■□ 日常生活の恥ずかしい英語表現に注意しましょう!
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 【おかしな英語】
  ×× I was terrible in this downtown. ××
     (私は、その裏通りで怖い目に遭った)

 【通じる英語】
  ○○ I had a frightening time in the backstreets. ○○

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 「恐ろしい・怖い」という英語表現の場合、fearful, frightening, frightful などの形容詞があります。


 That was a really frightening movie
 (本当に怖い映画でした)

 He was fearful to meet the president
 (彼は、社長と面会することが怖かったです)

 I was fearful of your response
 (私は、あなたの返事が怖かったです)

 しかし、awful, terrible, horrible, dreadful, horrendous(この順番に意味が強くなっていく)という表現は、「恐ろしい」という感情がないのが普通です。


 どの言葉も同じように使うことができると考えがちですが、実は違います。たとえば、
 An awful silence
 (恐ろしいほどの静けさ)

 A dreadful accident
 (恐ろしい事故)

 A terrible hurry
 (恐ろしいほどの大急ぎ)

 The traffic was horrendous
 (恐ろしいほど交通が渋滞していました)

 That was a horrible mistake
 (それは、大変ひどい間違いでした)

という表現はありますが、「恐ろしさ」を表現していません。通常「ひどい」と訳した方が正しいです。「ひどさの度合い」によって、基本的に同じように使うことができます。


 I had a terrible time at the party
 (パーティはひどくつまらなかったです)

 He is a dreadful person
 (彼はひどい人です)

 He is an awful driver
 (彼は、運転がひどく下手です)

 I have a horrible headache
 (私は、まったくひどい頭痛をしています)

 Entrance exams were a horrendous experience for me
 (受験は、私にとって恐ろしくつらい経験でした)


 なお、逆に肯定的な表現を強調するためにも、主に副詞として用いることができます。

 That was an awfully good meal
 (食事がかなり美味しかったですよ)

 The film was terribly good
 (その映画は、とてもすてきでした)


 肯定的な表現に用いる場合は、かなり強い意味になりますが、fearfully, frighteningly, frighfullyも用いられます。

 His performance was frighteningly masterful
 (彼の演技は恐ろしいほど素晴らしいものでした)


 次に、「裏通り」の表現ですが、日本では、downtown と言えば、〝裏通り〟〝下町地区〟の意味に受けとられますが、そういう意味はありません。もう30年以上も昔の映画『ウエスト・サイド物語』の影響だと説明してくれた日本人もいましたが、downtown は〝街の中心街〟とか、〝繁華街〟〝商店地区〟という意味です。


 ついでながら、最近、日本でも流行している(?)言葉の landmark は「(旅行者などの目印となる)建物」「歴史的な建物・場所」という意味で、「繁華街」のイメージはありません。