『死ぬまで生きる日記』/土門蘭
"二年間続けてきたカウンセリングの最後のテーマが決まった瞬間だった。これから私たちは終わりに向かって、「終わり」について話していく。"
"「関係性は『終わる』のではなく『変わる』んだと思います」「『失う』のではなく『豊かになる』んだと思います」"
『桃を煮るひと』/くどうれいん
食にまつわるエッセイ。祖母の葬儀で親戚のおばさんが「とにかくこれがあれば一応はなんとかなるはずだから」と、大量の台ふきんと握りたてのあたたかいおにぎり、漬物と佃煮、即席のたまごスープとオニオンスープを渡してくれたお話が好きだった。
『ワンルームから宇宙をのぞく』/久保勇貴
"僕が散歩を好きなのは、それが少しおそろしい体験でもあるからだと思う。見慣れた景色を一歩抜け出せば、知らない誰かの知らない家。そしてその裏にある日々の生活。誰かにとってかけがえのない誰かとの人間関係。そういう無数の人生に取り囲まれると、自分という存在もこの広大な世界の中の繰り返しの一つに過ぎない気がしてくるから、たまにそういうことを確認したくなる。"
せっかくなので宇宙の瞑想音楽を聴きながら読了。岩盤浴でこういうの流れてるよなぁとふとプレイリストに目をやると「強運体質」という曲名だった。
『イン・ザ・プール』
『空中ブランコ』
『町長選挙』/奥田英朗
精神科医伊良部シリーズ第一・二弾は再読。第三弾は初めて。病に悩む主人公たちの心情や描写もポップかつユニークで本人は深刻なんだけど笑える。ありのままの自分を貫く伊良部先生と一緒にいると、きちんとした治療を受けていなくてもみんな病が治ってしまう。17年ぶりに最新刊が出たらしい。読むのが楽しみ!
『むかしむかしあるところに、死体がありました。』
『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』/青柳碧人
中学生からおすすめされ、お借りした2冊。
昔話と童話をアレンジし新たなミステリー作品にしたもの。発想が素晴らしい!