甘えん坊こそ、自立する? | お母さんも子供も笑顔になる「子育て応援クラブ」

甘えん坊こそ、自立する?

【甘えん坊は自立が遅れる?】


いつまでも甘えさせておくと、
自立が遅れるのではないかしら?

そんな風に心配になることはないでしょうか?


漠然とこんな不安が起きるのは、「自立」ということを
大人が頭で考え過ぎてしまっているからです。


子育てというのは、
理屈や頭だけでできるものではないんですね。

感性を働かすというか、感じるもの、
直感的な部分も働かせると上手くいきます。


子どもが甘えてきたときに、
しっかりと甘えさせてあげる。

子どもの言うなりになって何でもこちらが言うことをきく。

この両者は似ているようで、
その本質は全く違うものなんです。


社会でしっかりと生きていくためには、
自制心も必要です。

自分のやりたいことを、状況によっては我慢し、
それ以外のことを優先できる力です。

自分のやりたいことを否定するのではなく、
状況判断によってコントロールするわけです。


こうした力が育っていれば、
仕事や人間関係もしっかりとできるでしょう。

自制心が十分に育っていないと、
仕事や人間関係でつまづきやすくなります。

そういう意味では、周囲にアンテナを張り、
必要な自制心をいつでも発揮できると心強いものです。

そのためには、「甘えに応える」と
「好き勝手さの言いなりになる」は区別しましょう。

周囲の状況も省みず、欲求に任せた言動に対しては、
コントロールする術を身につけさせてあげるといいでしょう。


しかし、膝に乗ってくる、
遊んでとせがんでくる。手をつなぎたがる。

こうした「甘え」に対しては、お母さんが
どうしてもそこに時間を割けない状況でなければ、
出来る限り応じてあげるのが良いでしょう。


こうした見極めは、頭でっかちな知識ではなく、
親としての感性や直感を働かすことです。


また、甘えさせてあげるからには、
しっかりと甘えさせてあげることが大切です。

「自立しなくなるのでは・・」と頭でっかちな知識が邪魔をし、
中途半端な気持ちで甘えさせると、
子どもは不完全燃焼を起こします。


お母さんの迷いが、お子さんの中で不安になるのです。

そして、不安を感じた子どもは、
本来の欲求以上にベタベタと(不自然に)甘えてきます。

そういう甘え方をされると、いくら母親といっても、
少し違和感を感じたり、不快になってくるものです。

だからお母さんは、そういう甘え方には
ちょっとイライラしてきます。


本来の欲求以上に甘えてくるので、
お母さんは心配にもなってくる。

それこそ「これ以上甘えさせては、自立が遅れるのでは・・」
と心配になり、少し突き放そうとする。

子どもは当然、不満を感じ、不安も強まり、
更に甘えようとしたり、わがままを言い出すようになる。


こうしたお子さんの態度や言動の元は、
しっかりと甘えさせてあげられなかったことに
起因していることがあるんですね。

つまり、不自然な甘えに対しては、
これを諌めて辞めさせるのではなく、
原因を考えてみることをおススメします。


健全に甘えてきたときには、それに十分に応えてあげる。

そこで気が済むと、お子さんは
それ以上無茶な甘え方はしなくなっていきます。


そしてある年齢になったとき、
お子さんは甘えることに飽きてしまう。

つまり、甘えるということから"卒業"していくわけです。


十分に甘えるという体験を積めた子どもは、
精神的に大きく、強く、そしてやさしい人間に成長します。

私たちは子どもがそんな甘えの卒業がしっかりできるような、
十分な甘えを経験させてあげたいものです。


基本としては、甘えたいときにはいつでもどうぞ。

巣立っていきたいなら、いつでもどうぞ。

これを子育ての基本的な姿勢の一つに据えてみるといいでしょう。


健全に、そして十分に甘えたお子さんが、
ある日、突然に自立していく(親には突然にという感じです)。

子どもが自立した後、私たち親に残るのは、
十分に甘えさせてあげたという充実感と、巣立っていたという寂しさです。

子育てはこうした充実感と寂しさを
行ったり来たりするものかもしれませんね。


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