囲碁どんぐり | 碁会所探偵シホ&クニ

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初段を目指すシホ&クニです。
碁会所で打つのが大好きな私たちが,
お世話になっている碁会所、
初めて行ってみた碁会所をご紹介します。

横浜は大雪から雨に変わりました。

それにしてもよく降りましたね。



今回紹介するのは、「囲碁どんぐり」。

東急東横線祐天寺駅東口

徒歩1分の好立地にあります。





※祐天寺の商店街、向こうに駅が見えます





祐天寺は、学生時代クニの友人が住んでいて、

何度か遊びに行ったことがありますが、

当時と街の雰囲気はさほど変わっていませんでした。


都会なのにどこかのんびりとした、

いい街ですね。


チェーン店ではない、

美味しそうな食べ物屋さんが並んでいるのも

またそそられます。



こちらが「囲碁どんぐり」の入口。

「お、入ってみたい」

と思わせる小粋な演出ですね。





※碁が好きで上手くなりたい人、お待ちしています





階段を上って3階へ。

扉を開けると、右手に受付があります。





※階段途中にもこんな演出が




出迎えてくれたのは、

オーナー席亭の金井秀次さん。


ちょうど指導碁中だったので、

素性は明かさずに、席料を払って対局。

指導碁が終わったところで事情を説明して、

取材させていただくことができました。





金井秀次さん(66歳)。お若い!



シホクニがまず最初に質問したのが、

気になっていた店名の由来です。



「なぜ、どんぐりなのですか?」


すると金井さん、


「実は私、出身が岩手なんですけれどね、

宮沢賢治のお話に、どんぐりが出てくるんですよ」



すかさずシホが

「山猫ですね」



あ、そうか、「どんぐりと山猫」。

少年が、どんぐりの裁判に立ち会うんだっけ。


「そうです、そうです。

その中に、実はいちばん弱いものが、いちばん偉いんだよ、

という話が出てくるんですね」



なるほど。

気になったクニは、改めてお話を読み返してみました。






山猫から、はがきを受け取った一郎少年は、

「誰がいちばん偉いのかを決める」

というどんぐりの裁判に出席します。


文句ばかり言うどんぐりたちに、

「このなかでいちばん偉くなくて、

ばかでめちゃめちゃで、

頭のつぶれているものがいちばん偉い」

というと、どんぐりたちはシュンとなって、

長引いた裁判が、あっというまに終わってしまった。

というお話。



決して教訓っぽくはなく、

宮沢賢治の世界観に引き込まれてしまう名作です。


賢治の人柄と重ね合わせても、

「偉ぶっている人」が、大嫌いだったのでしょうね。



「昔の碁会所はね、

碁の強い人が威張っていて、

それが当たり前みたいな風潮があったんですよ。

でも、ここではそういうのはナシ。

碁の強い弱いは関係ないんです」


と、金井さん。



店内には、色褪せたどんぐりが、

ひっそりと置かれていました。









金井さんが最初に碁を教わったのは、

お父さんでした。



もともとお父さんは、

お兄さんに碁の指導をしていたのですが、

これがなかなか厳しく、

「こんなのがわからないのかっ」

と怒ることもしばしば。



そのため金井さんは、

碁に没頭することを避けて

スポーツに熱中していました。



ところが大学に入学し、上京してから

一気に様子が変わります。



「碁に没頭しなかった」と言いながらも、

すでに五~六段の実力だった金井さんは、

中央大学囲碁部に入部。



中央囲碁部は学生日本一にもなった強豪で、

プロも輩出しています。


ここでさらに腕を磨くことになったのです。




一方で、

「碁会所と」との結びつきも強くなります。



実はずっと囲碁に関わってきたお兄さん。

このときすでに結婚されていたのですが、

そのお相手が、

当時NHKトーナメントの聞き手として大人気の

女流アマ、金井和子さんだったのです。



和子さんは木谷門下の元院生で、

女流アマのタイトルホルダー。



実家は大泉学園で碁会所を経営しており、

アマの強豪が集まる店として有名でした。



お兄さんはここで和子さんと知り合い、

結婚したのです。


マドンナをさらっていったのですから、

男性陣から恨まれていたかもしれませんね。



結婚後、

お兄さん夫婦は代々木に

「金井囲碁サロン」という

自分たちの碁会所をオープンします。



和子さんと親交のあった王立誠九段、小川誠子六段、

アマの強豪も多く集まる

活気のある店でした。



弟である秀次さんも、

店を手伝って代稽古をするようになります。



このときの経験が、金井さんの考える

「自分らしい碁会所」

に、大きな影響を与えたことはいうまでもありません。


お兄さんの碁会所とはまた違った、

碁会所のイメージが

少しずつ膨らんでいったのです。







こうして、

25年前に「囲碁どんぐり」をオープン。






当時は囲碁人口も多く、

金井さんに教わりたいと、

福生や沼津からもお客さんが集まり、

レッスンの予定が先々まで埋まっていたといいます。


現在はネット碁もあり、

碁会所で打つ人が減ってしまいました。

でもやはり

「人と対面して打つのは格別ですよ」

と金井さん。


指導碁といった堅苦しいものではなく、

手が空いていればお相手してくださるといいます。



現在、店内に置かれた碁盤は12面。

ゆったりと配置されています。











常連さんが中心なので、

最初はできれば碁友と連れ立って

遊びに行くほうがいいかもしれませんね。



席料千円は都内の相場ですが、

席亭が淹れてくれるコーヒーが

一杯サービスなので得した気分です。







店内にコーヒーの香りがあふれているのもいいですね。


祐天寺という街に溶け込んだ

ゆるりとした雰囲気の碁会所でした。



                       byクニ


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■囲碁どんぐり



住所     東京都目黒区祐天寺2-2-7

        青埜ビル3F

電話     03-5721-5894

営業時間  午前11時30分~午後8時

        年中無休(年末年始のみ休)


席料     1000円