世界のどこかで「コンセント」と叫ぶ
テーマ: ブログ海外で日本人がやってしまう失敗談。
「あたし国際派なのよ」とカッコをつけていても、
日本人なら初めての海外出張・旅行の時に電気の取出口を「コンセント」と言ってしまったことはあるでしょう(笑)私もやってしまいました。
例えば、日本から持ってきた電化製品を使うためにホテルマンにコンセントの変換プラグを貸してほしい時、コンセントアダプター、コンセントアタッチメント等と言ってしまう。ホテルマンは首をかしげる。
「かぅんせんと」などと英語風に言ってみる。やっぱり首をかしげる。身振り手振りも加えて「コンセント!」と大きな声で言ってみる。ホテルマンはやっぱり首をかしげている。(正解はアダプタプラグ(Adaptor
Plug))
実はこのコンセントと言う言葉は和製英語で英語では(Outlet米語:流れ出す口の意味)なのである。
では、このコンセントという英語っぽい言葉はいったいどこから来たのか。
実は明治時代に日本に電気器具が入ってきたとき、コンセントは今のような形ではなく、ノートパソコンのアダプタとパソコンをつなぐ同心円状の丸い形をしていたそうです。(図1参照)その同心円状のプラグは英語ではConcentric
Plug(コンセントリック・プラグ:同心円状のプラグ)と呼ばれていたそうです。
図1.Concentric Plug
その後、東京電灯の技術資料に差し込むほうをプラグ、差し込まれるほうをコンセントと規定されてしまい(ちなみに差し込む方をプラグという言い方は英語的にも正解)。すっかり部屋についていること電気の取出口を「コンセント」と呼ぶことが一般化し今に至るそうです。
ゆえに外国でコンセントと言っても全く通じません。米国ではOutlet、英国ではSocketと呼ばれるそうです。
2,3年前まで東京電力のホームページ(電気の資料館のサイトだったと思う)に上記の経緯が掲載されていて、自らoutletをコンセントと命名したのは私(東京電力の前身の東京電灯)ですと吐露されていたのですが、いつしか消滅してしまいました。
下記URLでは英語の専門家がコンセントの語源を調査しています。英語の専門家もコンセントで頭を悩ませたことでしょう。
やっとコンセントの語源に納得 http://www.geocities.jp/nk1028nk/a121113a.html