黄金の環
モスクワ郊外には中世の幹線道路が走っていたので古都が点在し
これらの中世都市を結ぶと環状になることから『黄金の環』と呼ばれています。
森、畑、緑の草原の中に古い教会や修道院が佇んでおり
昔の要塞(クレムリン)や大きな修道院が往時をしのばせています。
町全体が野外博物館のような佇まいを残すスズダリと
旅行社のパンフレットにありましたが、まさに民話の世界でした。
ホテルからバスでスパソ・エフフィミエフ修道院へ
途中、街路樹としてナナカマドの木がたくさん植えられていました。
赤い実が美しいです。
バスを止めてもらって、実地検分
昨夜のナナカマド酒とっても美味しいでしたが、この実をお味見をされた方によると
「うんうん、ナナカマド」でした。
日本の物に比べて、実がずいぶんと大きいです。
雨の中、最初の訪問はスパソ・エフフィミエフ修道院
14世紀に創建された修道院で、現在も高さ約8m、長さ約1.5㎞、12の搭がある城塞で守られています。
地元観光局のガイドさんもついてくださっていたので、ほんとに詳しく案内してもらいました。
鐘楼
しばし響き渡る鐘の音に聞き入っていました。
シーズン中は一日数回のベルコンサートがあるそうですが
澄み切った空気の中で聞く鐘の音は気持ちいい~でしたよ。
大小17個の鐘を奏者が手足で鳴らしているそうですが、残念ながら見えませんでした。
ウスペンスカヤ教会
人が写っているので、建物の大きさがわかると思います。
修道院の中の畑です。
いろんな野菜や薬草が植えられていました。
ホースラディッシュ
セイヨウノコギリソウー「兵士の傷薬」という古名があり、食用にもなるそうです。
アスパラガス
スズダリのクレムリン
スズダリが歴史に登場するのは11世紀頃から
15世紀に入ってモスクワ公国の一部となり、17世紀~18世紀に多くの教会が建てられ
今の街並みはそのころからのものだそうです。
絵地図 👇
緑色のくねくね曲がっているのが、カーメンカ川
一番上(北の端)の塀に囲まれた中に4つの教会があるのがスパソ・エフフィミエフ修道院
その前からまっすぐ南下するのがレーニン通り
修道院からレーニン通りを南へ、街の中心にあるラジヂエストヴィエンスキー聖堂へ向かいます。
秋を満喫しながらの散歩です。
モスクワに比べると小さいですが、お花もいっぱい植わった美しいクレムリンでした。
装飾された民家
ガイドさんはダーチャの文化(郊外の別荘とその周りの土地で野菜などを作って楽しむ)の
お話をされていました。
18世紀にピョートル大帝が庭園付き別荘を家臣の貴族たちに下賜したことから、
ダーチャ(与える)が語源だそうですが、今は都市生活者が車で30分 ~ 1時間程度の所に
別荘(小屋くらいの物から大きく立派な物までいろいろあるそうですが)を持って家庭菜園などをして
週末に楽しむことが多いそうです。
みんな週末を目一杯楽しむので、月曜日の朝は道路が大渋滞、始業に間に合わない~
というようなこともあると言っておられました。
今はどんなんなんでしょね。
町中いたるところに教会があります。
雲っているのが残念!
キリル文字の時計がありました。
ラジヂエストヴィエンスキー聖堂
クレムリンの中心部にあります。
13世紀に建てられたスズダリで最も古い白石建築ですが、上部は16世紀に再建されているそうです。
上下で少し色が違いますね。
丘を登ったり下ったりした後、木橋を渡りました。
木橋を渡っていると
川で洗濯をしておられるような光景が
民話の世界
ロシア民話は『大きな蕪』と『イワンのバカ』しか知りませんが・・・
なんかとっても懐かしく感じます。
カーメンカ川ごしに見える教会
木橋を渡ると、木造の教会が見えてきましたよ。
(上の絵地図の一番下に黒く描かれています。)
ここの木造建築博物館、印象的だったので次回に詳しく書こうと思っています。