ラプトル60 私の場合 | さとしんの星日和

さとしんの星日和

古スコやB級品を使って星を楽しむブログです。

先日、「組み立て望遠鏡 私の場合」と題してブログにアップしたら意外とアクセス数が良かったので、今度は「ラプトル60 私の場合」と題して毎度のB級遊びをご紹介してみます。

 

過去ブログからネタを集めて再編するものなので新しいネタはありません、悪しからずでお願いします。

 

 

 

私のラプトル60は、5年前にアマゾンから購入しました。未だ天文趣味を再開して半年ぐらいの時で、チョイ見の望遠鏡が欲しかったのです。大沼さんの熱い気持ちに共感して、知名度は低いブランドでしたがスコープテックを選びました。

 

 

 

 

三脚の色が赤くて鏡筒は黒いカラフルな望遠鏡でプラスチック鏡筒です。対物レンズは6cmのアクロマート、焦点距離は700mmと短めです。小口径なので月や惑星以外にも明るい星雲星団を楽しめる様に、あまりF値を大きくしない設計の様です。

 

 

しばらくすると、私も例外無く月の撮影をする様になります。色んな情報を見ているとコンデジならコリメート撮影という方法が良いとのこと、コリメートと言えば昔はカメラ三脚を望遠鏡の近くに立てて撮ったことがありますが、光軸が合わずなかなかきれいには撮れなかった思い出があります。

 

 

しかし、現在は高性能デジカメと見口の大きくなったアイピースで良く撮れるとのこと、各社のアクセサリーを調べてこんなシステムをフリーストップの入門望遠鏡であるラプトル60に無理やりくっつけました。

 

 

 

 

 

アイピースはデジカメアダプタに入るかどうかで悩みに悩んで、国際光器のフォトンED12mmを買いました。EDレンズなのに比較的安かったからです。

 

 

 

結局、アダプタに上手く入って良かったですが、ラプトル60とこのアイピースとLX7の光学系のマッチングが素晴らしいことを後で知ることになります。倍率は58倍、これをLX7の24mmでコリメートすると、撮影画角にちょうど良い加減で月が収まります。F値も12足らずでさほど大きくないのに素晴らしい解像度を示します。EDレンズのフォトンも色収差も少なくきれいな像を見せてくれます。

時にはアトラス60やスターベース80よりも良い写真が撮れるので、私は密かに極上のラプトル60個体を入手したのではと思っています。

 

 

 

但し、完全にトップヘビー、あ、違いますね、テイルヘビーのオーバー荷重で、架台のネジを締めて使う様になりましたが、重みに耐えかねて時々カックン現象が出る様になります。

そこで、リストウエイトをスポーツ用品店で買ってきてフード先端に巻いて、バランスを取る様になりました。

 

 

 

 

これで、少しカックン現象がマシになりました。

 

 

月を一通り撮れる様になると、惑星に行くようになりますね、星オタのサガです(笑)。コリメート倍率もビクセンのSLV5mmとLX7の望遠端90mmいっぱいいっぱいで合成Fはいくらになるのでしょう、計算もできませんがとにかく視野に入れるのが大変なので、写真にもあるようにファインダーを買います。

 

 

 

 

 

もちろん、スコープテックで最も安い30mmのプラスチック仕様です。でも、ラプトル60は見通し穴オンリーですから、ファインダーを付ける仕組みがありません。

そこで諸兄のブログで見た水道パイプ金具による取り付けを私もやってみることになります。鏡筒に穴を開けたりぶった切ったりできない性分で、いつもそのまま何とかしようとするのが私のB級なところです。

 

 

 

 

 

結局この方法ではきっちり固定はできないので、いつも使う前に手で少し曲げて光軸合わせをする事になりますがそれで十分使えます。覗き位置が筒先に持っていくのが一番邪魔にならないので、今はそちらに取り付けています。

 

 

 

次に、合成F値が大きくなってくる惑星の場合はピント問題がやっかいです。そこで定番のコレを自作です。

 

 

 

 

この場合、筒先径にピッタリ合う丸いタッパーふたを100均で探し出すのに大半の労力を使います。バーチノフ紙の自作なんてもう訳なくできるほどになってしましました(笑)。

拡大コリメート時は土星では暗すぎて無理ですが、木星、金星、明るい時の火星では十分ピント合わせができます。

 

 

 

さて、小学生向けの入門機にとってはかくも過酷な使用環境ですが、やはりそもそもフリーストップの架台には限界があります。恐ろしいスピードで視野から逃げてゆく惑星をフリースストップ架台のネジを調整しながら追いかけるのはホントに大変でした。でもしばらくはそうして惑星撮影も楽しんでいたのですが、いよいよ架台の換装に踏み切ることになります。

 

 

 

 

 

はい、アトラス60の架台です。スコープテックにお願いをして架台だけを売ってもらいました。後にもう1セットアトラス60を東京に買うことになりますが。

 

ラプトル60の鏡筒ネジはアトラス60の架台に対して互換性があり、そのまま取り付けられるので助かりました。

これでごてごてと重くなってる鏡筒をしっかりと架台でクランプして、上下左右の全周微動で対象を追っかけられる様になり、格段に観望や撮影が楽にできるようになりました。

 

 

 

そして、これが大阪においてある今のラプトル60です。

 

 

 

 

これの一体どこがラプトル60なのか(笑)、アイピースは違う、架台は違う、ごてごてと色んなものが付いて全く違う望遠鏡です。

大沼さんが作り上げた、小学生が使える、さっと出してさっとしまえる、素通し穴で簡単導入、フリーストップで簡単操作、ラプトル60の素晴らしいコンセプトは、わたくしの無理強いによって影も形もありませんね。

 

 

ただ、望遠鏡の命である鏡筒だけはラプトル60、ここだけは健在です。そして望遠鏡として最も重要なこの「良く見える」はその個体の良さも相まって、私に「すごい見える、すごい写る!」の興奮をいつもくれるのでした。

 

 

 

ラプトル60で撮った月

ラプトル60+フォトンED12mm+ルミックスLX7

 

 

以上、私のラプトル60をご紹介しました。思わぬ長編となってしまい恐縮です。

 

 

 

それでは、今日も閲覧頂きありがとうございました。(^^)