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最近よく頂く質問で、
化粧水をレンジでチンすると毛穴に効果的!とか保湿力が上がる!など聞いたことあるのですが実際どうなんでしょうか?
というものがあります。
こちらの質問について僕の見解をお答えしますね。
◎化粧水の電子レンジは根本的にNG!危険もあるのでやめましょう
もちろん当たり前なのですが、僕の立場では推奨することは出来ません。
恐らく基本的に全ての化粧品メーカーも共通して「やめて下さい」というと思います。
もしかしたら仕様上そういう商品もあるかもしれませんが、
基本的には化粧品を電子レンジに入れて温めるのは間違った使用法です。
場合によっては容器の溶解・破裂や成分の変質などの危険があるため軽い気持ちで試すのは絶対にやめましょう。
◎電子レンジによる加熱で成分が壊れる可能性がある
そもそも電子レンジというのは普通の加熱器具ではありません。
『電子』レンジという名前からも察するに、
熱エネルギーを直接与えて加熱する器具とはことなり電気の力で発熱させる仕組みの機械です。
具体的にはマイクロ波という電磁波で【水分子】を振動させて加熱させているのですが、
(分子の温度上昇は分子の振動量に比例しています。)
もし化粧水がただの水であればそれは水の温度が上昇してお湯に変わるだけです。
別にこれに危険はありません。
しかし化粧品の場合は中には様々な成分が入っていて、
中にはタンパク質系の成分や、特殊な構造を持っていてその力によって特定の効能を発する成分も沢山入っています。
タンパク質といえば卵や肉ですが、
電子レンジでチンした時に卵ならば熱変性で凝固してしまいますし肉も加熱されて色も変わります。
例えば【コラーゲン】のような保湿成分が入っていた場合、
これはタンパク質由来の成分なのでレンジでチンすれば間違いなく熱変性を起こして本来の効果を失ってしまうでしょう。
マイクロ波の干渉によって一部の成分の構造が変化すれば、
防腐性が失われてしまったり特定の効果効能が消失してしまう可能性も否定出来ません。
むしろかなり高い確率でそうなってしまうと僕は思います。
いかに数秒と言えど化粧品の成分なんてそんなに高濃度で入っていないのですから
ごく少量の成分をマイクロ波が破壊するのに数秒という時間は充分すぎるとすら思います。
電子レンジで加熱するのは湯煎で温めるのとは全く違っており、
電磁波が直接分子に干渉しているため
ただ温度を上げているだけだと思い込まないようにしましょう。
◎容器の破裂や溶解の可能性も?!
基本的には多少の加熱で破裂したり溶解する容器はまぁ珍しいとは思いますが、
絶対にあり得ないとは言い切れません。
容器の口を閉じて電子レンジ加熱してしまった場合は、
内部の揮発性溶剤の蒸発によって容器内の圧力が一気に上昇して破裂することもありえます。
容器の種類がポリスチレンなど加熱耐性の低いものだとレンジをかけただけで変形してしまう場合も。
1番怖いのは【破裂】で、
電子レンジの内部で化粧水なんかが破裂したら電子レンジ全体の誘爆も懸念されますよね。
中には可燃性の「エタノール」を多く含む化粧水もあるので、
この場合大惨事も予想されます。
ちなみにSNSで拡散されている方法だと「小皿に移して」みたいにその都度別の容器に変えて温めているようなので流石に今のところこんな話は聞いたことはありませんが…
こんなものは伝言ゲームでどんどん情報が簡略化されていくので
いつの間にかこの面倒な行程が省略されて【容器そのまま】なんてことをやる人も出て来るに違いないと僕は思います。
今後ありえないとは言えない状況なので注意してください。
◎無理やり利点を考えてみると・・・
ちなみに化粧水をレンジで温める利点を無理やり考えてみるとですね、
以下の点ならまぁありえるかなと言えそうです。
- 温めることで溶剤が揮発しやすくなり浸透しているような気がする。
先ほども書いたように化粧水の中にはエタノールなどの揮発性(蒸発しやすい性質)の成分が幾つか入っているものがあり、
この手の化粧水は体温程度でもかなり早く蒸発するので浸透しているように見える(実際には肌の上で蒸発しているだけ)のですが、
これがさらに加温されることでより早く浸透して見えるかもしれません。
しかしあくまで『見える』だけで実質的な浸透性が向上しているわけではありません。
次に、
- 成分によっては加温することで効果が上がるものもある…かも?
あまりパットは思い浮かばないですが、
化粧品成分の中には温度を上げた方がその効果がハッキリ現れるものもあるかもしれません。
例えば洗濯洗剤に入っている『酵素』なんて成分は40度くらいで使うのが最も効果が大きくなります。
化粧水にタンパク質を分解する酵素を入れることは基本的に無いのでこれは化粧水にはあたりませんが、
そういう成分があるかもしれないなぁとは思わなくもないです。
ただし基本的には化粧品の成分というのは常温で1番効果的ものが選ばれる場合がほとんどです。
なのでどちらにせよ加温することでの利点はほとんどないかな、
むしろ上記のリスク以外にも溶剤がはやく揮発してしまうので容量が下がってしまうなどの欠点の方が目立つように思います。
◎メーカー想定外の方法で使用した場合の保証はゼロ!特に良いこともないのでやめましょう
以上から化粧水を温めることのリスクはかなり大きい反面、
メリットがかなり小さいように感じますので
やはりレンチン化粧水は根本的にお勧め出来ません。
これが良いといえる科学的根拠が今のところひとつもありませんし、
なぜこんなに持て囃されたのかもハッキリ言って謎です。
まぁSNSによくある「眉唾美容法」ほどなぜか拡散されてしまうものなのですけど(^^;)
これは大変月次な意見ですが、
メーカーもこんな使い方を想定して商品を作っていませんから
それで何か問題が起こっても誰も保証はしてくれませんよ!
いちいち化粧水を使う時にレンジを使用しなければいけないのも
別の受け皿に移さなければならないのも大変面倒くさいですし
何もせずに普通に使うのが1番だと僕は思います。
ちなみに「化粧水を冷蔵庫で冷やして使う」という方法もあるようですが、
これもお勧めしません。
成分の構造そのものが破壊されることはまず無いと思いますが、
乳化や可溶化の安定が壊れて成分が分離したり沈殿したりする可能性があります。
加熱も冷却もどちらにせよ本来の使い方ではありませんので
このような使用法はどうか控えてくださいね。
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