最近、格闘技の人気が再び盛り上がり始めている?なか、
チャンスに飢えている選手達が、
今までのフラストレーションを爆発させるような、
それはそれは素晴らしい試合が繰りひろげられています。
やるか、やられるか。
または勝っても負けてもお客さんが盛り上がる試合を。
ちょっと煽られ過ぎているのでは?って、
心配すらしてしまうほど激しい戦いが繰り広げられています。
最近の風潮にちょっと危険の感じがしてならないのですが、
そう思うのは僕だけでしょうか。
僕から言わせれば勝っても負けてもいいから打ち合うなんて簡単です。
勝つ事の方が、
勝ち続ける方がその何倍も難しい。
みなさんが想像するほど、
格闘家って、試合自体にそんなに恐怖心はもってない。
倒される事なんてさほど怖くなく、
打ち合って攻撃をもらって倒れることよりも、
倒れて負ける事の方がよっぽど怖い。
絶対負けられないプレッシャーと戦っていて、
時にプレッシャーに押し潰されそうになったり、
それをも楽しんだり、
格闘家というのはそういうもの。
確かに打ち合いは爽快で楽しいんです。
格闘家が格闘家としてリスペクトされうるファイトマネーをもらえるのならば、
いや、引退後の後遺症まで面倒みてもらえる制度が出来ているのならば百歩譲って命を削るような打ち合いもまだいい。
選手は大多数が他の仕事の平均年収に届かないのではなかろうか。
定年退職の時期が伸びている中、
格闘家の寿命はもちろん相変わらず短い。
退職金もなければ何の保証もない。
(まぁ今の時代サラリーマンも、大企業もどうなるかわからないが)
だから、
そんな無責任な声に命を投げ出さないで欲しいし、
ディフェンスをもっと磨いて欲しい。
僕は自分の(87キック)選手にはボロボロになってほしくないので、
口酸っぱくさばきやガードを教えています。
ファンはもちろんKO勝ちした選手を賞賛して下さい。
僕みたいなかたい判定試合選手が、
つまらぬ試合だったと思ったならば野次ってもいいですが、
打ち合ってKO負けした選手を讃えないで下さい。
決して次はKO負けしないように叱責して下さい。
ただのファンならよいが、
身内サイドの応援する側の人であるなら。
それが選手の、
その人の為であると思う。
それを、
だったら格闘家やめろ。
甘えるな。
って叱責しますか?
だとしたら古代ローマ、コロシアムで行われた野蛮な決闘を楽しむ観客から何も観客のレベルが進歩していないのと同じ。
ブアカーオやセンチャイはうち合わなくても観客はそのレベルの高さに唸ってリスペクトされている。
僕はその域を目指しています。
(まだ到底及ばないのは承知)
それには多少なりとも見る側のレベルも問われるのであろう。
僕は自分と何の関係のない選手の打ち合いでも、
危ない危ない!
ガードガード!
止めろ止めろ!!
って叫んじゃいます。
確かにエキサイティングかもしれないが、
それ以上にその危険性、将来に渡るリスクを少しでもでも皆さんよりも知っているつもりなので、僕は手放しで打ち合いを楽しめない。
派手なKOで爽快な気分には到底なれない。
昔は旧K-1の、K-1MAX誕生前の、ヘビー級のド派手なKO劇に確かに興奮していたけれど、
今ではKOの試合を見るのが辛い。
あっ、
サンタナが津橋をKOした時はガッツポーズをして盛り上がってたっけ。。
勝っても負けてもKO決着の選手はプロモーターからしたらあり難い存在かもしれませんが、
旧K-1時代のKO決着キャラの選手が今どうなっているかのご存じでしょうか。
そんな事実を知ったらもうKO決着を無頓着に楽しめなくなってしまいました。
K-1がゴールデンタイムで放送されていたメジャーな潤っていた時代でも、
その引退後までプロモーターは面倒見てはくれないのだ。
もちろん唸るような高度なテクニックが存在する魂の打ち合いには僕も唸る。
だが、ガードが未熟なだけの苦し紛れの打ち合いが多い。
打ち合いの果てのKO負け。
そしてそれが負ける側も賞賛されてしまうという、
言わば格闘家にとって禁断の果実。
勝つための打ち合いは賞賛されるのはもちろんだが、
時に打ち合いが自虐的な、破滅的な打ち合いにも思えてしまう時もある。
そしてそれが美化され、賛美されてしまう危うい風潮が今の日本格闘技において蔓延してる気がしてならない。
僕はキックボクシング労働組合会長のつもりで意見を言っています。
※ そんな組織はありません。
プロモーター、ファンに嫌われるかもしれませんが、
選手側からの意見も無ければ、三方よしの業界にはなり得ない。
あれ?
そういえば、
食品偽装事件で、
「消費者にも問題がある」
って発言した食品会社社長が、
非難の集中砲火された事が頭によぎりました。
僕はこの先大丈夫でしょうか。。
コメント
1. 無題
200戦に変更を認めます。(笑) 健太さんが強くなって、子供たちの笑顔がたくさん見られるような試合をすることが出来るのなら。期待していますね!
- 100戦というと、すごく遠く感じましたが、みえてきて焦りました。
200戦までもずっと応援よろしくお願いします!