董通り

骨董屋が多いことから、古美術鑑定家の中島誠之助が命名したんだとか。おしゃれな街、表参道や南青山と打って変わって急にごちゃごちゃ感がでてくるのが骨董通りの特徴。

すべてのビルがセットバック工法(3階以上はL字型のように数メートル後退している)なのは、道路拡幅の際、出っ張っている部分だけを解体するためなんだけど、近々拡幅になるといいながら10年以上ずっとこのまんま。立退料を得て別の地域に出店することを期待していた喫茶店のマスターはコロナ禍も耐えて今もひっそりと営業を続けていました。