先月次男の所を訪問した際、しっかり毎日自炊していることがわかり安心して帰って来ました。
栄養面も結構考えながら、又節約しながらなんとかやりくりしていました。
しかし、夕食の準備を始めた時に炊き込みご飯の中に大量の(クコの実)を入れようとしたので「待った」をかけました。
ゴジベリーはよく、杏仁豆腐等やスープの中に入っているのを見かけるでしょう。
また、薬膳として色々な料理に添えられています。

いくら体に良いからと言ってもゴジベリーは生薬でもある為大量摂取を毎日続けるのは危険と思われます。

2月頃ラジオでもゴジベリーの紹介がありましたのでその時に少し調べてみました。






スーパーでもドライフルーツになって販売していますし、ネットでも安く手に入り、有機ものもあります。
比較的手に入りやすいスーパーフードではありますが、市販品の中には、加熱して栄養素を壊してしまったり、砂糖をまぶしたりしているものがあるので、注意が必要です。



中国が原産地ですが日本でも栽培されています。



中国では、ゴジベリーの果実は枸杞子(くこし)、クコ酒や薬膳料理の材料として使われます。根皮は地骨皮(じこっぴ)、葉は枸杞葉(くこよう)と呼ばれ、それぞれ漢方薬として重宝されています。

ゴジベリーが体に効果をもたらす一番の理由が、大量に含まれているβカロチンです。βカロチン以外の栄養素のほかには肉体の成長に欠かせないアルギニンやグルタミン酸、アスパラギン酸などの必須アミノ酸5種やビタミンB1、ビタミンB2、ルチン、ビタミンC、ニコチン酸なども含まれています。その為血管を丈夫にして高血圧や低血圧の改善、動脈硬化予防などに役立ちます。 また、消化器系の分泌(ぶんぴつ)や運動を促進するベタインというアルカロイドの一種を含み、間接的に胃腸病の改善に効果を発揮します。ほかにゼアキサンチン、フィリイエンなども含み、強壮効果が期待できます。

さらに、ゴジベリーには多糖類と呼ばれる解毒効果・免疫調整効果のある成分があり、老化防止の効果が見込まれています。
中国でも「不死の実」とも言われる万能フルーツであるくらいですから、アンチエイジングには絶大な効果がありそうです。
しかし、産地によってその含有成分は多少異なります。


http://www.btsfood.net/superfood/kukonomi.html
話題のスーパーフードで体の中から美しく!さんのブログより一部抜粋

中国の古い薬学書には、命を養う薬として紹介され、滋養があって老化防止に効く不老長寿の妙薬とされています。
 
薬膳として粥の具にもされます。また、柔らかい若葉も食用にされ漢方的な働きがあります。




しかし、月経促進や人工中絶薬の作用をする成分(ベタイン)が含有されているため、「妊婦あるいは授乳中の摂取は避けたほうがよい」との情報がある。
ワルファリンとの相互作用が報告されている。
食品素材として利用する場合のヒトでの安全性・有効性については、信頼できるデータが見当たりません。
関連資料として
・クコ(クコシ/クコヨウ) - 「健康食品」の安全性・有効性情報
(国立健康・栄養研究所)


http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail505.html

クコの実はなす科に属し、特有の有害なアルカロイドを含みます。

ナス科の短所
ナス科野菜は食べ過ぎると身体を冷やし腹痛や下痢を起こします。ナス科にはタンパク質を分解する酵素が含まれているので肉と一緒に食べると肉の消化を助けますが単独で食べるとタンパク質分解酵素が赤血球や毛細血管を溶かしてしまうので注意が必要です。

上述の効果と矛盾しますが、ナス科野菜を沢山食べると関節炎の原因になるとノーマン・F・チルダース園芸学博士が発表しています。
ナス科にはジャガイモの皮や芽にあるソラニンや未熟なトマトにあるトマチンに似た成分が含まれるので敏感に反応する人も出てきます。

クコの実の摂取量
インターネットを調べても、これがクコの実の一日の摂取量だというものが見当たりません。
例としては、20粒位だとか40粒位だとか、あるいは50グラムを摂取して試した例があることはありますが、それがすべての人に当てはまる量とは言えません。
1日20gが目安と書かれているものもあります。
しかし、本当はエドガー・ケイシーががん予防には一日5粒と言ったことが妥当かもしれません。クコの実は身体に良いと言われますが、副作用もあるため、多くても一日10粒程度が妥当かもしれません。
ほどほどがおすすめです。

他にも食品は摂っているわけですから、ナス科のクコの実に過大な期待をかけず、杏仁豆腐に添えられる程度の数が無難かもしれませんね。
ナスやトマト、ピーマンの過剰摂取が弊害があるように、クコの実の過剰摂取は良くないと思います。
確かに人によっては10粒程度でも胃のむかつきを覚えますが、慣れると20粒でも平気になります。しかし、それが全ての人に良いわけではありません

クコの実にこだわるのは前述の目の働きを良くするゼアキサンチンがあるからです。

色々調べると、メカニズムに関与している物質として、kukoamineがあげられています。
・クコの葉抽出物から、クロロゲン酸、quercetin-3-O-sophoroside、kaempfenol-3-O-sophoroside、lyciumoside類を単離したという報告があります 。
・クコの揮発性中性成分としてカロテノイド由来と考えられる化合物 (ジヒドロアクチニジオリド、サフラナール、β-イオノン、メガスティグマトリエノン、3-ヒドロキシ-β-イオノン) 14種を検出したという報告があります 。
分析法
lyciumoside、rutin、chlorogenic acid、quercetin-3-O-sophoroside、kaempferol-3-O-sophorosideが紫外可視検出器 (検出波長206、350 nm) を装着した高速液体クロマトグラフィー (HPLC) により分析されています。

有効性に関して、ヒトでの評価は、文献が見当たりません
しかし、試験管内・動物他での評価は、以下の通りとなっています。
・クコ水性分画はウサギの頚動脈圧に対して23 mg/kg以上で著明な血圧降下を認めた 。
・果実のエキス、根皮には血圧、コレステロールの低下作用がある 。
・クコのエキスはアトロピン類似の副交感神経遮断作用をもつ 。
・成熟したマウスのIL-2活性の上昇および老化マウスのIL-2レベルを成熟マウスのレベルに回復する。マウス細胞性免疫反応を著しく増加させる。
シクロフォスファミドにより免疫抑制されたマウスと同様に正常マウスの免疫T細胞の増殖を高め、細胞障害性Tリンパ球およびNK細胞の細胞毒性を増大させる 。
・クコシに含まれるベタインには抗脂肪肝作用があり、クコの水性エキスにも抗脂肪肝作用ならびに肝機能保護力があることが示唆されている 。
・in vitro で、マイトマイシンによる遺伝子の損傷を防ぐ (抗変異原性) 効果がある 。

安全性に関して危険情報があります。
<一般>
・経口摂取で適切に摂取した場合、安全性が示唆されている
乾燥させた根皮の副作用として、吐き気、嘔吐が知られている
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中の摂取はおそらく危険と思われる。クコにはベタインが含まれており、ベタインには月経促進や人工中絶薬としての作用があるため、摂取は避けたほうがよい 。
<その他>
・胃腸が虚弱で、消化不良、下痢気味の人には不向きである 。(幼児には避けた方が良い)

<被害事例>
・60歳女性 (スペイン) が、クコ (L. barbarum) のベリー茶 (ベリー1握り/カップ) を3回/日、10日間摂取したところ、無気力、関節痛、下痢、腹痛、黄疸、全身性紅斑、発疹を伴う肝毒性を呈し、摂取中止後1ヶ月で回復したという報告がある (PMID:21621492) 。
・クコ摂取によるアナフィラキシーが報告されている (PMID:22312943) 。

詳細は以下の通り。
1) レタス、トマト、チキン、ツナのサラダ摂取後にアナフィラキシーを起こした経験のある27歳女性 (スペイン) がクコを摂取したところ (摂取量不明) 、1時間以内に手および足の蕁麻疹、唇の腫れ、呼吸困難、急性鼻炎が生じて医療機関を受診。
パッチテストにおいて、クコ、桃、トマト、ピーマン、脂質伝達 タンパク質において陽性であり、クコにおける特異的IgE抗体値も高値であったため、クコによるアナフィラキシーと診断された。

2) トマト、ピーマン、桃、アンズ摂取による口腔アレルギー症候群の経験がある13歳女児 (スペイン) がクコを摂取したところ (摂取量不明) 、全身性蕁麻疹、重度掻痒、血管性浮腫、呼吸困難が生じて医療機関を受診。プリックテストにおいてクコ、桃、キウイ、アーモンドなどが陽性であり、クコに おける特異的IgE抗体値も高値であったため、クコによるアナフィラキシーと診断された。

植物性食物アレルギーのある30名 (スペイン) を対象にプリックテストを行ったところ、24名 (77%) がクコに陽性を示したという報告がある (PMID:23101309) 。
ラテックス・フルーツ症候群の40歳女性 (スペイン) が、クコを摂取 (摂取量不明) した直後に、咽頭の痒みを生じ、プリックテストにてクコに陽性を示したという報告がある (PMID:23548535) 。

医薬品等との相互作用
は以下のとおりです。
<ヒト>
・ワルファリンとの併用で、その作用を強め、出血傾向が高まるとの報告がある (PMID:11675844) ので、注意すること。
・80歳中国人女性が、ワルファリン服用中 (15.5~16 mg/週、INR* 2.05~3.56) にクコを含むハーブティーを3カップ/日 (ハーブ重量で30 g) 飲用した際に、INRが4.96に、また2カップ/日 (ハーブ重量で20 g) 飲用した際にINRが3.86に上昇したという報告がある (PMID:18281140) 。 *INR (国際標準比):血液凝固能の国際的に標準化した値。ワルファリン治療では2~3に維持されることが多い。
ワルファリン服用中の71歳エクアドル人女性 (アメリカ) が、クコ (L. barbarum) ジュースを60 mL/日、4日間摂取したところ、鼻血、紫斑、直腸出血などを呈し、安定していたINRが上昇したという報告がある (PMID:22392461) 。

<理論的に考えられる相互作用>
抗凝固作用があるハーブやサプリメントとの併用摂取は、出血傾向が高まると考えられる 。
チトクロームP450 (CYP2C9) を阻害するという知見があるので、CYP2C9で代謝される薬物を使用している患者は注意を要する。同酵素で代謝を受ける医薬品を服用している場合は薬物濃度の上昇に注意をすること
・血圧降下作用のあるハーブやサプリメント、血圧降下剤との併用で、理論的には低血圧になりやすくなることが考えられる
・血糖降下作用のあるハーブやサプリメント、血糖降下剤との併用で、理論的には低血糖になりやすくなることが考えられる 。
・臨床検査において、白血球数、血糖値などに影響を与えることがある 。

動物他での毒性試験では、
急性毒性:1) クコシの水抽出液をマウスに皮下注射したときの50%致死量 (LD50) は8.32 g/kgである。
2) ベタインをマウスに皮下注射したときの50%致死量 (LD50) は18.74 g/kgである 。
3) ラットにベタイン2.4 g/kgを静脈注射したときに、明らかな毒性が認められなかった。
4)マウスにベタイン25 g/kgを腹腔注射し、10分以内に全身の痙れんがみられ、呼吸が停止した。

AHPAクラス分類及び勧告
クラス2b (妊娠中に使用しない) (22) 。

総合評価として

安全性は、上記のような植物性食物アレルギーのある人には勧められないが、それ以外の人には
適切に経口摂取した場合、安全性が示唆されている。しかし、妊娠中・授乳中の経口摂取はおそらく危険と思われるので使用しない。
有効性は、あくまでも、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。
食品素材として利用する場合のヒトでの有効性については、信頼できる十分なデータが見当たらない。
「健康食品」の安全性・有効性情報. 国立健康・栄養研究所. 2012年7月25日閲覧。

クコの実との相互作用によりINRが上昇した: 症例報告 (エーザイ)(PT-INR(プロトロンビン時間-国際標準化比)はワルファリン投与の際高くなりすぎると出血の危険性が増え低くなりすぎると血栓症の危険性が増えるため、適切な値にコントロールされるべき。)
 

ある有名人のブログを見ていたら、偶然クコの実のレシピを紹介していました。しかも、毎日大量に摂取することを推奨していたためちょっと驚きました。
どんなに良いものでも適量ということを忘れずバランスを考えて摂取した方が良いですね。



今日もご訪問ありがとうございます。